北洋銀行のこの街紹介!広尾町がサンタクロースの街になった理由とは?

世界中の子どもたちに、夢や希望、愛を届けているサンタクロース。大人になっても、サンタクロースと聞けば子どもの頃のワクワクした気持ちが蘇ってくる人も多いのではないでしょうか?

そんなサンタクロースが住んでいる?かもしれない町が北海道にはあるんです。帯広から車で1時間半ほどの距離にある広尾町です。なぜ広尾町にサンタクロース? そこにはどんな関係が? 気になる謎を広尾町役場水産商工観光課の沖田一美係長に伺ってみました。

―― 広尾町は毎日がクリスマスだって聞いたのですが、本当ですか?(笑)

沖田:その通りです(笑)。実は広尾町では、サンタにちなんだ町づくりをしているんですよ。

―― そもそも、なぜサンタなのでしょうか?

沖田:話は1980年(昭和55年)にまでさかのぼります。その年の4月、広尾町に広尾海洋水族科学館がオープンしました。同じ年の9月には、ノルウェーのベルゲン市にあるノルウェー国立ベルゲン水族館と姉妹提携も結びました。広尾町とベルゲン市は共に北方圏の都市として、気候や風土が似通っていたんですね。ベルゲン水族館の写真や模型などの展示や、文献資料の交換を行いました。こちらからはハイイロアザラシを寄贈しました。

―― かなり密な国際交流が行われていたんですね。

沖田:そうなんです。1981年(昭和56年)には町民友好親善団がベルゲン市を訪れて、児童の絵や木彫り作品を交換するなど、親善交流を深めていったのです。そうした活動の中で、ノルウェーの首都オスロ市が、世界中の子どもたちから送られてくるサンタクロース宛の手紙にクリスマスカードを返信していることを知りました。それが「ノルウェー・サンタランド」というものでした。わたしたちは、その活動をぜひ日本の子どもたちにも伝えたいと思い、オスロ市長に相談しました。そして1984年(昭和59年)11月、オスロ市長の署名入り認定書を受けて「広尾サンタランド」が誕生しました。ノルウェーが自国以外ではじめて正式に認めたサンタランドなんですよ。

―― そうだったんですね、それはすごく名誉なことですね!

沖田:ありがとうございます。ノルウェー・サンタランドの基本理念は「愛と平和、感謝の奉仕」の心を届けることです。サンタランドは、サンタの世界が持つ愛、夢、ロマン、憧れ、優しさがあり、いつまでも誇らしさや思い出が育つ町です。「広尾サンタランド」も本家のイメージを尊重し同じ基本理念を掲げています。

―― 具体的にはどのような活動をされているのですか?

沖田:まず、象徴となるような何かが必要だと思いました。そこで町内の大丸山森林公園をメインシンボールゾーンとして定め、公園内に「サンタの家」も造りました。

―― 「サンタの家」という言葉を聞くだけで、ちょっとワクワクしますね。

沖田:家の前では、かわいいサンタのオブジェが年中無休(※年末年始を除く)でお待ちしていますよ(笑)。サンタの家では、さまざまなクリスマスグッズを販売しているほか、サンタメールの受付も行っています。

―― サンタメール……ですか?! どういったものなのでしょうか?

沖田:サンタメールとは、広尾サンタランドから届けられるクリスマスカードのことです。実はこのサンタメールこそが、広尾サンタランドの柱となる活動なんです。サンタメール事業を開始したのは1985年(昭和60年)。最初は、ノルウェー・サンタランドが発送しているカードの日本での受付窓口としてスタートしました。1987年(昭和62年)からは、広尾サンタランドオリジナルデザインのカードを広尾町から発送しています。

―― そうなんですね。どうすれば受け取れますか?

沖田:12月10日までに申し込んでもらえれば、サンタクロースからのメッセージが入ったクリスマスカードを全国どなたでも受け取ることができます。申し込みは郵送とインターネットの2通りの方法を準備していますので、わざわざサンタの家に来ていただかなくても大丈夫です。
※「ひろおサンタランド」のホームページでご確認ください。

―― いよいよクリスマスシーズン到来ですが、町全体も盛り上がりを見せていくのでしょうか?

沖田:毎年10月の第4土曜日に大丸山森林公園でツリーの点灯式のセレモニーを行っていて、その後も年末まで毎日16時から22時までライトアップされます。15万球のイルミネーションがきれいですよ。また、点灯式以降は町内会、事業所、個人宅でもイルミネーションの灯りが灯されるようになり、町がより一層美しくなります。毎年そのシーズンになるとイルミネーションを見るために来られる方が増えますね。

▼サンタランドのイルミネーション

―― まさに町中がクリスマス一色になるわけですね!

沖田:その通りなんです。クリスマスツリー点灯式は町の事業として行っていますが、ありがたいことに、町内のライトアップは広尾サンタランドを愛する町内の皆さんの協力により行われています。ぜひこの時期にお越しいただきたいです!

―― ところで、森づくりのプロジェクトもあるそうですが、これもサンタランドと関連があるのでしょうか?

沖田:そちらはサンタランドとはまた別のプロジェクトですね。国が認定しているJ-クレジット制度に基づき、広尾町では、町有林の二酸化炭素の吸収量を認可してもらっています。これにより、二酸化炭素を多く排出する企業が排出量分の金額を広尾町に支払うことで、その企業は二酸化炭素を排出していないのと同じ、つまり排出したけれど吸収してもらった、ということになるわけです。広尾町は、企業から受け取ったお金で安定的かつ持続的に二酸化炭素を吸収する森作りをすることが可能になります。このプロジェクトのことを「サンタの森づくりプロジェクト」と呼んでいるのです。

―― なるほど。こちらもやはり「サンタ」の名が付くのですね?

沖田:広尾町は町全体でサンタランドですので、町有林もサンタランドと関わりがあるということです。

―― ほかにも何かサンタランドにちなんだ活動はあるのですか?

沖田:先ほども申し上げたサンタランドの基本理念である「愛と平和 感謝と奉仕」に基づき、1985年(昭和60年)からトドマツのツリーの寄贈を行っています。これまでに東京や大阪など各地に届けてまいりました。中でも札幌市への寄贈は当初から現在まで続けられています。どこのツリーかわかりますか?

―― ……あ、サッポロファクトリーのジャンボクリスマスツリーですね!?

▼サッポロファクトリーのジャンボクリスマスツリーは広尾町から寄贈されている

沖田:その通りです(笑)。おかげさまで大変ご好評いただいており、札幌の冬の風物詩とまで言っていただけるようになりました。

―― サンタランドの取り組みが町内のみならず町外にも広がっているなんて知らなかったです。素敵な取り組みですね。今日はとても興味深いお話が聞けました。ありがとうございました!

実際にお話を伺ってみて意外だったのは、サンタクロースとともに町を盛り上げる楽しい取り組みの一方で、サンタランドの基本理念にも通じる地球に優しいプロジェクトを進めているという点です。年末までは15万球使ってのライトアップもしていますので、ぜひ広尾町を訪れてみてください!

(取材協力・写真提供:広尾町)

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