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まもなく開湯100周年!「ぬかびら源泉郷」の歴史を写真と共に辿る

道内各地の特産品や地場産業の話題をお伝えする連載「北洋銀行のこの街紹介」。今回は、上士幌町からお届けします。中でも上士幌町の北に位置する、ぬかびら源泉郷の魅力に迫ります。

来年2019年に開湯100周年を迎えるぬかびら源泉郷。100年前にタイムスリップして、貴重な写真と共に歴史を辿ってみましょう。

▼昭和初期の温泉街の様子(写真提供:ぬかびら源泉郷100周年記念事業実行委員会)
まもなく開湯100周年!「ぬかびら源泉郷」の歴史を写真と共に辿る

密林に分け入って湯元を発見

▼昭和時代の源泉郷一帯(写真提供:ぬかびら源泉郷100周年記念事業実行委員会)
まもなく開湯100周年!「ぬかびら源泉郷」の歴史を写真と共に辿る

ぬかびら源泉郷の歴史は、ひとりの男が山の奥地に優良なお湯が湧いているという噂を聞きつけたところから始まります。その男の名前は、島隆美。1907(明治40)年に福島県から移住し、農業を営んでいました。

▼森の中に佇む、在りし日の島隆美(写真提供:ぬかびら源泉郷100周年記念事業実行委員会)
まもなく開湯100周年!「ぬかびら源泉郷」の歴史を写真と共に辿る

1919(大正8)年3月、島は甥と連れ立って糠平の原始林に向かい、馬さえ入れない密林の奥へと、輪かんじきを履いて進んでいきました。そこで発見したのが湯殿山(別名・湯元滝の湯)です。浴用営業許可を取得した島は、未開の土地を開墾し、1924(大正13)年に湯小屋を、翌1925(大正14)年に湯元滝の湯温泉旅館を開業します。これが、後の湯元館となりました。

▼昭和10年代の湯元館の様子(写真提供:ぬかびら源泉郷100周年記念事業実行委員会)
まもなく開湯100周年!「ぬかびら源泉郷」の歴史を写真と共に辿る

昭和の時代になるとぬかびら源泉郷に新たな温泉旅館やホテルがオープンし、1948(昭和26)年にスキー場が、そして1955(昭和30)年に糠平ダムができると、ちょっとしたブームを迎えます。ぬかびら源泉郷を新婚旅行先に選ぶ人も多くいたそうです。

▼打たせ湯を堪能する昭和の男たち(写真提供:ぬかびら源泉郷100周年記念事業実行委員会)
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しかし、1972(昭和47)年の三国峠開通や1987(昭和62)年の国鉄士幌線廃止を受け、客足は徐々に遠のいていきました。それでもなお現在のぬかびら源泉郷は、9軒の宿泊施設が営業し、昔から変わらない温泉の質の良さを誇っています。

開湯100周年を迎える源泉郷がアツい!

▼開湯の功労者である島隆美の顕彰碑
まもなく開湯100周年!「ぬかびら源泉郷」の歴史を写真と共に辿る

さて、来年2019年は、島隆美が湯殿山を発見してからちょうど100年目にあたる年。先に紹介した、開湯から現在に至るまでの100年の歴史が、なんと双六になりました!

▼遊びながら歴史がまる分かり
まもなく開湯100周年!「ぬかびら源泉郷」の歴史を写真と共に辿る

この他、記念ポストカードの販売や、プレミアム観光券など、いろいろな企画が用意されているようです。さらには今年6月に札幌市内で開催される「全国源泉かけ流しサミット2018」はぬかびら源泉郷主催で行われ、講演会やパネルディスカッションなどを予定しているとか!一般参加もできるそうなので、興味のある人はチェックしてみてはいかがですか?

▼今に受け継がれる100年前の源泉(湯元館)
まもなく開湯100周年!「ぬかびら源泉郷」の歴史を写真と共に辿る

一方、島隆美が開業した湯元館は、現在は改装中。ですが、日帰り入浴での利用は可能なので、名湯を求めて訪ねてみてはいかがでしょうか。

▼2018年2月に新装オープンしたばかり(湯元館)
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ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉で、無色透明・無臭のお湯。美肌の湯としても女性に人気です。

▼気持ちのいい露天風呂もあり(湯元館)
まもなく開湯100周年!「ぬかびら源泉郷」の歴史を写真と共に辿る

何も考えず、ただお湯に身を委ねるだけでも至福の時間は味わえます。でも歴史を知ると、温泉の楽しみ方に奥行きが生まれます。ぬかびら源泉郷100周年という節目の年に、そんな楽しみ方を味わってみませんか? きっといつもの温泉旅行とひと味違う、特別な思い出になるはずです。

取材協力

ぬかびら源泉郷100周年記念事業実行委員会
所在地:北海道河東郡上士幌町字ぬかびら源泉郷南区 中村屋内
電話:01564-4-2311(中村屋)
公式サイト
湯元館
所在地:北海道河東郡上士幌町字ぬかびら源泉郷北区52-1
電話:01564-4-2121
公式サイト

北洋銀行木野支店

まもなく開湯100周年!「ぬかびら源泉郷」の歴史を写真と共に辿る

所在地:北海道河東郡音更町木野大通東7丁目1番15
電話:0155-31-1651

筆者について

石簾マサ

石簾マサ

すべてのしがらみを捨て札幌で永住するぞ……と移住してきた50代のおっさんライター。札幌楽し~い。移住者が見た札幌の楽しさ・良さを伝えていければ……と思っております。【編集部専属ライター】