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廃止迫るJR石勝線夕張支線―その歴史と地元の思い、そして夕張の今後

来年2019年4月1日に、地元の人々の足として活躍してきた鉄道路線が、北海道からまたひとつ失われるのをご存じでしょうか。夕張市にある、JR北海道石勝線夕張支線です。

北海道ファンマガジンではそれに先立ち、10月の連載テーマを「夕張支線」としてお送りする予定です。夕張支線とはどういう路線なのか、歴史を紐解きつつ、地元民たちの思い、そして夕張市のこれからに迫っていきます。今回はその前に、少しだけ連載の内容をご紹介。連載「夕張支線」予告編としてお届けします。

炭鉱の街から観光、映画の街へ

夕張支線は、新夕張駅から夕張駅までの6つの駅からなる路線です。連載の第1回目では、6つの駅すべての時刻表と駅舎、ホームを網羅していきます。

▼終着点は、夕張駅
廃止迫るJR石勝線夕張支線―その歴史と地元の思い、そして夕張の今後

夕張市といえば、映画好きの人にはお馴染みの名称かもしれません。1990年から開催されている「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」(旧ゆうばり国際冒険・ファンタスティック映画祭)では、世界中から著名な映画スターや監督が集まります。かつては炭鉱で栄えた夕張市でしたが、主要産業を観光へとシフト。国際映画祭の開催は、まさにその象徴とも言うべきものなのです。

▼名作映画の看板の他に、こんな顔ハメ看板も
廃止迫るJR石勝線夕張支線―その歴史と地元の思い、そして夕張の今後

街には名作映画の看板がいたるところに掲げられ、映画ファンをノスタルジックな気持ちに誘います。また、看板と同じように、黄色いハンカチもそこここに見受けられます。

▼夕張駅のホームにも黄色いハンカチ(写真は読者提供)
廃止迫るJR石勝線夕張支線―その歴史と地元の思い、そして夕張の今後

そう、夕張市は、あの不朽の名作『幸福の黄色いハンカチ』(1977)の感動のラストシーンロケ地でもあるのです。夕張支線の鹿ノ谷駅と清水沢駅の中間地点には「幸福の黄色いハンカチ想い出ひろば」があります。

▼幸福の黄色いハンカチ想い出ひろば
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施設内は、来場者がそれぞれに大切な人へのメッセージを記した黄色い付箋で埋め尽くされています。これほどまでに人々が「幸福」というものに思いを馳せているものかと、圧倒されるばかりです。また、山田洋次監督が「幸福」について語ったここでしか見られないインタビュー映像も流れています。映画ファンのみならず、必見ですよ。

夕張支線の歴史に触れたいなら

また、連載の第2回目では、夕張支線の歴史について掘り下げていく予定です。夕張支線がどのように誕生したのか、いかに発展し、いかに衰退していったのか、そのいきさつを紐解いていきます。その歴史には、やはり炭鉱産業が深く関わっているようです。

また、現在のJR北海道の他に、夕張市には複数の鉄道が走っていました。それが分かる橋脚跡なども残っていて、連載の第1回目で見どころポイントとしてご紹介するので、お楽しみに。

▼こうした橋脚跡が今も残されている
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夕張支線の歴史を詳しく知りたいなら、おすすめなのが夕張駅から少し離れた場所にある「石炭の歴史村」内の夕張市石炭博物館です。

夕張市石炭博物館は2018年4月28日にリニューアルオープンしたばかり。鉄道に関する展示は1階の無料部分のみですが、一新された有料部分は夕張市の炭鉱の歴史について、迫力の展示で学ぶことができます。詳しくは、過去記事をご覧ください

▼夕張市石炭博物館(写真は読者提供)
廃止迫るJR石勝線夕張支線―その歴史と地元の思い、そして夕張の今後

そして連載の第3回、第4回では、実際に夕張支線を利用し、身近で見てきた夕張市民の方々にお話を伺います。今、当事者である地元民がどう感じているのか、生の声をお伝えすると共に、廃止に向けたイベントの情報などもご紹介。また、夕張市のマニアックな楽しみ、グルメなども含め、これからの展望についても語ってもらいました。

▼夕張駅には廃止までのカウントダウンが(写真は読者提供)
廃止迫るJR石勝線夕張支線―その歴史と地元の思い、そして夕張の今後

来年の廃止まで、すでにカウントダウンの始まっている夕張支線。北海道ファンマガジンでは、4回にわたって地元の人の声を含めお伝えしていきます。乞うご期待!

筆者について

石簾マサ

石簾マサ

すべてのしがらみを捨て札幌で永住するぞ……と移住してきた50代のおっさんライター。札幌楽し~い。移住者が見た札幌の楽しさ・良さを伝えていければ……と思っております。【編集部専属ライター】