ふるさと小包「早来雪ダルマ」


写真はイメージ。

 当時の早来町の郵便局長が発案したのがふるさと小包「早来雪ダルマ」でした。国内各地に北海道の真っ白い雪を見せたいという願いで、雪ダルマの形をした発砲スチロールに雪を詰めて送ることを始めました。

 ということで、1986年に郵便局長の願いが実現しました。2008~2009シーズンまでに通算66500個を国内・国外へ発送してきました。現在では、町おこしグループの「ハヤキタユキダルマカイ」が郵便局と連携して、商品開発などを行っています。

 入っている雪ダルマの雪は、当初早来町内の雪を使っていました。しかし、近年は暖冬の影響で十分な量の雪の確保が難しくなり、夕張市や長沼町の雪を使うことがあります。

 発送は毎年12月中旬から翌年2月中旬までの2ヶ月間限定です。Aサイズ(小)は全長45cm・3kg、送料込みで4000円。Bサイズ(大)は全長55cm・7kg、送料込みで5000円です。いまや全国区となり、全国各地から申し込みがあります。

動画で見る「早来雪だるま郵便局」

 安平町早来にあった早来郵便局も、1997年7月1日付で「早来雪だるま郵便局」に改称されています。郵便局の入口には雪だるまの形をした特殊郵便ポスト(道内初)、屋上にも雪ダルマがのっかっています。屋上の雪ダルマモニュメントのほうは、2005年12月8日に特別住民票が交付され特別住民登録されています(構造物として全国初)。

 郵便局には雪ダルマ郵便小包発祥の地碑があり、郵便局に通じる道路は「雪だるま通り」と名付けられています。2008年2月にはブラジル移民100周年記念の一環で、ブラジル・サンパウロにも巨大雪ダルマ(2m・1t)が送り届けられて話題となりました。

 とはいえ、難しい時期がなかったわけではありません。2007年の郵政民営化のあおりで、一時例年の販売数が半減したようです。理由は、食品以外をふるさと小包扱いできなくなったため。その後は宣伝も功を奏し、安平町を代表する名物に成長しました。2010年2月1日、めでたくふるさと小包として復帰することが決定しました(郵政民営化後初の食品以外ふるさと小包)。