蓋を開けてみれば大成功!帯広中心街に現れたスケートリンクの裏話

今年(2018年)、帯広の中心街の一角にスケートリンクが登場したのをご存じでしょうか? その名も「TOKACHI ICE PARK」。お店が建ち並び、車も行き交う普通の街に、ドーンと屋外リンクがあるなんて、ちょっと不思議で楽しい光景です。今年初の試みながら、もうすでにたくさんの人が楽しんでいるようですよ。さっそくお邪魔してみましょう。

どうして街中にスケートリンクが?

このワクワクするようなプロジェクトを企画したのは、十勝帯広の街中賑わい創出を目的とした「TOKACHI ICE PARK実行委員会」。空き地となっていた旧北洋銀行帯広ビル跡地を活用し、2018年の1月14日からスケートリンクをオープンしました。

▼本当に街のど真ん中!!

この企画を発案した当初は、やはり「とても無理だ」「そんなことをしても人は集まらないだろう」と、反対する声も多かったようです。しかし、地域を活性化させたいと願う実行委員会の熱い思いに徐々に賛同者も集まり、実現へとこぎつけたのです。

▼街中に子どもたちの歓声が響く(写真提供:TOKACHI ICE PARK実行委員会)

それにしてもゼロから出発する試みには、不安がつきもの。実行委員会も例外ではありませんでした。が、蓋を開けてみれば大成功! 連日、地元の人のみならず、道外や海外からの観光客も氷の感触を満喫しているようです。

▼夜には絶好のデートスポットに(写真提供:TOKACHI ICE PARK実行委員会)

ちなみに利用料は無料。自前のスケート靴を持っていない人も、リンクに隣接しているゲルのようなユニークなカフェ「cafeW」にて1足300円(税込)で貸し出しています。

▼思わず覗いてみたくなる、通称「ゲルcafe」

もちろん、カフェとしても営業をしています。思いっきり滑った後は、冷えた体を温かい飲み物で和らげましょう。

▼メニューにはフレーバーミルクやホットワインも

幻想的なファイヤースケートも必見

さて、気になるのは街中にどうやってスケートリンクをつくったのかということです。リンクができる前、そのスペースは一体どんな様子だったのでしょう。

▼どこにでもあるような普通の空き地(写真提供:TOKACHI ICE PARK実行委員会)

上の写真をご覧いただければ、一目瞭然。砂利が敷き詰められた、どこにでもあるガランとした空き地です。周囲には、帯広の有名カレー店や全国チェーンの居酒屋などを確認することができます。

▼雪が30cm積もったらスタート!(写真提供:TOKACHI ICE PARK実行委員会)

まずは雪が30cmほど積もるのを待ち、人力で雪を踏み固めていきます。最初の踏み固めは、参加者を募って地元の人々で行ったそうです。

▼固くなった雪に水をまいて基盤づくり(写真提供:TOKACHI ICE PARK実行委員会)

その後約一週間、毎晩水をまきながら氷の層を重ね、基盤づくりを行います。繰り返し水をまくことにより、高低差も埋まっていきます。オープンしてからも、一週間に1回は全面の水まきメンテナンスが欠かせません。こうして、誰もが楽しめるTOKACHI ICE PARKが誕生し、維持されているのです。

▼ゲリラ的にイベントが発動するかも!?

最後に、とっておきの情報を。TOKACHI ICE PARKでは、週末になればファイヤースケートなどの特別なイベントも開催しています。時には平日にゲリラ的に行うこともあるようなので、Facebookなどの情報をこまめにチェックしてみるといいでしょう。

とてもユニークな試みで、多くの人を楽しませてくれたTOKACHI ICE PARKですが、残念ながら2018年の開催は2月17日(土)まで。継続してほしいという要望が多く、来年以降もどうにか開催していきたいと実行委員会も考えているようです。今年はもう行きたくても行けないという人も、ぜひ来年訪れてみてください。新しく生まれたつぼみを来年も、再来年も開花させるために必要なのは、私たち受け手の好奇心でもあるのですから。

【動画】ファイヤーダンス on ICE

TOKACHI ICE PARK
リンク開放期間:2018(平成30)年1月14日(火)~2月中旬
料金:利用無料。スケート靴レンタル1足300円(税込)
所在地:北海道帯広市西2条南9丁目
駐車場:なし(近隣有料駐車場を利用)
営業時間:平日13時~19時、土曜・日曜・祝日は10時~19時
TOKACHI ICE PARK実行委員会
所在地:帯広市東3条南10-15-1 cafe W内
問い合わせ先:0155-67-4437
E-mail:tokachiicepark@gmail.com
後援:帯広スケート連盟、十勝総合振興局、十勝毎日新聞社、北海道新聞社
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