広大な北海道は牧場や畑作・稲作のイメージがありますが、実は果樹園
もあります。今回は北海道におけるフルーツ生産産業について取り上げま
す。
北海道の果樹
生産されているものには、北海道独特の果実である「ハスカップ」、
「プルーン」、「プラム」、「ブルーベリー」、「リンゴ」、ワイン用
も含む「ブドウ」、「ナシ」、「サクランボ」があります。
「ハスカップ」についてはこちらを参照。勇払が有名です。
「ブドウ」は池田ワインの生産地である十勝管内池田町、北海道ワイン
の日本最大級の面積を誇る鶴沼ワイナリーを擁する空知管内浦臼町、富良
野ワインの富良野市が有名です。「プルーン」は主に道南から道央にかけ
て旭川近辺までで栽培されています。
その他の「リンゴ」「サクランボ」「ナシ」については、道内最大の産
地となっているのは後志管内余市町~仁木町にかけてです。後志では壮瞥
町、道南では七飯町、留萌/北空知地区では増毛町や深川市がリンゴなど
の産地としてあげられます。日本最北端の果樹地帯といわれているのが留
萌管内増毛町であり、いずれの果実も道北や道東にいくほど栽培されなく
なっています。
道内の栽培面積ではリンゴが最も多く950ヘクタール、ブドウが750ヘク
タールです。サクランボも意外に多く、700ヘクタールほどです。その
ほとんどが明治元年にドイツ人貿易商人ガルトネルが渡島管内七飯町にい
ろいろなフルーツを栽培したのが始まりとなっています。リンゴ、なし、
さくらんぼ、もも、すもも、プラム、杏、ブドウ、グスベリー、ラズベリ
ー、ブラックベリーなどでした。
リンゴ栽培
道内では明治時代にやってきたドイツ人ガルトネルが渡島管内七飯町
に開設した農場にてリンゴを栽培したのが始まりといわれています。明治
6年になると開拓使が本格的に導入し、アメリカの75品種を栽培すること
にしました。ここから全国のリンゴ栽培の品種が広まったのです。
リンゴ産地は仁木町や余市町エリアが有名で、
ニッカウヰスキーが余市
に工場を設立した当初は、ウイスキー出荷までの数年間、地元のリンゴを
集めてりんごジュースを作っていたという記録もあります。
道内各地でリンゴ栽培がおこなわれてきました。網走市呼人地区では、
1970年ごろまではリンゴ栽培が盛んでした。札幌市平岸地区の平岸リンゴ
は、最盛期の明治中期にはロシアなど海外に輸出するほど人気があった
日本有数のリンゴでしたが、さまざまな要因で衰退し現在は住宅地にな
っています。
道産子品種としては1971年に完成した「ハックナイン」というものが
最初でした。1985年に北海道優良品種となりました。ほかに北海道産の
品種としては「マオイ」があります。
なし栽培
江戸時代に本州からやってきた「なし」ですが、最初は北斗市にて栽培
されました。洋ナシについては、先述のリンゴ同様、ドイツ人ガルトネル
が七飯町に栽培し、開拓使がアメリカから53品種を持ち込みました。道産
子品種としては、明治時代に余市町で発見された「千両」(別名:身不知)
があります。
サクランボ栽培
サクランボも同様にドイツ人ガルトネルが七飯町で初めて栽培したもの
がはじまりです。開拓使が25品種を持ち込んで本格的に栽培し始めました。
道産子品種としては、明治時代に小樽市で発見された「水門」、戦後に
仁木町で発見された「ゴールドキング」があります。