まるでブドウ!最高糖度11の甘すぎるミニトマト「純あま」をご存知?

次から次へと自然に手が伸びる――、そんな甘くて食べやすいフルーツミニトマトに出会ったことはあるだろうか。北海道に数ある甘いミニトマトの中でも、これから本格的に売り出そうと注目されているのが「純あま」というミニトマト。最高糖度が11になるというから驚きだ。旭川市の生産農家、種苗供給元のサントリーフラワーズ株式会社の担当者に「純あま」の甘さの秘密を聞いた。

とにかく甘すぎるフルーツミニトマト「純あま」

サントリーフラワーズが手がける野菜苗ブランド「本気野菜」は、味が濃い、育てやすいがモットー。その中で今、一押しなのが「純あま」だ。一般的なミニトマトは糖度7程度とされるなか、「純あま」の糖度は8~11、平均9だ。ブドウ糖、果糖、糖酸比、遊離グルタミン酸、リコピンといった成分も、他のミニトマトに比べて高い数値を誇る。特にグルタミン酸は100g中407㎎で、同200mg台が多い調理用トマトを圧倒している。

「純あま」は皮がしっかり、果肉が厚くぷりっとしており、おやつ感覚で食べやすいサイズためか、子供受けが良い。一口食べると酸味があまり感じられず、「これがミニトマトなの?」と驚きの声をあげてしまう。まるでフルーツ、例えるならばブドウのような味わいで、トマトが苦手な人でも手が止まらない。気づいたらパックが空になっていたということも。「あのミニトマトないの?」「わけてくれ」、そんな声が生産農家に届くほど大変喜ばれている。

名寄で始まった試験栽培、一大産地は旭川

「純あま」の生産は2013年にスタートした。サントリーフラワーズでは、プロである農家に作ってもらい、試行錯誤しながら生産農家を増やしていく方法を採用。名寄市で初めて試験栽培し、加えて美唄市、旭川市東旭川地区等の道内4エリア、約20農家で生産する。


中でも最大の産地は旭川市東旭川地区。2014年に農家5軒でスタートし、2015年に13軒に急増した。東旭川地区で先駆けとなったのは川西忠一さん。桃太郎などトマト栽培の第一人者で、45年のベテランだ。川西さんの畑では、7月末~8月のお盆前にピークを迎え、9月いっぱいまで収穫は続く。

栽培方法は水耕栽培ではなく土耕栽培にこだわる。それには理由がある。水耕栽培では通年栽培できるメリットはあるものの、うまみ成分のグルタミン酸に違いが出る。安定した生産よりも味や質を追求した格好だ。また、根元から二本仕立てで栽培しバランスよく栽培する、根の張りが強いため水を抑えて栽培するなど、これまでの試験栽培で培った知恵は、サントリーフラワーズの担当者を通じて各生産農家に伝達される。

▼根元から二本仕立てで栽培する

北の大地・北海道で栽培方法を確立した「純あま」は、まさに北海道発祥のミニトマトといえる。2016年から本格的に売り出していく考えで、北海道では夏に、続いて九州、関東と、栽培時期をずらしてリレー生産していく計画だ。

「純あま」はどこで買えるの?

気になるのは、「純あま」はどこで買えるのかという点。10月中旬以降、道内産は一旦シーズン終了となるが、引き続き九州産の「純あま」が入荷となる予定で、旭川近郊の道北アークス等、道内お食品スーパーで販売継続される予定。関東ではイトーヨーカ堂、その他オンラインでも販売されている。価格は一般的なミニトマトより若干高めの150g298円(参考店頭価格)。

サントリーフラワーズは家庭菜園用の苗販売が本業。そのこともあり、「純あま」の苗も販売している。道内のホームセンター、園芸店で販売されており、農家のお母さんが家庭菜園の一環として購入する例も多いという。自分で育ててみたいという方は苗もお試しあれ。

北海道で生産を拡大してきたフルーツミニトマト「純あま」。ぜひ多くの方に味わっていただき、その甘さに驚いていただきたい。

本気野菜「純あま」についてお問い合わせ先
サントリーフラワーズ㈱ お客様センター
TEL:0570-550-087
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