※2008年、官製談合摘発・逮捕、廃止論議が噴出した北海道開発局。
北海道開発の歴史を特集します。
北海道開発局とは?
そもそも
「北海道開発局」とは何なのでしょうか。北海道を開発するた
めに存在する行政機関で、国土交通省の出先機関。道内の国担当の公共事
業を管轄します。それを指導したり企画したりするのが同じく国土交通省
にある
「北海道局」ということになります。
道外には存在しない類の北海道独特の制度であります(沖縄県には似た
制度がありますが)。道外都府県では
国土交通省地方整備局と農林水産省
地方農政局が担当するものを、道内では北海道開発局が一手に引き受けて
いて、国道、治水、空港・港湾行政、漁港・農業整備、都市計画などの事
業を担当しています。
北海道開発の歴史
1950年6月1日 総理府外局に「北海道開発庁」設置
1951年7月1日 北海道開発庁の出先機関「北海道開発局」を札幌市に設置
2001年1月6日 国土交通省へ移管、北海道開発庁は「北海道局」となる
北海道に開拓使が設置されたときに北海道開発事業ははじまりました。
1886年以降に国の機関である北海道庁(現在の道庁とは異なる性格:トップ
は北海道庁長官)が設置され、開発が行われてきました。
地方自治法施行により1947年5月3日、北海道庁に代わって普通地方公共
団体の北海道(トップは北海道知事)が誕生したため、1950年6月、北海道開
発法に基づいて、北海道開発を担当する国の機関(総理府外局)
「北海道開
発庁」、及び翌年にその出先機関
「北海道開発局」が誕生しました。
2001年1月6日に国土交通省の元に入り、北海道開発庁は
「北海道局」に
なりました。北海道開発事業を行う機関としての
「北海道開発局」は、道
内経済界・政界で存続の声が強く、地方支分部局としてそのまま残りました。
北海道開発の組織
○北海道庁時代(1886年~1947年)
内務省‐北海道庁
○北海道開発庁時代(1950年~2001年)
総理府‐北海道開発庁‐北海道開発局‐○○開発建設部
○国土交通省時代(2001年~)
国土交通省‐北海道局
北海道開発局(地方支分部局)‐○○開発建設部
北海道開発局には独特の
「開発建設部(開建)」という部署が11設置され
ています(開発局の5000人を超す職員の9割以上はここに配属されています)。
道路や空港の整備・維持管理を中心に事業を行っていて、札幌、函館、小
樽、旭川、室蘭、釧路、帯広、網走、留萌、稚内、河川管理の石狩川があ
ります。
ちなみに、国ではありませんが、道内の支庁には、道路・治水など土木
事業を行う
「土木現業所」という部署があり、札幌、旭川、函館、小樽、
室蘭、留萌、稚内、網走、帯広、釧路の10箇所に設置されています。石狩
川を除けば、開発建設部と同じ管轄区です。
土木現業所の前身は明治時代から続く古い部署ですが、北海道開発庁が
発足し北海道開発局開発建設部・治水事務所が設置されたとき、国の事業
の担当と道の事業の担当が二分されました。2004年に開発建設部所管から
支庁所管になりました。
二重行政と北海道体質
開発建設部管轄区域と土木現業所管轄区域、さらに事業内容がほぼ同じ
であり、1つの組織でできることをわざわざ分けてやっている
「二重行政」
であるとの批判が多くあります。北海道の特別扱いは、国の補助が他都府
県より比較的多いということ、または、国内全体の公共事業の1割が北海道
であるということに表れています。
よく
公共事業天国、土木天国、土建天国といわれます。開発によって発展してきた
という全国的にまれな歴史があり、官公需要に頼ってきた道内の土木産業
ですから、今も道内完結型の産業が、土木業者が多く見られます。それは、
経済移輸出入比率が国内最下位の61.1%であること、全国平均6%程度だと
いう都道府県内総生産に占める建設業の割合が、道内は10%であることから
も分かります。