羊の毛刈りショーに人気集まる!えこりん村で「もこもこ感謝祭」開催

【恵庭市】恵庭市内のテーマパーク「えこりん村」は、5月下旬に羊の毛刈りシーズンを迎え、羊の毛刈りショー、もこもこマーチ、羊やアルパカの触れ合い体験が行われています。5月末の土日には施設内の「ふゆみずたんぼ」で、手で稲を植える田植え体験も行われました。

今が一番もこもこ状態!アルパカと羊の毛に触ってみよう!

えこりん村には数多くのヒツジが飼育されており、未年の今年は約300頭もの子羊が誕生しました。同村の羊は観賞用と食用にわけて管理されています。えこりん村入り口近くに放牧されているのは食用、「銀河庭園&みどりの牧場」のものが観賞用です。全5種類が飼育されており、ポールドーセットという種類がほとんどです。

5月下旬から6月上旬には、夏を前に羊の毛刈りが順次行われています。一年で最も「もこもこ」になった羊が見られるだけでなく、毛刈り前と毛刈り直後の羊たちを同時に見られるのもこの時期だけです。「みどりの牧場」で行われる羊に触れる体験「ヒツジタッチ」ではチェビオット種の羊が登場。各回2頭登場するので、毛刈り前と毛刈り後の毛並みの違いを、実際に手で触って確かめることができます。

一方、アルパカは同村に9頭おり、うち7頭は「みどりの牧場」内で、ほか2頭はトラクターがけん引する客車で牧場内を回るファームツアーで見ることができます。

アルパカも夏前に毛刈りのシーズンを迎えるため、もこもこな状態で触れ合うことができます。特にメスのアルパカは3世代(おばあちゃん・おかあさん・子供)おり、それぞれの毛質の違いがあるのだそう。「アルパカタッチ」では、各回最大2頭のアルパカに触れますので、触り心地を確かめてみては。

バリカンであっという間に!羊の毛刈りショー

毛刈り時期最大のお楽しみといえば「羊の毛刈りショー」です。羊は毛の抜け変わりがないため、暑くなる前の春の時期に毛刈りをしてあげる必要があります。

春の時期は毎日のように毛刈りをし、土日は毛刈りショーを行っています。毛刈りショーを担当するのは、アーリーこと有光良次さん。羊の飼育が盛んな本場ニュージーランドで羊の毛刈りの訓練を積み、レベル2の免許を持っています。

毛刈りショーに登場したのはポールドーセット種。比較的小柄で初めて毛刈りを迎える若い羊を毛刈りしますが、初めてなのでショーの途中に暴れてしまうこともしばしば。羊にとって体を曲げる姿勢が多いため、前日から食事を控え苦しくないようにしてあげること、羊毛が一枚つながった状態になるよう毛刈りの順番があることなど、説明をしながらバリカンでカットしていきます。

毛刈りが終われば、すっきりサマーカットになった羊に驚くとともに、2~5㎏にもなる一枚毛皮の大きさと量にも驚き。終了後は毛刈り直後の毛皮を間近に観察できます。アブラがあること、お腹の部分は黒っぽいことなど、触って確かめることも可能で、羊についてちょっと詳しくなれた気分になれます。普段はなかなか見る機会のない毛刈りショーは、親子連れに大好評です。


そのほか、毛刈り前の羊やアルパカが最大7頭行進する「もこもこマーチ」、大人気の「ひつじレース」(事前予約でスタッフ体験も可)があり、いずれも2015年5月23日~6月14日の土日開催「もこもこ感謝祭」で見ることができます。えこりん村産の羊毛でクラフト体験もできますよ。

「ふゆみずたんぼ」で手植え体験

えこりん村に10アールの田んぼがあることはあまり知られていないかもしれません。この田んぼは「ふゆみずたんぼ」と呼ばれるもの。運営する株式会社アレフが2004年に出会い翌年から取り組みを始めたという「ふゆみずたんぼ」は、農薬や化学肥料を使わない省資源型農業で、冬季や初春にも水田に水を張ることで田んぼの湿地機能を向上させ、多くの生き物を育むことができる農法です。安全・安心な食べ物を生産できる点で、省農薬米のさらに先を行く農法の一つとして注目されています。2010年4月以降、びっくりドンキーの一部店舗で、道内外の「ふゆみずたんぼ米」を含む、生き物豊かな田んぼのお米が使われているそう。

2015年5月30・31両日に行われたのは、この田んぼを使った手植え体験。「コロ(=コロガシ。田定規)」を使って田んぼの植える場所に印をつけていきます。1つ約33㎝×17㎝の格子状のスジを付けて、交点に正確な田植えができるという、伝統的な道具です。その後は早乙女が登場しデモンストレーション。


この田んぼでは今年、赤毛、ゆきひかり、黒米、ななつぼし、むらさき、もち米の計6種類を作付しますが、体験日はこのうち一部を手植え。小さな生き物が棲む泥の中に入り手植えを行う子供たちの元気な声があふれていました。(本イベントは終了しています)


※取材協力:株式会社アレフ えこりん村サポートセンター