子どもたちも大人たちも集う夢の空間!江別「だがしや でぃらいと」

スーパーやコンビニが主流になり、買い物にコミュニケーションの必要性が失われてゆく中で「子どもたちの居場所を作ってあげたい」と、駄菓子屋を開店した主婦がいます。江別市あけぼの町の「だがしや でぃらいと」に、小銭を握りしめて行って来ました。

子どもたちの居場所を作りたい

▼自動車修理工場「Delight」と建物を共有する「だがしや でぃらいと」

2016年2月に江別市あけぼの町にオープンした「だがしや でぃらいと」は、生粋の江別っ子である、永谷あずさ店長の陽気な性格が人を引き付ける地域の人気店です。正面に駄菓子屋、側面に自動車修理工場という一風変わったレイアウトが特徴的です。

▼ワクワクが詰まった店内

あずさ店長は、それまで専業主婦として子育てをしていましたが、家族が同地で自動車修理工場を開業するに伴い「ピットの半分で何かお店を開きたい」と考えていました。「あけぼの町には子どもが買い物をする場所がない。気軽に集まれる店があったらいいな」と、母親らしい優しさから駄菓子屋をオープンしました。

難解な消費税計算

▼柱に張られる消費税計算表

駄菓子屋の醍醐味は、小銭の範囲内でどれくらい買うことができるか、頭脳を駆使することにあります。しかし「私たちの時代は300円で金額分の駄菓子を買うことができたが、今は消費税がかかるので計算が難しい」と言います。

▼定員2名の小上がりを設置

「150円持っていたとしても消費税を含めると140円分の買い物しかできません。そのため一度140円で会計した後に、10円の駄菓子を買う子もいます」とのこと。消費税が10%に上がると10円の駄菓子が10円で買えなくなってしまいます。増税が子どもたちにも影響することを思い知らされました。

大人も子供も楽しめる夢の空間

▼まるでおもちゃ箱のよう

店内には、たくさんの駄菓子や小物が並べられ、まるでおもちゃ箱のよう。毎日お店にいるあずさ店長でさえ「商品に囲まれているだけで楽しい」と言うワクワクする空間です。週3回のペースで駄菓子を仕入れていますが、子どもに人気のない商品はすぐに消えてしまうそうです。

▼くじの景品はすべて200円以上!

年齢層によって売れる商品が異なります。「20円のプレミアムうまい棒は、大人に人気ですが、子どもは必ず10円のうまい棒を2本買っていきます」と笑います。「200円のくじで200円以下の商品が当たっても嬉しくない」と、人気のスピードくじには、高額商品を大盤振る舞いする気前のよさ。地域に愛されている理由が伝わりました。

▼ピンクレディーグッズは店長の私物

駄菓子屋は子どもの成長を見守るお店です。子どもたちが中学生や高校生になり、駄菓子屋を訪れなくなる日があると思いますが、いつか自分の子どもを連れて来店する日が来るかも知れません。10年先、20年先の「だがしや でぃらいと」は、今の子どもと、かつての子どもが集う夢の空間になることでしょう。

だがしや でぃらいと
所在地:江別市あけぼの町36-34
電話:011-391-5757
営業時間:月曜日~水曜日・金曜日12時~17時、土曜日10時30分~17時
定休日:木曜日・日曜日・祝日