北海道大学博物館に所蔵されているロケットCAMUI
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北海道大学博物館に所蔵されているロケットCAMUI
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道産子ロケットCAMUIとは?


北海道大学博物館に所蔵されているロケットCAMUI

 2009年3月16日早朝、十勝管内大樹町で道産子小型ロケットが打ち上げられました。今回が初の本格的な実用打ち上げとなりましたが、2002年3月に初めて打ち上げに成功して以来これまでも何度か実験が進められてきました。この小型ロケットCAMUIって何?

打ち上げの様子の動画(ムービー)

北海道大学博物館所蔵のロケット動画

CAMUIとは?

 北海道で研究開発され、北海道で製造され、北海道で打ち上げられるロケット。つまりほぼ純北海道産ロケットです。名前の由来は「Cascaded Multistage Impinging-jet」つまり「縦列多段衝突噴流」という燃焼方式を採用していることに由来しています。2009年3月打ち上げのロケットの主要スペックは以下の通り。細長いです。

全長 3.4m
直径 118mm
重量 25kg
最大速度 マッハ0.3
打ち上げ高度 550m


 このロケットを主に開発研究をしているのはNPO法人「北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)」。民間と大学が共同研究しており、北海道大学、北海道工業大学が参画しています。

 ロケットを設計し開発しているのは北海道大学大学院の永田教授。実際にロケットを製造しているのは赤平市の植松電機が担当しています。そして打ち上げ場所は十勝管内大樹町です。

コストダウンに成功したCAMUI

 このロケットは「ハイブリッドロケット」と呼ばれます。従来のハイブリッドロケットよりも推進力がパワーアップしました。それはCAMUIという名前の由来にもなった縦列多段衝突噴流によります。

 また、これまでのロケット推進は液体酸素と液体水素を燃やす「液体ロケット」、または、火薬を燃焼させる「固体ロケット」でしたが、CAMUIはポリエチレンと液体酸素を使っているので、比較的ローコストで、安全、そして十分な推進力を可能にしました。

 どれほど安価なのかというと、燃料費が200分の1、全体で10分の1ということで、はるかにコストダウンになっています。それで、2009年3月16日のように宇宙航空研究開発機構の委託を受けて打ち上げを行うことがあります。

打ち上げ履歴

1回目 2002年3月21日 大樹町 (CAMUI-50P、パラシュートと回収は失敗)
2回目 2003年1月13日 大樹町 (CAMUI-50P)
3回目 2004年3月14日 大樹町 (CAMUI-50P type CAMUI-Winged=翼付属)
4回目 2005年3月12日 大樹町 (CAMUI-50P)
5回目 2006年12月23日 大樹町 (CAMUI-80P、公立はこだて未来大学の超小型模擬衛星カンサット搭載×2回)
6回目 2007年8月4日 大樹町 (CAMUI-250S)
7回目 2007年12月8日 大樹町 (CAMUI-90P、公立はこだて未来大学の超小型模擬衛星カンサット搭載、初の打ち上げ失敗)
8回目 2008年3月3日 大樹町 (CAMUI-90P)
9回目 2008年8月25日 大樹町 (CAMUI-90P×8回)
10回目 2008年12月21日 秋田県能代市 (CAMUI-90P×6回)
11回目 2009年3月16日 大樹町 (CAMUI-90P、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と北海道大学の実験を受託)
12回目 2010年3月14日 大樹町 (CAMUI-90P2機、200P1機)

CAMUIシリーズのサイズの変遷
CAMUI-80P 全長2.8m、直径120mm、19kg
CAMUI-250S 全長4.7m、直径160mm、48.5kg
CAMUI-90P 全長2.9m、直径120mm、23kg(軽量化で14kg)

到達高度の主な記録
2004年3月14日 高度210m
2006年12月23日 高度1km
2007年8月4日 高度3.5km
2009年3月16日 高度550m
2010年3月14日 高度1km

筆者について

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