シャコとハタハタの形をした最中が厚田に!110年続く菓子店・宮崎商店

【石狩市】海産物であるシャコやハタハタの形をした最中が厚田にあります。製造するのは、創業から110年以上続く老舗和菓子店の宮崎商店(宮崎一菓子店)。漁業のまちならではの厚田もなかは、手焼き田舎煎餅とともに、人気がある和菓子です。

創業は1902年、厚田の歴史感じる和菓子の数々

宮崎商店は創業が明治時代で、1902年から和菓子を作り続けています。現在は3代目店主が、創業から続く和菓子の味を守り続けています。菓子作りのために使っている道具も、創業当時から受け継いだものばかりといいます。特に、せんべいを焼く焼きゴテ10本は鋳物だったため戦時下の金属徴収を免れたといい、お店の年齢と一緒。歴史を感じさせる貴重な道具です。

同店の作る和菓子は3種類。一つはシャコとハタハタの2種類がある「厚田もなか」で、もう一つは「手焼き田舎せんべい」です。

シャコとハタハタが最中に!餡がたっぷり「厚田もなか」

厚田もなかは2種類、シャコとハタハタを模した最中になっています。なぜこの二種類かというと、昔から厚田で多く漁獲されてきた名産品だから。シャコは5月から6月に水揚げされ、ハタハタは11月下旬から12月初めにかけて漁獲されます。特にハタハタで作るハタハタ飯ずしは厚田で古くから作られてきました。最近は漁期が遅れてきていて正月に間に合わないこともあるそうですが、厚田ならではの魚の一つです。

違いは形だけではありません。中に入っている餡も違いがあり、シャコ最中は小豆の黒餡、ハタハタ最中は白いんげん豆の白餡が入っています。添加物は使わず、豆のほかは、砂糖、還元水飴、寒天、そして皮にもち米が使われています。



同店によれば、ハタハタよりシャコのほうがよく売れるといいますが、どちらも余分なものが入っていない分上品な甘さでおいしくいただくことができます。皮に「あつた」の文字が刻印されているので、厚田土産に最適です。1個100円(税別)です。

焦げ目の香ばしさが魅力、素朴で昔懐かしい「手焼き田舎せんべい」

同店の看板商品の一つが「手焼き田舎せんべい」です。明治の創業から続く焼き器で創業から続く味を今も作り続けています。もちろんすべて手作り。ちょっとした焦げ目が特長で、素朴な味わいだけにその香ばしさを感じられるのが魅力の一つです。

伝統的な歴史ある煎餅は、今や全国にファンが多いといいます。全国から注文が入ってくるため、店頭販売だけではなく発送も行っています。せんべいは10枚入って200円(税別)です。

明治時代から続く歴史あるお店を守り続ける店主夫妻は80代。これからも長くこの味を守り続けていってほしいものです。

宮崎商店(宮崎一菓子店)
所在地:石狩市厚田区厚田55番地 [地図]
TEL:0133-78-2418
営業時間:年始を除く通年営業、不定休、8:00~17:00