レストランで出すならこれ! というパンしか焼かないお店 ポーズパン

【札幌市】中央図書館に行こうと白石藻岩通りを自転車で走っていると、市電石山通停留場の前(北側)に、まわりとちょっと違う雰囲気のお店がある。目立っているわけではないものの、遠目に見てもなにかちょっと違うな……という雰囲気のお店だ。
これまで、あまり気にせず通り過ぎていたが、気になったら調べないとすまない筆者の性格。Uターンしてお邪魔してみた。

パン屋なのにパンがほとんどない理由

お店はパン屋さんであった。名前は「PAUSEPANE」(以降、ポーズパン)。
中に入ってビックリしたのは、パン屋さんなのにパンがほとんどないということ。
筆者がお邪魔した時間には2種類しか置いてなかった。時間帯が悪かったのかと思って店内を見たものの、パンを置くスペースがほとんどない。これはいったい?

▼パンは1日5種類しか焼かないのだそう(5種類がぜんぶ揃っている時間帯に再訪問した)

話をしてくださったのは、オーナーシェフの五十嵐氏。元々イタリアンレストランのシェフとして働いていたそうで、独立してパン店をすることになったという。販売しているパンはすべてハード系のみ。1日に5種類しか焼かないのだそう。「リストランテの皿にあわせて、自分がシェフとしてレストランで出すとすればこれ! というパンだけしか提供していないのです」。
なるほど、だから食パンや惣菜パンがないわけだ。

▼シェフの五十嵐圭氏

1日に5種類しか提供しないのは、ひとりではそれだけしか作ることができないから。また、設備の問題もあるのだそうだ。

パンに対するこだわりをお聞きすると、「食事と一緒に出す、ということを考えて作っています。キレのいい食事をしながら気持ちよく消えていく様な、そんなパンを追求しています」とのこと。小麦粉は道産ですか?との質問には「道産小麦は使っていません。道産小麦はパンがモチモチした食感になってしまうんです。なので私の求めているパンにならないので使っていないというわけです。もちろんいろいろ試してはいるのですが、今のところ満足できるパンが作れていないので使っていないのです」と教えてくれた。

いちばん人気は朝食用のパン「BURRO」

▼このパンがいちばん人気の「BURRO」(ブッロ)だ

いちばん人気のパンは「BURRO」(ブッロ)。シンプルな朝食用のパンだ。たっぷりのバターを生地に練り込んであるので、スライスして焼くことで中のバターが溶け出していい香りが漂うのだそう。

取材時に販売されていたパンを紹介しておこう。

▼「UVA PASSA」(ウーバ パッサ)。自家製の天然酵母にレーズン、グラハム粉、卵、胡桃のパン

▼「SESAMO DUE2」(セサーモ ドゥエ)。焙煎したグラハム粉とたっぷりの胡麻入りの全粒粉パン

▼「CIOCCOLATA」(チョコラータ)。コーヒー、ビターチョコレート、バター、胡桃が練り込まれたほろ苦い食事用のパン

▼「BURRO」(ブッロ)。先ほど紹介したいちばん人気のパン

販売する5種類のパンは、その日によって違うそうなので(新作に変わることもあるそう)、このパンを食べたい、と思う人は確認して行った方がよい。また、お店は19時までだが、たいてい16時~18時ぐらいになくなってしまうことが多いので、買いたい人はできるだけ早めに行った方がよいだろう。朝11時ぐらいからシャッターは開けていて、焼き上がり順に販売はしているそう。すべてのパンが揃っているわけではないが、確実に買いたい人は早めに行くのがよいかもしれない。

PAUSEPANE(ポーズパン)
札幌市中央区南21条西11丁目4-11 1F (市電石山通り駅前) [地図]
TEL:011-511-9700
定休日:水曜日(月に一度水木連休あり)
営業時間:12時~19時(売り切れ次第閉店)
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