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函館市民は朝6時から温泉に浸かりに行く?函館に根付く朝温泉文化

道外の温泉マニアの間でも有名! 谷地頭温泉

函館市民は朝6時から温泉に浸かりに行く?函館に根付く朝温泉文化

続いて訪ねたのは、数ある函館市内の温泉の中でも特に知名度が高い谷地頭温泉です。明治時代から温泉地として知られていたこの地区に谷地頭温泉が開業したのは1953年(昭和28年)2月のこと。市営の温泉として約60年の間営業していましたが、2013年4月に売却譲渡され現在に至っています。

現在運営している株式会社ケーケーエムは、函館市内に姉妹施設として「湯元 昭和温泉」「湯元 山の手温泉」の2軒の日帰り温泉と「ホテル河畔亭」という温泉ホテルを運営しています。その施設を束ねる金沢俊司社長にお話を伺いました。

函館市民は朝6時から温泉に浸かりに行く?函館に根付く朝温泉文化

谷地頭温泉で印象的なのは日帰り温泉としては道内でも最大級と言える湯殿の広さと、周囲をぐるっと取り囲むように並ぶ100近い洗い場でしょう。内湯には43-44度の高温風呂・41度の中温風呂・40度の低温気泡浴槽。五稜郭の形をしている露天風呂は42-43度ほどです。

市営時代に何度も入浴している筆者は以前の温度設定が入り慣れていない人には挑戦的な熱さだと感じていましたが、その頃よりも少し低めの温度管理がされていて、熱いお湯が苦手な方や子どもでも快適に入れるように変わっていました。

▼道内有数の広さの内湯
函館市民は朝6時から温泉に浸かりに行く?函館に根付く朝温泉文化

使用している温泉は源泉温度65.1度・湧出量毎分330リットルと、こちらも温度・湯量ともに恵まれています。源泉は自噴(ポンプなどの動力を使わなくても自然に湧いてくる)していて、この事が市から運営を引き継いだ理由の1つでもあったとのことです。泉質はナトリウム-塩化物温泉。鉄分が含まれているため湯船の中では茶褐色に色付き、目でも楽しむことができます。

▼浸かっても見ても楽しめるお湯
函館市民は朝6時から温泉に浸かりに行く?函館に根付く朝温泉文化

営業時間は市営時代と変わらず午前6時から。時間を変更する方向も模索していたそうですが、お客さんの約9割が地元の方で、その多くが早朝から入りたいと希望しているため午前6時からのままになりました。

朝6時から9時までの間に最初のお客さんのピークが訪れるというお話でしたが、実際に朝6時前から観察していると、一番風呂を目指して6時ちょうどに間に合うように次々と駐車場に車が入ってきます。

朝温泉に浸かってから1日を始めるという習慣が地元の方の間に根付いていることがよく分かりました。

「お湯を新鮮に保つのが、シンプルだけど一番長続きする」

そう金沢社長が仰る通り、施設の管理は以前にも増してしっかりとなされている印象です。毎日お湯を抜いて清掃し、朝に新しいお湯を入れて営業を始めています。営業開始の30分前にはお客さんを迎える準備がほぼ整っており、早朝から働くスタッフに感謝しながらお湯をいただきました。

地元の方と一緒に朝温泉を楽しみませんか?

「いい写真が撮れたかい?」

湯あがりに牛乳を飲みながらそう話しかけてくれた常連さんにお話をお聞きすると、自宅から10分ほど歩いて温泉に来て「ここで(常連さんに)会って話をするのが毎日の楽しみなんだ」と仰っていました。

今回伺った2軒の他にも、函館市内には早朝から営業を始める日帰り温泉・温泉銭湯が点在しています。少し早起きして、地元の方と朝温泉を楽しんでみるのはいかがでしょうか? そこで新しい発見があるかもしれません。

花園温泉
所在地:函館市花園町40-34
電話:0138-51-1310
営業時間:新館 6:00-21:00・本館11:00-23:00
料金:大人400円、中人140円、小人70円 (新館・本館で別料金)
定休日:毎週月曜日

谷地頭温泉
所在地:函館市谷地頭町20-7
電話:0138-22-8371
営業時間:6:00-22:00(最終受付21:00)
料金:大人420円、中人140円、小人70円
定休日:第2・第4火曜日

筆者について

髙野紀康

髙野紀康

1974年生まれ、江差町出身。日帰り温泉の湯守をしながら、年間100軒以上の温泉を巡る。温泉ソムリエマスター・温泉入浴指導員ほか6つの温泉資格を持つ。「北海道は1つの大きな温泉郷」をモットーに、全道を走り回っている。