まるでコスメのような温泉!ニセコ「いこいの湯宿いろは」へ美肌の旅

初夏こそ楽しい北海道旅行。本州からの観光客によく聞かれるのが「新千歳空港発着で、札幌・旭川観光をし、あともう1泊したいとき、北海道のライターさんとしてどこがオススメですか?」というもの。そんな時、紹介するのがニセコ温泉郷「いこいの湯宿いろは」だ。全国的にも珍しい美肌の湯とニセコのご当地グルメを堪能できる。

宿泊バスパックを利用すると、高速バスとアンヌプリゴンドラの乗車券がセットで、1泊2食付き11,300円~26,750円とお得に楽しめる。リニューアルオープンから1年と聞き、母娘2世代で美肌休暇の旅を満喫してきた。

鈴木あかり、20代。札幌アピア・スパクィーンズウェイに勤務するリラクセーションセラピスト。好きなことはアクセサリー作ること、猫動画を見ること。将来は自分の店を持ちたいと日々、研鑽をしている。

 

鈴木麻代、40代。北海道観光情報のWEBメディアや雑誌、フリーペーパー、道内有名企業のオウンドメディアでフリーライターをしている。グルメ取材とダイエットで、体重計のメモリは上下するジェットコースターのよう。

温泉ソムリエ認定の美肌の湯

ニセコアンヌプリ南麓にひっそりと佇む「いこいの湯宿いろは」。北海道中央バス直営の同宿はもと「ホテルニセコいこいの村」だったところ。2015年6月、リニューアルし、和風モダンの宿に生まれ変わった。北海道らしい旅を静かに満喫したい人には穴場的スポットなのだ。

同宿で特筆すべきは温泉ソムリエ認定の美肌の湯だ。全国的にも珍しいナトリウム-炭酸水素塩泉で、美肌成分のメタケイ酸を多く含む。メタケイ酸は50mgで美肌に有効、100mg以上なら強力な美肌効果と言われるが、同湯宿の温泉は248mgも含有している。石鹸のようなクレンジング作用があり、新陳代謝を促すコスメのような温泉だ。酸性とアルカリ性の中間の泉質でヒリヒリもヌルヌルもしないお湯で入りやすい。

▼女湯の露天風呂

露天風呂はアンヌプリ自然公園に隣接しており、温泉の美肌効果と同時に森林浴効果も得られる。露天風呂の下方に流れる川のせせらぎに耳を澄ませていると、野生のタヌキがひょっこり……なんてことも。美肌の湯で玉のような汗をかき、アンヌプリ山中を水源とするまろやかな水を飲むと全身がみずみずしく潤う。

▼男湯の露天風呂、浴室




男性浴室からは大きく開かれた窓があり、隣接する森の風景を眺められる。

ニセコのご当地グルメをふんだんに

夕食はレストランで、ニセコのご当地グルメ・山海の幸をふんだんに味わう。創作和食膳でヘルシーなのがうれしい。

▼創作和食膳の一例。季節によって内容は異なります

宿泊当日は食前酒に小樽ワインのロゼ、前菜は独活たまり漬け、浮き玉豆腐、花弁百合根、旬菜生春巻き、キトピロ、蕗味噌ドレッシングを食す。

北寄貝豆乳しゃぶをいただく。だし入りの豆乳に北寄貝、生わかめ、クレソンが絡み舌鼓を打つ。山のイメージのあるニセコだが、岩内漁港まで車で約1時間。海の幸にも恵まれた土地なのだ。

せいろの蒸し物が食べ頃となり、留寿都(ルスツ)豚に箸をつけ、やわらかい食感に笑みがこぼれる。冬越し野菜も美味。冬越しという響きが好きなのよね。

春鰊(ニシン)のオランダ煮、合鴨のさんしょう焼きと続く。歯ごたえのある合鴨の肉にトロリとした甘辛のタレが絶妙。揚げ物はブロッコリーの萌黄揚げ、ウド、ワラビなど山菜の天ぷらが並び、旬の香りに和む。







ダイエット中であることをすっかり忘れ、食事に没頭していると、レストランのあちこちから「これはおいしい! 北海道に来てよかった」と感嘆する女性の声が聞こえてきた。正体は穴子と山わさびの御飯だ。ニセコの低農薬米「とっておき舞い」を穴子と山わさびで味わう。三つ葉とふのりの入った蛤潮汁と一緒に出され、おかわりしたくなる。

