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流氷のイメージが強いオホーツク海で、夏は海水浴を楽しめるのか?

夏と言えば全国的に海水浴シーズンです。北海道南部(道南)や札幌近郊(小樽や石狩方面、胆振日高方面)には多数の海水浴場があり、毎年7~8月にかけて多くの人たちで賑わいます。

では、北海道北部(道北)や東部(道東)はどうなのでしょうか。日本最北の海水浴場として、稚内市の坂の下海水浴場はありますが、気温も高くならないので、海に入って泳ぐ人は少数です。

道東はどうかというと、太平洋側の釧路・根室地方の夏は総じて気温・水温が低く、そもそも海水浴場がありません。当然、海水浴の習慣もないようです。

しかし、同じ道東でも、ある地域には海水浴場が少なくとも3ヵ所存在します。それが、オホーツク地方。いったいどんな海水浴場なのでしょうか? そもそも楽しめるのでしょうか?

オホーツク海岸にある海水浴場とは

▼オホーツク海と言えば流氷
流氷のイメージが強いオホーツク海で、夏は海水浴を楽しめるのか?

オホーツク海と言えば、流氷に埋め尽くされた極寒の海をイメージしませんか? その冬のイメージがあまりに強すぎて、海水浴場があることに驚きを隠せません。

しかし、よく考えてみると、北見市を筆頭に夏は30度近くまで気温が上がることの多い地域です。同じ道東でも太平洋岸とは事情が異なります。気温も水温も上がる。そのため、オホーツク地方には3か所の海水浴場が開設されています。

※ちなみに、宗谷管内枝幸町には「岡島はまなす海水浴場」があり、オホーツク海岸の海水浴場としては4ヵ所あることになります。

流氷のイメージが強いオホーツク海で、夏は海水浴を楽しめるのか?

紋別市の「ホワイトビーチ」は、流氷砕氷船ガリンコ号Ⅱ発着地にあり、ベトナム産の白い砂(カムラン珪砂)が敷き詰められた人工海水浴場です。浅瀬で防波堤に守られているので、親子連れでも安心して楽しめます。

興部町の「さるる海水浴場」は沙留岬近くにある海水浴場で、オホーツク地方最北の海水浴場になります。キャンプ場も近くにあり、7月下旬には「さるる海浜まつり」も開催されています。

そしてもう一つが、北見市常呂にある「ところ常南ビーチ海水浴場」です。

ヤシの木が生えた海水浴場は日本一だった

▼ところ常南ビーチ全景
流氷のイメージが強いオホーツク海で、夏は海水浴を楽しめるのか?

▼真夏にもかかわらず人もまばらで泳ぐ人はほぼいない
流氷のイメージが強いオホーツク海で、夏は海水浴を楽しめるのか?

「ところ常南ビーチ」(北見市常呂町字常呂195番地)は、北見市常呂市街の海岸、常呂川河口の西側にある海水浴場です。北見市や網走市から1時間以内という距離感にあるため、同地域の住民に知られた海水浴場です。

この海水浴場の特徴としては、高さ約4メートルのヤシの木が5本、砂浜に生えているということ。1985年に当時の常呂町商工会青年部が製作したもので、もちろん人工ですが、このヤシの木のおかげで南国気分を楽しめます。

▼ヤシの木が名物
流氷のイメージが強いオホーツク海で、夏は海水浴を楽しめるのか?

どこまでも続く砂浜があって、好きなところで泳げる海水浴場が多い中、「ところ常南ビーチ」は左右約120メートル区間、沖合も十数メートルまでと比較的ミニマム。ブイで囲まれた水域のみが遊泳可能エリアになります。

流氷のイメージが強いオホーツク海で、夏は海水浴を楽しめるのか?

流氷のイメージが強いオホーツク海で、夏は海水浴を楽しめるのか?

この海水浴場では「サマーフェスティバル」が7月下旬に開催されていますが、それ以外の期間は訪れる人もまばらで静かなビーチ。トイレ・シャワー施設を完備しているほか、監視員も常駐しているので、夏休みにもなれば親子連れも訪れているようです。

ホタテ貝の貝殻を見つけられるのも、オホーツク海ならではです。

【動画】ところ常南ビーチに行ってみたら、水温も温かく意外と楽しめた(出演:佐久間茜華)

なお、この海水浴場の開設期間は、遊泳可能期間が3週間ほどしかなく、「日本一開設期間が短い海水浴場」とされています。参考までに、2018年は7月21日(土)から8月11日(土)までの10:00~15:00でした。

海の家的な露店はありませんが、海水浴場の近くには「カフェしゃべりたい」があり、流氷ソーダやホタテフライカレーといったオホーツクらしいグルメ&スイーツが楽しめます。ランチにお勧めですよ。

▼カフェしゃべりたいのグルメ&スイーツがお勧め
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そもそも海水浴の習慣がないらしい

オホーツク地方では貴重な海水浴場が3ヵ所あるとはいえ、そもそも、海で泳ぐとか海水浴の習慣があまりないというのが道東の人たちの意見。幼少期から海水浴の経験がまったくといっていいほどないのだそうです。北見在住の方や出身者で若い人たちに聞くと、こんな声が返ってきました。

「海は漁師たちのものという認識」
「オホーツク海岸はきれいではない」
「泳ぐとしてもプールに行っていた」
「小公園(北見赤十字病院横)の噴水はよく行く(猛暑日に新聞に登場するのはだいたいココ)」
「海は入りに行くのではなく見に行くもの」
「海開き期間中にタイミングよく行けない(開設期間が短いため)」
「海ではなく網走湖畔に行った記憶が(夏はしじみ採り体験開催中)」
「札幌に住むようになって初めて海で遊ぶことを知った」

道東の人たちは、海で泳ぐことはおろか、遊び方もあまり知らない人が多いのかもしれません(もちろん個人差あり)。同じ北海道でも習慣の違いに驚かされます。

筆者について

編集部

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北海道ファンマガジン編集部。編集部スタッフが取材執筆した記事や、名前を出さないライターの記事、寄稿記事の掲載の際にもこのアカウントが使われます。