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北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

道内各地の特産品や地場産業の話題をお伝えする連載「北洋銀行この街紹介」。今回は、北見市からお届けします。

北見といえば日本一の玉ねぎの産地として知られていますが、一方で焼肉の街としても知名度を上げています。どうしてそうなったのか、北見と焼肉の関係に迫っていきましょう。案内してくれるのは、北見焼肉アンバサダーの佐久間茜華さんです。

もともとは捨てられていたホルモンが大人気に

▼北見焼肉アンバサダーを務める佐久間茜華さん
北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

まずは、北見市民がいかに焼肉を食べているのか、データをご紹介しましょう。人口あたりの焼肉店数は北海道一を誇り、その数は1万人あたり約6件。札幌市が約1.6件、旭川市が約3件であることを考えると、いかにその数が多いかが分かります(2016年のデータ)。

▼「週に一度は焼肉です」と佐久間さん(写真は人気店「四条ホルモン」)
北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

冬には「北見厳寒の焼き肉まつり」も開催され、氷点下の屋外で震えながらもおいしそうに焼肉を頬張る北見市民の様子をニュースで見たことのある人もあるでしょう。今や「北見式焼肉」もしくは「北見焼肉」は、北見市民の誇る食文化となっているのです。

▼「北見焼肉」もしくは「北見式焼肉」とも
北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

そんな北見に最初に焼肉店が誕生したのは、1950年のこと。当時、北見駅の南側に家畜処理場がありましたが、ホルモンやサガリといった内臓肉を食べる習慣が日本にまだなかったため、それらは惜しげもなく捨てられていました。

ある日、韓国から来日した人が犬の散歩をしていたところ、犬が掘り返した土の中から捨てられたホルモンが出てきました。韓国ではその頃から内臓肉を食べる習慣があったため、もったいないと思ったその人は「ホルモン焼き」と書いたちょうちんを掲げ、北見駅近くに「力(りき)」(現在は紋別市に移転)という屋台を開きました。これが、後の北見焼肉のはじまりとされています。

▼今ではホルモンも当たり前に
北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

昭和30年代になると、炭火で焼いたホルモンを果実などで作ったタレに浸けて食べるスタイルが広がりました。安くておいしい焼肉は市民の胃袋を満たし、さらには出張で北見を訪れた人たちにも親しまれるようになりました。

北見は今も畜産業が盛んで、周辺市町村から農畜産物が集まり、新鮮な肉や野菜が安く手に入る環境が整っています。もちろん、鮮度は折り紙付き。新鮮だからこそ、あえて肉に下味を付けずに提供する店も多いのだそう。

北見焼肉で最初にオーダーされるのは?

▼北見焼肉について熱く語る佐久間さん
北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

北見でこれだけ焼肉文化が広まった経緯は分かりましたが、実は北見焼肉には独特のスタイルがあるのだと、アンバサダーの佐久間さんは言います。

「通常、焼肉といえば牛カルビや牛タンが好まれるかもしれませんが、北見ではむしろ避けます。北見市民がまずオーダーするのは、牛サガリ、豚ホルモン。この内臓肉が2トップなのです」(佐久間さん)

▼牛サガリ
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▼豚ホルモン
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ちなみに北見焼肉では、ハラミもサガリと一緒になってまとめて「サガリ」とされていることが多く、ハラミというメニューはあまりないのだとか。

▼新鮮なホルモンは、網に乗せると「キュッ」と小さく泣くのが聞こえる
北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

肉を頼めば玉ねぎが付いてくるのも、日本一の玉ねぎ生産量を誇る北見ならでは。よって、肉と一緒に玉ねぎを焼いて食べるのも、北見焼肉では当たり前のスタイルです。

▼七輪を使うことも当たり前
北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

また、北見焼肉の基本というわけではないものの、七輪を使って焼くことが多いのもひとつの特徴です。春以降、外焼肉のシーズンともなれば、各家庭で七輪を出して外で食べる光景が見られます。

「プレートではなく炭で焼いた方がおいしいことをみんな知っているんです。そのため、夏になれば北見市内のホームセンターでは店頭に七輪が並びます。換気扇付きの小さなプレハブを購入して、焼肉小屋を持っている人もいるほどです」(佐久間さん)

▼炭で焼くのがいちばんおいしい(写真は北見じまん村の「炭焼あんとん」)
北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

そして北見焼肉は北見市民にとって、大切なコミュニケーションツールでもあるようです。ビジネスも恋愛も、焼肉を通じて発展していくのだとか。

「北見焼肉はめっちゃ安いから、日常使いができるというのも大きな理由だと思います。私は1日3回焼肉を食べることもありますよ。ランチ、夕食、そしてシメ!」(佐久間さん)

▼デザート代わりにホルモンをつまむというから、アンバサダー恐るべし
北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

他にも、肉を焼くことを「肉を世話する」と言ったり、鍋奉行ならぬ焼肉奉行がいたりと、北見ならではの焼肉文化が育っているそう。北見市を訪れた時は、ぜひ焼肉店へと足を運んでみてはいかがでしょう。最初に牛サガリと豚ホルモンをオーダーして、通っぽく振る舞うこともお忘れなく。

北洋銀行北見中央支店

北見といえば焼肉!北見焼肉アンバサダーが語る北見式焼肉の魅力とは?

所在地:北見市北2条東1丁目2番地
電話:0157-24-2111

撮影協力

四条ホルモン
所在地:北海道北見市北4条西1丁目2-14 鉄鉱泉ビル
電話:0157-23-1927
営業時間:17時~23時
定休日:第1・第3月曜日
炭焼あんとん(北見じまん村)
所在地:北海道北見市北5条西2丁目
電話:090-7642-4411
営業時間:18時~24時
定休日:不定休

筆者について

編集部

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