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糸で切りながら食べる独特な羊羹―江差町の丸缶羊羹「五勝手屋羊羹」

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【江差町】 現存する道内の和菓子で、最も古い部類に入るのは江差町の株式会社五勝手屋本舗が製造する五勝手屋羊羹だろう。公式には明治初期の1870年(明治3年)1月1日に創業したことになっているが、それ以前から菓子商五勝手屋として営業していたという。

五勝手屋本舗は、南部藩のきこりであった五花手組(ごかってくみ)が道内で初めて小豆栽培に成功したので、これを菓子にし藩公に献上したのがそもそもの始まりとなっている。その後誕生した五勝手屋村(-1900年、アイヌ語「コカイテ」が由来)に合わせて五勝手屋に改称した。1870年の創業時に作られた手作り羊羹は、一部機械化された現在も基本的には変わらない製法で製造されている。

主力商品である五勝手屋羊羹の原材料は高級金時豆、砂糖、寒天、水飴(麦芽水飴)とシンプル。特に小豆ではなく「金時豆」を使う羊羹は全国的にも珍しいという。開発当時は北前船で運搬されてきた寒天・砂糖を使って作られていた。1939~1940年頃には、手を汚さず食べることのできる円筒型の丸缶羊羹としても発売。円筒の下から羊羹を押し出しながらかつ糸で切りながら食べることができるようになった。五勝手屋本舗のレトロな包装紙は、明治時代に品評会で授与された賞状を参考にしたもので、味わい深い。

糸で切りながら食べる独特な羊羹―江差町の丸缶羊羹「五勝手屋羊羹」 五勝手屋羊羹は品評会や博覧会では数々の受賞をしてきた。1911年に東京で開催された帝国産業博覧会で銀賞を受賞したのを皮切りに、1952年には212533票で道南名物第一位に当選。全国菓子大博覧会では名誉無鑑査賞を受賞してきた。1936年11月には「賜 宮内省御買上げの栄」と記録されている。

円筒型丸缶羊羹は、直径3cmのかわいらしくもレトロな赤パッケージだ。長さは12cm・103gあり、263円で販売。さらに小さい長さ8.5cm・63gの「ミニ」サイズも販売されており、こちらは200円。どちらも手ごろな値段で販売されている。また、それぞれ3本セットから10本セット(ミニは15本セット)までセットも用意されている。そのほか、通常の流し羊羹(黄色パッケージ)もデフォルトとミニサイズの両方や丸缶羊羹との詰め合わせが販売されている。

やはり土産物として買いたいのは円筒型丸缶羊羹だろう。食べ方も独特だ。公式の食べ方によると、(1)ラベル上部の切り口を一回り切り離しふたを取る(ふたは食べ残しの際再利用可能)。(2)糸の片方を残して7cm程の長さに引き出す。(3)上部砂糖部分を指でもみほぐす。(4)下から好みの量を押し出す。(5)糸を回して羊羹を切り食べる。という流れでいただく。かぶりつく食べ方を採用する人もいる。

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2013年には創業以来初の新作羊羹「さくら羊羹」発売

糸で切りながら食べる独特な羊羹―江差町の丸缶羊羹「五勝手屋羊羹」 五勝手屋本舗は2013年4月17日に新作羊羹「五勝手屋さくら羊羹」を発売した。羊羹の開発は創業以来初とのことで、2013年5月末まで期間限定販売した。価格は1本368円(103g)。道内産白いんげん豆である大福豆が原料で、五勝手屋羊羹と同じく高級金時豆も使用する。色合いは五勝手屋羊羹よりも淡く、パッケージはピンク色。食べ方は同じ。地方発送も受けている。

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