味わう

無料で食事できる?! ゴチメシ採用!帯広「結YUI」店主の熱い思いとは

十勝にある、蕎麦やうどんを出すお店「結YUI」。朝早くから夜遅くまで開いていて、優しい味わいのメニューがワンコインで食べられるとあって、地元で人気のお店です。店内にはオーガニック食材なども販売していて、なかなかこだわりがあるようだなどと思っていたら、とんでもない! こだわりなんて言葉じゃとても足りないほど、店主の熱い思いがそこには潜んでいたのです。

地元十勝の食材にこだわった料理

無料で食事できる?! ゴチメシ採用!帯広「結YUI」店主の熱い思いとは

「結YUI」が帯広市にオープンしたのは、2013年3月。丸5年、この場所で営業を続けています。店内に足を踏み入れてまず目を引くのが、壁一面に並べられたオーガニック食材など。

▼料理を待つ間、ついつい見入ってしまいそう
無料で食事できる?! ゴチメシ採用!帯広「結YUI」店主の熱い思いとは

「結YUI」では地元十勝のオーガニック食材にこだわっています。たとえばうどんに使用している小麦は芽室のキタノカオリで、そばは鹿追産といった具合。理想は、すべてオーガニックの食材でまかなうことだそうです。そこで人気のメニューを教えてもらいました。

▼月見うどん(500円)
無料で食事できる?! ゴチメシ採用!帯広「結YUI」店主の熱い思いとは

まずは月見うどん。薄口の甘い出汁が特徴で、つゆもすべて飲み干したくなります。シンプルながら、目の前に運ばれてきた瞬間に不思議とほっこりした気分にさせてくれます。

▼わかめそば(500円)
無料で食事できる?! ゴチメシ採用!帯広「結YUI」店主の熱い思いとは

そして、わかめそば。実はもともと蕎麦屋としてオープンしようと考えていたほど、自慢の一品です。麺は太めで、食べ応えがありながらも喉越しのいいそばがクセになります。これらがワンコインで食べられるというのも、驚きです。お腹に優しく、お財布にも優しい、なんともうれしい気分にさせてくれるメニューたちです。

イタリアのシステムにヒントを得て

それにしても、こだわりの食材を使用していながら、なぜこれほどリーズナブルな価格設定にしているのでしょうか。店主の本間辰郎(たつお)さんに伺いました。

▼店主の本間辰郎さん
無料で食事できる?! ゴチメシ採用!帯広「結YUI」店主の熱い思いとは

「学生さんにもどんどん来てほしいから、この値段なんです。今の若者は、コンビニ弁当などを食べて、東京にいても帯広にいても差がないでしょう? 日本の食料庫と言われている十勝地方に住んでいるのに、それじゃあもったいないじゃないですか」(本間さん)

実は本間さんは東京で35年間暮らした経験を持ちます。だからこそ、今のこの現状に歯がゆい思いをしているのかもしれません。十勝のオーガニック食材にこだわっているのも、大いに納得できます。

「それに、メニューを500円以下に設定しているのは、1000円札を支払って、おつりをゴチに回してほしいという思いもあるんですよ」(本間さん)

ゴチとは何ぞや、と思いきや、そういえば店頭のホワイトボードに書いてありました。大きな「ゴチメシ」の文字が。

▼現在のゴチ数を示すホワイトボード(写真提供:結YUI)
無料で食事できる?! ゴチメシ採用!帯広「結YUI」店主の熱い思いとは

つまり、後から訪れる顔も知らないお客さんのために、食事代を支払ってあげるというシステム。店頭のホワイトボードでゴチ数をチェックして、誰かが先払いしてくれていたら無料で食べられるというわけです。もともとはイタリアで始まった「ホームレスに1杯のコーヒーを」というシステムだと本間さんは教えてくれましたが、なぜご自身の店でゴチメシを始めようと思ったのでしょう。

「やはり地元の食材の味をもっとたくさんの人に知ってほしいからです。子供たちに十勝のじゃがいもや豆の味がわかるようになってほしいし、観光客の人にもその良さを味わってほしい。まぁ、初めて十勝を訪れた人にとっては、ウェルカムドリンク的な存在ってわけですね」(本間さん)

食材にこだわった料理を提供するだけでなく、その良さを広めようといろいろ考えてらっしゃる本間さん。その熱い思いは、きっとお客さんにも伝わるはずです。ワンコインを握りしめて、ちょっと余裕のある時は1000円札を握りしめて、お店を訪れてみてください。十勝の豊潤な味わいが、出迎えてくれますよ。

結YUI
所在地:北海道帯広市西1条南9丁目2
問い合わせ先:070-5668-3389
定休日:水曜日
営業時間:7時~10時、11時30分~14時、18時~22時
Facebookページ

筆者について

石簾マサ

石簾マサ

すべてのしがらみを捨て札幌で永住するぞ……と移住してきた50代のおっさんライター。札幌楽し~い。移住者が見た札幌の楽しさ・良さを伝えていければ……と思っております。【編集部専属ライター】