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帯広競馬場入口に建っている馬の銅像「イレネー像」って何?

編集部
Written by 編集部

帯広競馬場入口に建っている馬の銅像「イレネー像」って何? 【帯広市】 競馬場によっては入口や敷地内に馬の銅像を建立している例がある。十勝・帯広市にある帯広競馬場に行ってみると、入口には……やはりあった、馬の像が。名前は「イレネー像」とある。イレネーとはどんな馬なのだろうか。

十勝の開拓を支えたフランス生まれのイレネー号

イレネーは種牡馬の名前。1908年3月にフランスで生まれた青毛のペルシュロン種である。当時軍馬改良育種のため設置された馬政局の丹下謙吉・土肥原鑑両氏が、明治時代末期の1910年、当時の価格で2400円で購入・輸入し、11月28日に音更町駒場にある十勝種馬牧場に種牡馬として入場した。つまり、北海道にやってきてから100年以上たつというわけだ。

イレネーは生涯中約600頭というたくさんの産駒を輩出した。ペルシュロン品種は大型馬で、力強いことで知られ、開拓期の十勝で農耕馬などとして大いに活用された。1928年5月に事故死するも、長い期間にかけて十勝の馬産を支え、十勝の開拓の基礎を築いた。そして、このイレネーの功績は、後のばんえい競馬のばん馬のルーツともなっている。

功績をたたえ建立されたイレネー像

帯広競馬場入口に建っている馬の銅像「イレネー像」って何?

イレネーが死亡した二年後にあたる1930年8月10日、十勝畜産組合はイレネー号の功績をたたえ、旧十勝会館前にイレネー像を建立した。かつて馬像で名を馳せた池田勇八氏が製作したのだが、1943年には第二次世界大戦の金属供出で一時失われる。

再びイレネー像が建立されるのは1964年になってから。7月27日、十勝農業協同組合連合会創立15周年記念で、帯広競馬場に加藤顕清氏製作の新・イレネー像が建立された。上の写真は、その二代目となるイレネー像である。

一生に一度しか出走できないイレネー記念

ばんえい十勝が行われる帯広競馬場
帯広競馬場入口に建っている馬の銅像「イレネー像」って何?

功績をたたえるのは、イレネー像の建立にはとどまらなかった。現在、帯広競馬場で行われているばんえい競馬のレースの名前として使われている。それが1969年に創設された「イレネー記念」。ばんえい十勝で唯一、馬の功績を記念したレースだ。これは、ばんえい競馬デビュー初年度の新馬(2歳・明け3歳)が集まるチャンピョン決定戦なので、競走馬にとっては一生に一度しか出場できない競争である。

近年(少なくとも2006年の第37回以降)は、イレネーが生まれた3月14日に近い日曜日に開催されている。2014年の第45回イレネー記念は3月9日に開催される予定。デビューしたての競走馬ばかりが集うイレネー記念、きっと応援したくなるはずだ。

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