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この冬こそ始めたい!初心者のためのバックカントリースキー入門

編集部
Written by 編集部

最近よく耳にするバックカントリースキー。雪の状態、地形、天候など、自然と向き合いながら滑るバックカントリースキーは、魅力がいっぱいです。

スキーに慣れ、ある程度滑れるようになったら誰もが挑戦してみたいバックカントリースキーですが、整備されたゲレンデを滑るのとは違いますので、安全のためにも滑る前にいろいろと準備が必要です。そこで今回はバックカントリースキーのエキスパート、株式会社ICI石井スポーツ札幌店の藤野裕喜さんに、バックカントリースキーのイロハを伺いました。

▼ICI石井スポーツ札幌店
この冬こそ始めたい!初心者のためのバックカントリースキー入門

▼広々とした店内にはスキー用品が所狭しと並ぶ
この冬こそ始めたい!初心者のためのバックカントリースキー入門

▼お話を伺ったICI石井スポーツ札幌店の藤野裕喜係長
この冬こそ始めたい!初心者のためのバックカントリースキー入門

バックカントリースキーの楽しみとは

一般的なスキーは、スキー場で楽しみます。それに対してバックカントリースキーは、スキー場に関係なく、自然の山の中で楽しむものをいいます。以前は山スキーと言われ、登山の足としてのスキーでした。しかし、道具の進化に伴い、そうした自然の山を楽しむために滑る人が現れ、バックカントリースキーと呼ばれるようになりました。

バックカントリースキーのいちばんの楽しみは何なのでしょうか。「スキー場のゲレンデでのスキーが練習なら、バックカントリースキーは本番と言えます。ゲレンデで培った技術を駆使して、地形や雪の状況などを考慮し、いかに自然を楽しむかがバックカントリースキーの醍醐味です」と、藤野さんは話します。

一方で、スキーが少し上達したからといって自然を舐めてはいけないと注意を促します。

「バックカントリースキーでは、スキー場以外はどこでもフィールドになり得ます。つまり、自分のいるフィールドがどんな場所なのかを認識できていないと痛い目に遭う可能性があるということです。装備を整えておくのはもちろん、それなりの知識、そして問題が起きたときのことを想定して行動するようにしてください。しっかりと自然を認識したうえで、必要な道具を持ってバックカントリースキーを楽しむようにしましょう。自信のない方は、ガイドやバックカントリースキーに慣れた人と行くことを強くおすすめします」

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バックカントリースキーの装備を揃えよう!

バックカントリースキーを楽しむためには、どういった道具が必要なのでしょうか。

「バックカントリースキーでは、自然の山の中なのでリフトはありませんし、自力で登ることや、深い雪の中での滑走などさまざまな状況があります。道具に決まりごとはありませんが、状況に合わせた道具を使うと、より快適にバックカントリースキーを楽しむことができるでしょう」

そこで、バックカントリースキー初心者が揃えておいた方がよいであろう道具を教えていただきました。素材や機能によって価格はさまざまです。ここでは、初心者の方がよく買う価格帯の道具を紹介しますので、参考にしてみてください。

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この冬こそ始めたい!初心者のためのバックカントリースキー入門

スキー板には、幅が広いタイプのファットスキーや板が反り上がっているロッカースキーなどがあります。重要なのは幅と長さで、初心者は板の幅が広いものを選ぶとよいでしょう。板のセンター幅が100mmくらいのもの(ゲレンデ用は70mmくらい)が、深雪でも潜りづらいのでよいとのこと。長さは170cm台後半のものが取り回しやすくて使いやすいそうです。板は旧モデル、旧々モデルなどもあり価格はさまざま。売れ筋の価格は旧モデルで約4万円です。

ビンディング

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バックカントリースキーでは、歩くことを考えなければなりません。したがって歩くときはかかとをフリーにし、滑るときはかかとを固定できるツアービンディングを選びましょう。売れ筋の価格は約4万円です。

シール

スキーで歩くときに問題になるのが登り坂です。スキーを履いたまま登り坂を上がろうとすると後ろに滑ってしまいます。そうならないように滑り止めになるシールを滑走面に取り付けます。価格は約2万円です。

ポール

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ゲレンデ用のポールはリングが小さいので、刺したときに雪に潜ってしまいます。そこでバックカントリースキーでは、リングが大きめのものを選びます。また、長さの調節できるタイプを選んでおけば、上り下りや、雪の深さで調整ができるので便利です。価格は約1万円です。

ブーツ

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ゲレンデ用は滑るだけなのでブーツが前傾姿勢になっていますが、バックカントリースキーの場合は歩きますので、ウォークポジション(歩くとき)とスキーポジション(滑るとき)の切り替えができるタイプのブーツがオススメです。ブーツのソールには形状があるので、ビンディングとの相性に気をつけてください。人気モデルの価格は4~5万円です。

ヘルメット

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自分の頭の形に合うタイプのヘルメットを選んでください。合わないヘルメットをつけていると滑走中にずれたり、頭が痛みます。購入の際には必ず装着し、頭の形に合うものを買うようにしましょう。売れ筋の価格は1万7~8千円です。

グローブ

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防水で湿気を逃がすタイプのグローブを選ぶようにしましょう。注意点は、歩いているときと滑っているときは環境が違うということ。滑る前に濡れてしまうこともあるので、できれば移動用と滑走用を分けた方がよいでしょう。売れ筋の価格は約1万5千円です。

ゴーグル

見やすいタイプのゴーグルを選んでください。売れ筋の価格は1万7~8千円です。

滑るために必要な道具は以上ですが、それ以外に登山と同じような装備を考えましょう。歩いている間は汗をかきますので、服装の調整が必要になります。したがって、衣服などを入れるザックも必要になります。ザックには、雪崩に遭ったとき用のエアーバッグが付いているものもあります。

雪崩を想定した装備も必須

最後に藤野さんに他に備えておくべきものを聞いてみました。「必ず準備して欲しいのが雪崩を想定した装備です。それが、バックカントリースキーの三種の神器と言われる雪崩トランシーバー(ビーコン)、プローブ、ショベルです。雪崩トランシーバー(ビーコン)は電波を発信して、雪に埋まったときにその電波をたどって埋没者の位置を探す道具で、価格は約5万円です。プローブは折りたたみ式の棒で、雪崩トランシーバー(ビーコン)で探した場所付近の雪に突き刺して埋没者の位置を確定します。価格は約8千円です。また、そこで雪を掘るために必要になるのがショベルで、価格は約8千円です」。

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「ゲレンデと違い、頼りになるのは自分だけです。いざというときのために、救急用具やちょっとした非常食などもあった方がよいでしょう。また、トラブルが起きたときのために、山に入る前には登山計画書を必ず出しておくようにしてください」と、藤野さんは強調します。

【参考】北海道警察安全登山情報。このページからオンラインで登山計画書が提出可能。

このように、バックカントリースキーをするためには、ある程度の装備や、それなりの心構えが必要です(初心者はガイドの同行も必要)。面倒だと思うかもしれませんが、これも自分の身を守るため。しっかりとした備えがあってこそ楽しむことができるというものです。何より大自然の中で風を感じて滑走する瞬間、ゲレンデで滑るのとはまた違う喜びに出会うことができます。バックカントリースキーの醍醐味をぜひ味わってみてください。

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<取材協力>
株式会社ICI石井スポーツ 札幌店
所在地:札幌市中央区北11条西15-29-3
電話:011-726-2288
http://www.isi-sports.com/

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