学ぶ

オホーツク海の代名詞「流氷」って一体なに?

オホーツク海の代名詞「流氷」って一体なに?  オホーツク海といえば流氷、北海道の冬といえば雪祭りに並んで有名な流氷。日本では唯一ですねもちろん。そして北半球で流氷が見れる海としては最南端です。流氷の国際的拠点でもあります。ところで流氷流氷っていうけど、どんなものなのでしょうか?

そもそも流氷って何?

オホーツク海の代名詞「流氷」って一体なに?
 海に浮かび流れる氷です。海水が凍った「海氷」と、流れてきた流氷が混合した流氷が北海道にやってきます。どこから流氷がわいてくるのかというと、北海道から1000kmも離れたアムール川河口付近といわれています。といっても、アムール川の氷というわけではなく、その河口付近の氷結範囲が北海道まで広がったものです。それがまるで氷が南下してくるように見えるのです。

 オホーツク海は比較的浅い海で、かつシベリアからの冷たい空気にさらされますのですので冷えやすいという特徴があります。これが太平洋だと深い海になり凍ることが出来ず、日本海だと、暖流でもある対馬海流によって凍ることは出来ません。

オホーツク海の代名詞「流氷」って一体なに?  オホーツク海の流氷の出来方。まず、海面で小さな氷ができはじめ、その集合体が流氷となります。流氷の大きさによって呼び方が異なり、たとえば直径2m以下を砕け氷、直径10km以上は巨大氷盤です。その他にも形や広がり具合によって何十種もの呼び名があるようです。

 流氷の氷の密集度合いも、一面真っ白だったり山脈のようなものができる時もあれば、初期の段階ではところどころに小さな氷が浮かんでいる状態の時もあります。

オホーツク海の代名詞「流氷」って一体なに?  凍るといっても海水の中の真水の部分が凍るため、海水のしょっぱさではなく、少ししょっぱいという程度です。凍らない海水は吐き出されるか中に閉じ込められてしまいます。これがオホーツク海の80%を覆うほどまで広がってしまうのです。3月上旬から中旬が最大になり、4月に北海道から消えていきます。

邪魔者扱いの流氷!だけどメリットもあり!

 海を閉ざしてしまう流氷のため、漁業も出来ません。厚さ40~60cmもの流氷ですが、実はその氷の下で、アイスアルジーと呼ばれる植物性プランクトンがたくさん育っているのです。あの流氷の天使クリオネもやってきます。これがオホーツク海で良質な海産物がとれる秘密なのです。春になるとこれが一気に増えて良質のえさになります。なので冬の間は皆ゆっくり休んで、流氷に裂け目が生じ、なくなり「海明け」宣言がなされたあとに、待ってましたとばかりに皆漁に出かけるのです。

オホーツク海の代名詞「流氷」って一体なに?  オホーツク海沿岸はよく天気がいい日が続きます。これも流氷のおかげで、海面に流氷が広がって海水の暖かさを遮断する関係で、気温は下がり、対流の関係で下に空気が押し付けられ高気圧になります。(写真は浜辺に打ち上げられていた流氷)

 観光も大事な産業になりました。紋別市は流氷研究国際都市ですので、国際的な集まりを何回も開いています。流氷自体で言えば、流氷鳴りという、氷同士がぶつかってきしむ自然の音を楽しむことも出来ます。流氷はオホーツク海沿岸の生活に欠かせないものなのです。

ガリンコ号Ⅱなど流氷砕氷観光船も楽しい!

 流氷初日とは流氷を確認できた日、接岸初日とは流氷が接岸した日を言いますが、これはそれぞれ1月中旬、接岸は1週間後が普通です。しかし、流氷というのは日々動いています。簡単にどこかへ行ってしまう性格なので(時速2kmの時もある!)、当たり外れがあります。

 流氷観測でよく出てくるのは北が北見枝幸、紋別、網走、知床といったところ。紋別市や網走市では砕氷船による流氷観光があるため冬でも観光客が多くやってきます。紋別市ではガリンコ号Ⅱ(写真)、網走市ではおーろら・おーろら2がそれぞれ運行しています。

 特に紋別市のガリンコ号Ⅱは有名です。流氷砕氷観光船として北海道遺産にも登録されています。赤いボディーで厚い流氷をドリルで砕きながら、まさに体当たりの航行をします。体に伝わってくる震動がたまらない!沖合いに流氷が流されている場合はそこにつくまで暇で(寒い)ですが、冬季3000円(約1時間で、流氷が沖にあると5km~10km沖合いまでは行ってくれる)でこの体験、満足して帰っていく旅行者が多いです。

 その他に流氷ウォーク(流氷の上を歩くツアー)・ダイビングもありますし、さまざま な冬のイベントも開かれます。JR北海道では流氷観光専用の列車を運行し ます。感動の流氷観光に、まだ見たことのない人はぜひ行ってみよう!

筆者について

編集部

編集部

北海道ファンマガジン編集部。編集部スタッフが取材執筆した記事や、名前を出さないライターの記事、寄稿記事の掲載の際にもこのアカウントが使われます。