「0丁目バス停」っていったい?当麻町にある珍名バス停の謎

【当麻町】丁目は1丁目から始まる―。そう思っていたら、当麻町には「0丁目(れいちょうめ)」というのが存在するらしい。当麻町市街地と国道39号線の中間に、それがはっきり記された道北バスのバス停「当麻0丁目」が建っているのだ。当麻町には「0丁目」という町名・字名は存在しない。なぜ0丁目なのか、それはいまだに謎に包まれているという。

一番町通にある0丁目バス停

当麻0丁目バス停の場所は、国道39号線沿いの道の駅とうまと当麻町市街地を結ぶ4条通り沿いにある。道北バスの路線バス・当麻線のルート上にあり、当麻駅から国道39号線に向かって、当麻4丁目・当麻3丁目・当麻2丁目・当麻1丁目に続くバス停として存在しており、1丁目~4丁目との交点に対応してそれぞれバス停が建っている。

では、0丁目バス停があるのは何通りとの交点なのかというと、地図を見てみると一番町通りとの交点にあたる。つまり、当麻町市街地方向から順に、4丁目、3丁目、2丁目、1丁目、一番町、国道39号線という通りが走っていることになる。一番町通りがどこから出てきたのかというと、旭川市永山との境界付近に永山から続く、一番町通、二番町通、三番町通があり、一番町通だけが他よりも長く北東に向かって延びている、その形成の違いの名残りといえる。

4条通の4丁目付近に「当麻4丁目バス停」
4条通の3丁目付近に「当麻3丁目バス停」
4条通の2丁目付近に「当麻2丁目バス停」
4条通の1丁目付近に「当麻1丁目バス停」
4条通の一番町付近に「当麻0丁目バス停」


1丁目の前にあるから0丁目?

当麻町広報誌「とうま」は、2014年夏にこの0丁目バス停について町民の話を交えて取り上げた。それによると、この一番町通を地元では「0号線」と呼んでいた経緯があり、過去に行われた道路工事(1987年)の記録でもそのように表記している。

詳しい文献がないためはっきりとは言えないが、国道と1丁目の間の間隔があまりに広かったことから一本道路が形成されたという説があり、1丁目の前にあるから0丁目というバス停にしたのではないかと考えられている。地元で0号線と呼ばれていたことも手伝って、その名前のバス停ができたのかもしれない。

ちなみに、当麻0丁目バス停へは一日11本のバスが通っている。