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脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

道内各地の特産品や地場産業の話題をお伝えする連載、「北洋銀行のこの街紹介」。今回は岩見沢市からお届けします。

岩見沢名物の料理として名の知れた「きじ料理」。真っ先に桃太郎にお供する鳥を思い浮かべる方も多いと思いますが、実際にきじを食べたことがある方は少ないのではないでしょうか?

今回、岩見沢市できじ料理を提供している専門店「きじまるくん」を訪れてみました。きじの飼育現場にもお邪魔させていただきました!

岩見沢市唯一のきじ料理専門店

▼きじ料理専門店きじまるくん
脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

現在、岩見沢市にきじ料理を出すお店はいくつかありますが、専門店として営業しているのはここ「きじまるくん」だけ。もともとは、岩見沢市上志文地区の農家が冬の収入源としてきじを飼育していたのですが、飼育作業の大変さや収支的な問題から途絶えそうになりました。

そこで、障がい者支援施設岩見沢清丘園が引き継ぎ、2008(平成20年)からは同じ社会福祉法人が運営する就労継続支援(B型)事業所の「ワークつかさ」がきじの飼育を引き継ぎました。さらに、きじ料理専門店「きじまるくん」の営業もはじめました。

ちなみに最初は「喜地丸燻」と表記していた店名ですが、現在ではひらがなで「きじまるくん」と書くようになりました。入口の看板に、以前の名残を見ることができます。

▼以前は漢字で書いていた店名
脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

当初150羽から飼育を始めたきじも、現在では毎年7,000羽ほど孵化するようになり、約5,000羽を精肉や加工品として製品化しているというから驚きです。

▼飼育場所はビニールハウス
脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

ここで飼育されているきじは、冬の寒さに耐えるため脂肪を蓄えます。全国的に見てもマイナス10℃の寒さになる飼育環境は珍しいそうで、だからこそ脂の乗ったおいしいきじが育つというわけです。

▼極寒の中で逞しく育つきじたち(写真提供:ワークつかさ)
脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

ところで、鶏よりも小柄なきじですが、ちゃんと飛ぶこともできるのです。そのため鶏に比べて運動量が多く、より引き締まった肉になり、独特の風味も生まれます。

▼飼育下でもこの飛躍、この運動量!
脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

ちなみに鶏の卵ときじの卵を比較すると、かなり大きさに違いがあることがお分かりいただけるでしょう。

▼言わずもがな、左がきじの卵
脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

バラエティー豊かなきじ料理の数々

それではお待ちかね、気になる料理の数々をご紹介していきましょう!まず最初は、きじ塩ラーメンです。

▼きじ塩ラーメン(756円税込)
脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

開店当初からあったメニューで、きじのガラを強火で長時間炊くことによって、味の決め手となる甘さのある白湯スープができあがります。いかにも食べ応えのありそうなチャーシューは、きじの胸肉ともも肉を自家製タレに漬けた後、ロール状に形成してオーブンで焼くという手の込みよう。

ちなみに、チャーシューのすぐ右隣に黄色いものが写っているのがお分かりでしょうか? これはきじの脂と無塩バターを混ぜたもの。食べ進めるに従って、少しずつスープに溶かして味の変化が楽しめるようになっています。

きじの魅力がギュッと詰まったラーメンもさることながら、きじ本来の肉の旨みをダイレクトに味わいたいなら、やはり炭火焼きでいただきたいところ。

▼炭火焼「きじづくし」(1,350円税込)
脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

「きじづくし」は胸肉、もも肉、せせり、ポンポチ、ショルダー、ささみ、手羽が盛り合わせになった、贅沢なひと皿です。

▼見慣れた鶏肉とはちょっと違う肉感
脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

炭火で焼くと、脂の乗ったきじ肉のいい匂いが広がります。鶏肉に似て非なるこの見た目、この香り。塩・コショウで食べると、鶏肉とは違うのだということが、よりしっかりと味わえます。「きじ肉を食べたぞ!」という気分も、しっかりと味わってみてください。

また、食べ慣れないものをダイレクトに味わうのはなかなか勇気が出ない、という人におすすめなのが、きじカツカレーです。

▼きじカツカレー(972円税込)
脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

胸肉のカツともも肉のカツ、ダブルで乗っているボリューム満点のメニューです。さらにルウの中にもきじの挽肉が入っていて、カレーときじの意外な相性の良さが感じられるはず。胸肉ともも肉の違いを食べ比べするのも面白いかもしれません。もちろん、カレーそのものも各種スパイスを調合して野菜が煮込まれた、きじまるくん特製です!

いかがでしたか? ラーメンにして良し、カレーにして良し、そのまま炭火焼きにしても良し。きじ肉はクセが強いのかと思いきや、いろんな料理に適応し、それぞれの中できじ独特の旨みを感じさせてくれます。

岩見沢市を訪れた際は、ぜひ土産話のネタにきじまるくんへ立ち寄ってみてください。鶏肉とは違う味わいに、ハマってしまうかもしれませんよ。

きじまるくん
所在地:北海道岩見沢市日の出町604-2
電話:0126-22-1441
営業時間:11時~16時
定休日:水曜日

北洋銀行岩見沢中央支店

脂が乗った独特の風味は北国だからこそ!岩見沢名物「きじ料理」とは

所在地:岩見沢市4条西6丁目12番地1
電話:0126-22-1050

取材協力

指定就労継続支援(B型)事業所 ワークつかさ
所在地:北海道岩見沢市日の出町604-1
電話:0126-22-1442
一般社団法人 岩見沢市観光協会
所在地:北海道岩見沢市有明町南1番地1 岩見沢複合駅舎1階
電話:0126-22-3470
公式サイト

筆者について

石簾マサ

石簾マサ

すべてのしがらみを捨て札幌で永住するぞ……と移住してきた50代のおっさんライター。札幌楽し~い。移住者が見た札幌の楽しさ・良さを伝えていければ……と思っております。【編集部専属ライター】