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日本初の地ビールが誕生した地!北海道の地ビール史

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民間初のビール醸造が始まった札幌。後にサッポロビールへと発展することになる原点は明治時代の札幌でのことでした。このように、北海道はビール製造に適した地であり、明治時代からビール製造が盛んに行われてきました。

ビールは全国区の大手企業が作るものというイメージが長く続いていました。それは酒税法によりビール年間最低製造量という規定があったためで、小規模企業では参入が困難だったことがその理由でした。しかし1994年に酒税法が改正されビール製造の規制緩和が行われました。ビール年間最低製造量が2000klから60klに大幅に引き下げられたのです。全国各地で小規模醸造所が生まれるきっかけとなりました。

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国内初の地ビール「オホーツクビール」

日本初の地ビールが誕生した地!北海道の地ビール史 規制緩和を受けて、法改正後初めてビール製造免許申請をしたのが北見市の「オホーツクビール」でした。4月1日に免許申請し同年12月9日に免許取得。これは新潟県のエチゴビールも同じで、共に第1号となっています。全国初の試飲会が1995年1月25日に北見市で開催され、1995年3月17日にオホーツクビールが営業開始しました。ちなみに同年2月16日にエチゴビールが営業開始しているため、日本初の地ビール市販はエチゴビールに座を譲っています。

その後道内には地元特産品を原料にした趣向を凝らしたビールが続々誕生することになります。特に道内はビール造りに欠かせない良質の水資源があり、南は函館市から北は旭川市、東は釧路市まで、1990年代後半のピーク時には最大38カ所のビール醸造所が誕生したと言われています。しかし2000年代に入ると休止・廃業・免許返上が相次ぎ、現在では20カ所を割り込んでいます。

北海道地ビール醸造所リスト

開拓使麦酒(札幌市/1876年~/株式会社札幌開拓使麦酒醸造所)
薄野地麦酒(札幌市/1998年~/薄野地麦酒株式会社)
石狩番屋の麦酒(石狩市/1999,2005年~/日本地麦酒工房株式会社)
ノースアイランドビール(江別市/2003年~/SOCブルーイング株式会社)
小樽ビール(小樽市/1995年~/株式会社アレフ)
おたるワイナリービール(小樽市/1997年~/北海道ワイン株式会社)
ピリカワッカ(千歳市/1998年~/株式会社耕人舎)
ニセコビール(ニセコ町/2002年~/有限会社グリーンプランニング)
鬼伝説(登別市/1998年~/株式会社わかさいも本舗)
大沼ビール(七飯町/1997年~/株式会社ブロイハウス大沼)
はこだてビール(函館市/1996年~/株式会社マルカツ興産)
大雪地ビール(旭川市/1996年~/大雪地ビール株式会社)
富良野地麦酒(富良野市/2000年~/唯我独尊)
網走ビール(網走市/1998年~/網走ビール株式会社)
オホーツクビール(北見市/1995年~/オホーツクビール株式会社)
えんがる太陽の丘ビール(遠軽町/1999年~/株式会社遠軽農業振興公社)
十勝ビール(帯広市/1997年~/十勝ビール株式会社)
帯広ビール(帯広市/1996年~/株式会社帯広ビール)

廃止/休止された北海道地ビール醸造所リスト

時計台ビール(札幌市/1999年~/時計台ビール株式会社)
札幌地麦酒(札幌市/1998年~2002年/札幌国際観光株式会社)
手作り発泡酒醸造所(札幌市/~2004年/BOP)
いわみざわ地ビール(岩見沢市/1997年~2000年/ストレークビーレン株式会社)
SKYビール(滝川市/1997年~2005年/株式会社滝川グリーンズ)
海鮮丸ビール(小樽市/1995年~2004年/海鮮丸ビール株式会社)
小樽丘の上ビール(小樽市/1997年~2001年/小樽地ビール株式会社)
ギャオブルワリー(小樽市/~2001年/株式会社マイカルイスト)
小樽ブルワリー(小樽市/~2000年/株式会社ダックビブレ)
室蘭ビール(室蘭市/1999年~2002年/プロヴィデンス・ブルワリー株式会社)
エリモビールカムイ(えりも町/日高ビール株式会社)
ビロングスビール(函館市/1997年~2003年/株式会社函館麦酒工房)
ジョナサンビール(江差町/1998年~2002年/檜山麦酒工房株式会社)
北斗高原ビール(上川町/~2002年/株式会社森のくまさん)
かみふらのびいる(上富良野町/~2007年/株式会社みやま観光物産)
十勝麥酒(帯広市/1997年~2007年/十勝麥酒醸造株式会社)
くしろ港町ビール(釧路市/1997年~2007年/くしろ港町ビール株式会社)
女満別地ビール(大空町/1998年~2003年/株式会社女満別地ビール)

いまや醸造されていない地ビールはどんな特徴があった?

製造休止や廃止されてしまった地ビールは道内各地にあり、いまやその味を楽しむことはできません。中には、夕陽をイメージしたレッドビールを製造していた釧路市のくしろ港町ビール、チェコの製法を忠実に再現した岩見沢市のいわみざわ地ビール、日高山脈の地下水を使った厳選素材にこだわったえりも町のエリモビールカムイなど、各地趣向を凝らしていました。その数例をご紹介しましょう。

函館市:函館麦酒工房(ビロングスビール)
「ブラウンエール」は、クリスタル麦芽とアロマホップを使い、フレーバー・アロマともに強調された深い味わい。エール独特の苦みがあるビール。

えりも町:エリモビールカムイ
「ダークラガー」は、有機無農薬栽培の大麦小麦ホップと、日高山脈の地下水を使った厳選素材にこだわったビール。淡色、濃色麦芽をブレンドしており、コクと清涼感を楽しめる。

江差町:ジョナサンビール
「ピルスナー」は、カナディアンタイプを日本人向けにアレンジしたもの。フルーティーな甘みと香り高いホップ、ソフトな口当たりで女性も飲みやすい。

小樽市:海鮮丸ビール
「二人の夜明け」は、ワインのようなフルーティーさが特徴。ドライな後味が心地よいキレのあるビールで、海鮮料理に合うように作られている。

上川町:北斗高原ビール森のくまさん
「ピルスナー」は、大雪山の麓の豊かな自然で育った素材を使っている。爽快であるが濃厚さとコクをプラスしている。

札幌市:札幌地麦酒
「ドゥンケル」は、センチュリーホテル内ブルワリーで醸造するホテル製ビールとして知られていた。香ばしい麦芽のアロマ・まろやかな甘みのコラボレーション。

岩見沢市:いわみざわ地ビール
「ピルスナー」は、チェコの製法を忠実に再現したビールで、100%ピルスナーモルツを使用した淡色、すっきりしたのど越しが特徴だった。

上富良野町:かみふらのびいる
「ハンガリアンライト」は、爽やかなホップの風味と香ばしい香りを楽しめるビール。あっさりでくせがなく、飲んだ後にほんのり麦芽の甘みが広がる。

釧路市:くしろ港町ビール
「サンセットレッドエール」は釧路の夕陽をイメージした赤みのあるレッドビール。香り高くまろやかなテイストを堪能できるビール。

帯広市:十勝ビアファクトリー十勝麥酒醸造株式会社
「ピルスナー」は、良質の麦と十勝の名水から生まれた地ビール。ドイツに似た風土を生かし、ドイツ人マスターがドイツの製法で醸造していた。ホップがきいたさわやかな味。

飲んだことのある貴重な経験をした方は、是非経験談をお寄せください。

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