味わう

カニ王国~タラバガニ

 さて、タラバガニ日本一と聞いて思い浮かべることができますか?実は北海道最北端、稚内市の稚内港なんですね。ここでのタラバガニ水揚げ量は日本一!北海道で売られているタラバガニのほとんどが稚内港で水揚げされたものだとか。

 ちなみに水揚げされるメスは存在しません。というかとっちゃいけません。北海道で禁止されています。なのでタラバガニのメスがあればそれは輸入物と。いうことなのですねぇ。

 なぜかというと、稚内市の地理的な要因です。稚内市はオホーツク海と日本海にはさまれている場所ですから、2つ漁場を持っているようなものなのですね。よって稚内港は水揚げ日本一と。さて遅ればせながらタラバガニのご紹介ですが、タラバガニ科です。

 名前の由来は魚のタラがとれるような海域にいることから。北海道では北海道を取り囲む3つの海「オホーツク海」「太平洋」「日本海」でとれるようで、水温10度以下でないと生息できません。

「タラバガニ」vs「アブラガニ」!!

カニ王国~タラバガニ

 さて、これに類似したカニとして「アブラガニ」があります。こちらも同じくタラバガニ科で、オホーツク海を中心として生息しているわけですが、かつて「アブラタラバ」と呼ばれていました。一方タラバガニのほうは「本タラバ」と呼びます。

 英名より、タラバガニがレッドキングクラブとも呼ばれるのに対し、アブラガニはブルーキングクラブ。北海道ではアブラガニの水揚げのほぼ100%が網走港で行われています。オホーツク海の流氷が去って海明けから年末まで漁が行われますが、特に海明け後の4,5月は甘味が強くなるので旬といえます。

 実はこの両者、アブラガニとタラバガニですが、似ているんです。いや似てるってもんじゃない、似すぎてます。だから2004年にニュースで北海道を騒がせたように、アブラガニをタラバガニと偽って販売していたということが起きるわけです(全国初で排除命令)。実際に今でも小さな店では偽っているところもあるので注意!

 じゃ、「タラバ」と「アブラ」の見分け方は?というと、実は「突起」ということになります。ここは違っています。甲羅の中央部、ちょうど一番後ろの脚の付け根同士を結ぶ線の真ん中から、一番後ろから2対目の脚の付け根同士を結ぶ線の間の中央部分ということになります。タラバガニは突起が6つあります。一方のアブラガニは突起が4つです。

 そのほかにも、目と目の間の角で見分ける方法や、生の段階でですが、脚のラインを見てみると青みがかっていればアブラガニ、赤っぽければタラバガニ、という違いもあるのですが、茹でてあれば見分けはつきません。でもでも、アブラガニもタラバガニも同じくおいしいですので、あまり神経質になる必要はありません。カニ通にはこの言葉は通用しないでしょうが……。

「タラバガニ」やっぱりカニの王様!!

 そんなカニの王様、タラバガニですが、肉質が柔らかくジューシー、そして脚も太いので身がたっぷり。ただし、タラバガニにはカニ味噌はありません。いや正確にはあるんですが、食用ではありませんので、たいてい抜き取ってあります。どうですか?タラバガニやアブラガニ。



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