味わう

作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

改めて考えてみると、豆腐というのは実に不思議な食べ物です。それ自体に濃い味付けがされているわけでもなく、素材も形状もいたってシンプル。なのに私たち日本人は、それぞれの味をきちんと見極めることができるし、おいしい豆腐には目がありません。

虻田郡真狩村にある「湧水の里 名水とうふ」は、まさにおいしい豆腐が評判を呼び、多くの人が訪れている場所。その秘密は何なのか、他とどう違うのか、探ってみました。

羊蹄山の湧き水がこんこんと溢れ出す

▼湧き水が次から次へと!
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

真狩村の「湧水の里 名水とうふ」(以下湧水の里)を訪れると、まず駐車場にたくさんの車がとまっていることに驚かされます。

人々は大きなペットボトルやポリタンクを持参して、車から降りていきます。向かうのは、駐車場に3カ所設置された給水ポイント。羊蹄山から出る湧き水が、訪れる人々のお目当てのようです。

▼給水ポイントのひとつ
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

ミネラルたっぷりのおいしい湧き水が無料で汲めるとあって、複数の容器が満タンになるまで汲んでいく人も少なくありません。

試しに手で受けて飲んでみたところ、まろやかで飲みやすい! これでお米を炊いたりお酒を割ったりすれば、さぞかしおいしいだろうと想像をかき立ててくれる名水です。

▼豆腐がずらり並ぶ湧水の里の店内
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

人々のお目当ては、もちろん水だけではありません。その名水で作られる豆腐を求めて、湧水の里へとやって来るのです。

店内に入ると、たくさんの豆腐が出迎えてくれます。豆腐をアレンジした商品もあり、迷ってしまいそう。そんな時は、店内のいちばん奥へと真っ直ぐ進みましょう。

▼まずはこちらでテイスティング
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

店の奥には試食コーナーがあり、なんと、実際に売られている商品のほとんどを試食できるのです。

備え付けの紙皿と爪楊枝を使って、少しずつテイスティング。醤油も用意されているのですが、まずはそのまま食べることをおすすめします。

同じ場所で同じ水を使って作られている豆腐なのに、商品によってこれほどまでに味や舌触りが異なるものなのかと、きっと驚くはずです。

一度にこれだけの種類の豆腐を試食することはなかなかない、貴重な体験。改めて豆腐そのもののポテンシャルを見せつけられることでしょう。

▼さまざまなアレンジ商品も
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

また、豆腐の他にも、揚げ豆腐やわらびもちなど、さまざまなアレンジ商品も試食することができます。おいしい豆腐で作られるのだから、どれもおいしいに決まってます。何を買おうか決めるために試食したはずが、余計に迷ってしまうかもしれません。

人気の豆腐は? おすすめの豆腐は?

どれもおいしくて、それぞれに個性のある湧水の里の豆腐ですが、ここであえて人気の豆腐などをご紹介していきましょう。

▼すごいとうふ(税込410円)
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

「すごいとうふ」とは、すごいネーミング。きっとすごいのだろうと想像してひと口食べると、その想像を超えてくる、まさにすごい豆腐なのです。

滑らかなのに、みっちりとした密度を感じる食べ応え。食べ物を食べ物でたとえるのは無粋ですが、まるでクリームチーズのような濃厚さです。

大豆の味がしっかり伝わるので、このままでも十分おいしいのですが、岩塩を散らして食べるとさらに味わいが引き立ちます。湧水の里を代表する、売れ筋の豆腐です。

▼名水きぬ(税込372円)
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

北海道豆腐品評会で、金賞を受賞した絹豆腐です。

つるんとした舌触りと溶けるような喉ごしで、絹豆腐ここに極めたり、という印象。つるつると食べ進めてしまいそうですが、味はかなり濃厚。

すごいとうふ同様、岩塩を散らして食べるも良し、醤油を少し垂らして食べるも良し。いろんな楽しみ方で味わいたくなる、懐の深さが特徴的です。

▼わさびよせ(税込486円)
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

細かく砕いたわさびが入った、ちょっと珍しい豆腐です。わさび独特の風味が加わり、爽やかな後味が広がります。辛みはほとんどないので、お子さんでもおいしく食べることができるはず。夏にピッタリの変わり種です。

▼スモークとうふ(バジル・税込594円)
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

変わり種と言えば、スモークした豆腐もおすすめです。少し固めに作った豆腐に、秘伝のタレを染み込ませています。プレーンとバジルもあり、薄くスライスすればお酒のおつまみにもなりそう。

▼おからどうなつ(プレーン・税込378円)
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

おからで作ったドーナツも、定番の人気を獲得している商品です。優しい甘さで通常のドーナツよりカロリー控えめ、しかも軽い口当たりなので、罪悪感なくパクパク食べられます。

▼店に隣接する豆腐工房
作り方は変わらない。でも「湧水の里 名水とうふ」の豆腐がおいしい理由

これだけおいしい湧水の里の豆腐ですが、特別なことは何もしていないというから意外です。作り方は通常の豆腐と同じで、ただ、羊蹄山の湧き水を使い、大豆は北海道産にこだわっているとのこと。

「社員全員の、おいしいものを提供したいという思いが込められているからかな」

と工場長さんはおいしさの秘密を語ってくれました。

少し店内で観察していると、ほとんどのお客さんが3つも4つも商品を抱えて、レジに向かっていきます。試食をして、どれもおいしくて、決められなくて、複数購入。そんな心の動きが手に取るように分かり、思わず共感して頬が緩みます。

シンプルだからこそ味の良さが際立つ、湧水の里の豆腐。近くを訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

湧水の里 名水とうふ
虻田郡真狩村字杜217-1
TEL.0136-48-2636
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筆者について

石簾マサ

石簾マサ

すべてのしがらみを捨て札幌で永住するぞ……と移住してきた50代のおっさんライター。札幌楽し~い。移住者が見た札幌の楽しさ・良さを伝えていければ……と思っております。【編集部専属ライター】