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美瑛の丘はなぜ美しいのか

編集部
Written by 編集部

美瑛の丘はなぜ美しいのか

美瑛にはなぜ丘があるのか

 そもそも美瑛町にはなぜ丘があるのでしょうか。美瑛町の町域及びそれに続く上富良野町北部は、大雪山十勝岳連峰のすそ野にあたります。南部は富良野市・中富良野町のある富良野盆地であり、一方北側は旭川市のある上川盆地であり、それら盆地を分ける丘陵地帯になります。

 実は十勝岳は火山を繰り返してきたという歴史があります。長い歴史の中で、溶岩が押し寄せたり、火山灰が降り積もったり、そのような火山によって形成された地形なのです。そうした傾斜地は小さな河川により浸食されました。

※火山は、地域住民にとっては悲劇の歴史でもありました。近年1857年、1887年、1926年、1962年、1988年に噴火していますが、特に1926年の大噴火では多数の死者を出す最大の災害になりました。

美瑛の丘はなぜ美しいのか

美瑛の丘はなぜ美しいのか

 そうした丘がただ森林地帯だったら美しいということはあまり感じなかったかもしれませんが、美瑛町の主幹産業が農業であることが、丘を美しくしているといえます。開拓時代にほとんどの山林が伐採され、開墾されて畑作が盛んになりました。

 美瑛町では小麦畑のほか、馬鈴薯、豆類、甜菜、トウモロコシといった作物を生産しており、農業の町なのです。そして、輪作、つまり年ごとに区画ごとに栽培する作物を変える方法をとっているため、一面同じ色ということがありません。

 そのため、小麦畑の黄金色の畑のエリアと、その他の作物の緑の畑のエリアとが丘に共存しており、波のように折り重なる丘の曲線と色の違いがパッチワークのようなきれいな丘陵風景を作りだしています。

 ところどころに開拓時代に伐採されなかった防風林地帯もあり、それもよいアクセントになっています。また、十勝岳連峰を中心とする雪をかぶった山々とか、丘にポツンと立つ木とのコラボレーションも見事です。ヨーロッパで見かける田園風景にも似ており、日本離れした風景に多くの人が虜になってきました。

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