最後は和スイーツの抹茶いちご餅で締めくくる。「いらっしゃい」よりも「おかえりなさい」を感じるやさしい味わいに、心まで満たされた。

木のぬくもりが心地よいロビーも

温泉とレストラン以外の館内の施設も紹介したい。

木のぬくもりが心地よいロビー。(写真)

吹き抜けの天井で開放感のあるラウンジ。(写真)

宿泊者専用ラウンジにはドリンクとマッサージチェアの無料サービスも。(写真)

滞在したのは和室ローベットタイプの部屋。シモンズのセミダブルベッドで熟睡できる。
他にはバリアフリーの特別和洋室などもあり、料金は部屋のタイプによって異なる。

ホテル周辺散策には外周1.5キロの自然散策路もあるので、ぶらりと歩いてみることに……。アンヌプリはニセコ積丹小樽海岸国定公園内にあるニセコ連峰の主峰。標高1,308.2メートルの活火山だ。同宿から徒歩7~8分のところにあるアンヌプリゴンドラに乗車し、山頂駅へ。1時間ほど歩いて山頂まで行くと、羊蹄山や洞爺湖、日本海、積丹半島とすがすがしい眺めが広がる。





乗車するバスについても触れておきたい。北海道中央バスの高速ニセコ号(トイレ付き)だ。 宿泊者専用送迎バスではなく、路線バスのため、札幌市内や小樽など停留所で乗り降りできて便利。 バスは1日に往復3便運行している。行きは札幌市内から乗車、帰りは小樽で下車し小樽観光も楽しめる。乗車時間は3時間ほどかかるが、リクライニングシートでゆったり。窓越しに羊蹄山を眺めるのも楽しみのひとつだ。札幌から宿までのバス代金は通常片道2,240円。宿泊バスパックがダンゼンお得なのだ。

鈴木あかり
とても静かで優雅なひとときを過ごせました。温泉ソムリエ認定の美肌の湯と言われるだけあって、とてもお湯がやわらかく、つい、手ですくってみたり、足をチャポチャポさせたりして楽しめました。

露天風呂は森の中でリラックスでき、温泉の温度も熱くもなく、ぬるくもなく、いい湯加減。長くゆったり入れました。汗もたっぷりかけて、体も芯から温まりました。

入浴後はお肌がつるつるすべすべで、つい何度も自分でさわりたくなります。「あぁ、こんな温泉に毎日入れたら幸せだなぁ。お肌もつるつるだろうなぁ」と思いました。売店で、こちらの湯宿の温泉の素を売っていたので迷いなく買いました。ゆっくり散歩して、おいしい食事をいただいて、美肌の湯に3回も入り、とても質の良い時間を過ごせました。

 

鈴木麻代
かつて全国的にも有名な某神社を旅した時に、宮司さんから「心を磨くというのは五感を磨いて豊かにすること」と聞いた。ならば、この旅はココロ磨きだ! と、都合いい拡大解釈を加える。静寂なニセコアンヌプリの森でゆったりとプライベートなひととき。1泊2日で、美肌の湯に浸ること3回。ニセコ産のご当地グルメを味わい、心も体もぷるんと潤い満足した。また、来ようっと!

 

お問い合わせ
今回紹介した「いこいの湯宿いろは宿泊バスパック」、ならびに、ゴンドラの運行日に関する問いわせ・申し込みは北海道中央バスグループ株式会社シイービーツアーズ(011-221-0912)まで。

宿泊バスパック以外の宿泊、日帰り入浴のお問い合わせは下記へ
ニセコ温泉郷いこいの湯宿いろは
所在地:虻田郡ニセコ町ニセコ477
Tel:0136-58-3111
部屋数29室。全館Wifi対応。チェックイン15:00~、チェックアウト11:00。1泊2食付き(2人1室)13000円~(土日祝日前日の割増の割増しあり)。日帰り入浴は(12:00~21:00まで受け付け)大人800円、小人400円。駐車場70台。
公式サイト

読者プレゼント!

「ニセコ温泉郷いこいの湯宿いろは」森林の湯。
温泉分析値を素に配合した入浴剤です。
130円×3個を1名様にプレゼントしちゃいます! 応募締め切りは2016年6月5日(日)。
お問い合わせフォームからふるってご応募下さい!