北竜町に日本最大級のひまわり畑が誕生したワケとは?

北海道の北竜町といえば、ひまわりの町として有名です。何しろ人口2000人ながら、シーズン期間中には20万人もの観光客が訪れるというのですから。日本最大級のひまわり畑は、東京ドーム約5個分にもあたる23.1ヘクタール。そこに150万本ものひまわりが咲き誇る景色は圧巻のひと言です。

でも、ちょっと待って! 実は北竜町のひまわりの魅力は、どうやらひまわり畑だけじゃないらしいのです。町の至るところにひまわりが点在しているということで、真相を確かめに行ってみました。

北竜町とひまわりの深~い関係

北竜町とひまわり、その関係を語るには、今から約40年近く前にまでさかのぼらなくてはなりません。ヨーロッパ視察研修で旧ユーゴスラビアを訪れた農協職員が、ベオグラード空港周辺のひまわり畑の美しさに感激し、と同時に健康食品としての可能性にも着目したことがはじまりでした。1980(昭和55)年、さっそくホクレンと農業試験場指導の下、422戸にて計4.2ヘクタールのひまわり作付を開始します。

▼見ているだけで元気がもらえるひまわり

1982(昭和57)年には北竜町の町花としてひまわりが制定され、ひまわりの町として第一歩を踏み出します。1989(平成元)年にはひまわりの里も誕生し、北竜町はひまわりの町として全国的に知られていったのです。

北竜町内のあちらこちらに見られる”ひまわり”

今や北竜町を訪れると、町のあちらこちらでひまわりに関するものを目にすることができます。実際に、どんなものがあるのか紹介していきましょう。

▼まずはカントリーサインから

北竜町に入った時に出迎えてくれるカントリーサインは、もちろんひまわりのイラスト。ひまわりの町に来たというワクワク感を高めてくれます。

▼道路脇に等間隔に並ぶひまわりの正体は?

道路を走っていると、すぐにひまわり発見! 背の高いひまわりが、等間隔で並んでいます。その正体とは、実は街灯。こんなものまでひまわりになっちゃうなんて、ユニークですね。

▼マンホールには北竜町のマスコットが

道路といえば、マンホールにもぜひ注目してください。ここにもひまわりをモチーフにした北竜町のマスコットがいます。このマスコットの詳細は、後ほど改めて紹介するとして……。

▼北竜町合同庁舎

公共の建物の外壁にも、ひまわりが。合同庁舎の無骨な建物も、ひまわりのモチーフでなんだかかわいらしく見えます。

▼真竜小学校

小学校ともなれば、もはや門構えからひまわり。もちろん校舎にもひまわりが見られます。

▼北竜役場前バス待合所

バスの待合所も、この通り。窓枠をひまわりの花びらにしちゃうなんて、ナイスアイデアですね。

▼こんなバス待合所も

建物そのものをひまわりカラーに塗ってしまったバス待合所。待つ間も明るい気分になれそうです。

▼JAの前にそびえ立つ巨大ひまわり

北竜町のJAの前には、巨大なひまわりの像があります。正式名称は「ひまわりの塔」。大きすぎて電線の高さを越えてしまったのは、ご愛敬。

愛らしいマスコットから知られざるヒーローまで!

町を散策しているだけでも、たくさんのひまわりを見かけることができる北竜町。きっと道の駅にもさぞかしひまわり関連の商品があることだろうと、足を運んでみました。

▼ひまわりではなく、巨大ドラゴンがお出迎え(写真提供:北竜町ポータル)

訪れたのは道の駅「サンフラワー北竜」。二体のドラゴンに迎えられ、広い敷地の立派な建物に入っていきます。

▼パッと目に飛び込んでくるディスプレイ

建物内に入ると、すぐ目に付いたのが「ひまわり油」なる文字。「燦燦ひまわり油 太陽と大地のめぐみ」(1620円)です。

▼お土産にも、自宅用にも

北竜町と日清オイリオが提携して製造しているひまわり油は、健康や美容にいいということで、ついつい手が伸びてしまいます。

▼ひまわりソフト(250円)

ひまわりの種をまぶした「ひまわりソフト」もここでしか味わえない人気の商品です。ひまわりの種って、意外とおいしいんですよ。

▼ひまわりの種を味わうならこれ!

意外とおいしいひまわりの種、気になる人は「ひまわり種せんべい」(写真左・330円)を購入して試してみてはいかがでしょう。その風味をしっかり味わいたいなら夏季限定の「煎りひまわり」(写真右・260円)がおすすめです。

さて、先程のマンホールに描かれていたマスコットが、この2つの商品にも付いています。改めてご紹介しましょう、ひまわり咲ちゃんです。

▼笑顔がはじける、ひまわり咲ちゃん(写真提供:北竜町役場)

1991年生まれの咲ちゃんは、年間を通して町内のイベントに登場する人気者です。札幌市内でも、大通公園のビアガーデンやオータムフェストでその愛くるしい姿を見ることができるそう。

▼北竜町には戦隊ヒーローも存在(写真提供:北竜町役場)

また、2013年に誕生したのは「アグリファイター ノースドラゴン」です。カッコいい戦隊ヒーローと思いきや、よく見るとやっぱりひまわりモチーフ。そんな親しみやすさで、要請があれば保育所や幼稚園などに赴き、ヒーローショーを通じて食育を行っているのだとか。

さて、街灯やマンホールから、油、はたまた戦隊ヒーローまで、北竜町には想像以上にひまわりが溢れていることがお分かりいただけたでしょうか。夏のシーズン期間中はもちろん、他の季節に訪れても、さまざまな形でひまわりが出迎えてくれる北竜町。訪れるときっと元気になれること間違いなしですよ。

取材協力
北竜町役場
所在地:北海道雨竜郡北竜町字和11番地1
電話:0164-34-2111
公式サイト

北竜町ポータル
所在地:北海道雨竜郡北竜町字和11番地1 北竜町役場内
公式サイト

道の駅「サンフラワー北竜」
所在地:北海道雨竜郡北竜町字板谷163番地2
電話:0164-34-3321
公式サイト
2017年11月1日より12月上旬まで改修工事のため全館休館
なお、温泉、ホテルは11月1日より3月下旬まで休館