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癖なく豚本来の旨み感じる!中標津産の貴重な豚肉「ミルキーポーク」

國分知貴
Written by 國分知貴

癖なく豚本来の旨み感じる!中標津産の貴重な豚肉「ミルキーポーク」

中標津町出身の筆者が以前から気になっていた中標津産の豚肉「ミルキーポーク」。北海道のブランド豚の中でも流通量も少なく貴重な豚肉だ。この豚肉を札幌でも食べられるということで、今回「食」に関してのストーリーを深く知り、心からの「いただきます」を言うべく、生産者と提供する飲食店の双方にお話を聞きに伺った。

ストレスフリーの放牧飼育にこだわる生産者

癖なく豚本来の旨み感じる!中標津産の貴重な豚肉「ミルキーポーク」まず訪れたのは生産するピックファーム大山の大山さん。どのような経緯でミルキーポークの生産をはじめたのだろうか。もともと酪農と密接な関係だったという大山さん。かつて酪農農家は豚などの家畜も飼育しているのが一般的だったそう。「当時は会社勤めをしながら自宅で数頭の豚の飼育をしていましたが、一大決心をして会社を退職し本格的な養豚経営をすることにしました。最初から当然うまくいくわけでもなく、試行錯誤、山あり谷ありの連続でした」。

ミルキーポークはランドレース種、大ヨークシャ種、ディロック種の三元豚。チーズを作る時にできる乳清(ホエー)の粉末をエサに使う。また、ストレスをかけないよう徹底管理した飼育法にこだわる。母豚は出産後一定期間で子豚から離し、1週間くらいは放牧で飼育。存分にのびのびさせてから次の出産に備えさせる。一度に10~12匹程を出産、年に2回のペースで出産するという。他にも、普段から人に対するストレスを与えないよう、豚舎ではラジオや音楽をかけており、人が入ってきても驚かないようにしている。

「こだわり抜いて育てたミルキーポークは癖がなく、『豚本来の旨み』を感じられますよ。食べた方によっては、焼くとほんのりバターのような香りがすると言う方もいらっしゃいますね」と大山さん。

▼豚舎の豚。好奇心旺盛だ! カメラを向けると向かってくる。豚舎の中は驚くほど綺麗で清潔!
癖なく豚本来の旨み感じる!中標津産の貴重な豚肉「ミルキーポーク」

▼放牧での飼育も行い自然環境に近い状態でのびのび育つ豚。出荷期間限定で北海道では数少ない「黒豚」の飼育もしている
癖なく豚本来の旨み感じる!中標津産の貴重な豚肉「ミルキーポーク」

▼元気盛りの子豚。か、かわいい
癖なく豚本来の旨み感じる!中標津産の貴重な豚肉「ミルキーポーク」

「ホエー豚」という言葉は最近ではよく耳にするが、実は大山さんは「ホエー豚」のパイオニア的存在なのだ。お話ししていると、豚に対する愛情や「おいしい豚肉作り」に対する情熱がこれでもかと伝わってくる。たとえば、今回の豚は餌の分量をああしてこうして……、こうしてできた肉質や旨みはこうでああで……、次回はもう少しあの分量を増やそうかなぁ……、など本当に研究熱心なのだ。

さて、地元・中標津ではもちろん人気の豚肉、ミルキーポーク。そんな豚肉を札幌でも食べられる! との事で提供店舗を訪れた。

看板メニューは「中標津ミルキーポークの炙り焼き」―農家の息子おこめ

癖なく豚本来の旨み感じる!中標津産の貴重な豚肉「ミルキーポーク」

店名は「農家の息子おこめ」。中央区円山の人気店「農家の息子」がプロデュースしたお店で、札幌の老舗百貨店、丸井今井大通館の地下1階にある。2015年5月27日にオープンしたばかりだ。コンセプトは、「道内各地の生産者様の手と手をとって、心のこもった和惣菜を提供します。生産者様から届く食材の本来のおいしさが伝わるように化学調味料を極力使用せず、なるべくシンプルな調理法を心がけてお作りしています」とのこと。今回は先に紹介した「ミルキーポーク」に注目してみた。

▼中標津ミルキーポークの炙り焼き (100gあたり430円)
癖なく豚本来の旨み感じる!中標津産の貴重な豚肉「ミルキーポーク」

どうやらこちら「中標津ミルキーポークの炙り焼き」が看板メニューだそう。このメニューには3つのこだわりがある。

1.じっくりと3時間以上煮込むことで十分に柔らかく仕上げている
2.余分な脂を落とすことで肉の持つ本来のうまみを引き立てている
3.仕上げに炙ることで香り高いメニューの出来上がり!

写真を見て思わずよだれが出てしまったのでは? 是非食べて欲しい一品だ。ほかにも「豚ヒレ肉の磯辺揚げ」といったメニューもある。

▼豚ヒレ肉の磯辺揚げ
癖なく豚本来の旨み感じる!中標津産の貴重な豚肉「ミルキーポーク」

癖なく豚本来の旨み感じる!中標津産の貴重な豚肉「ミルキーポーク」

「中標津ミルキーポークをはじめとし、こだわりの食材をこだわりの調理法で作り上げた『農家の息子おこめ』ならではのお弁当やお惣菜を提供しています。和を中心としながらも、工夫とアイデアを凝らしたお惣菜をお試しください。毎月違う顔ぶれの惣菜やお弁当が並びますよ」と同店。

他にも多種多様なこだわりお惣菜、お弁当がショウケースに並ぶ。どれもこれも美味しそうなものばかりで目移りしてしまう! 「中標津ミルキーポークの炙り焼き」については、17時頃に2回ほど訪れたが、その時はどちらも売り切れてしまっていた。人気のお惣菜やお弁当は数量にも限りがあるので早めの訪問をお勧めする。

こうして生産者から直接お話を聞き、その食材を実際に提供している飲食店で食べる貴重な経験をさせて頂いたが、それぞれの役割を実感するとともに一連のストーリーを知ることで、心から「いただきます」「ごちそうさまでした」と言えた気がした。食べたいものが常に身近にある時代だが、一度食事前に「命」や「その食に携わった人への感謝」を考えて、感じてみてはいかがだろうか。

なかしべつミルキーポーク ピックファーム大山(直売所)
北海道標津郡中標津町緑ヶ丘8-1 [地図]
TEL/FAX:0153-72-4247
営業時間:9:00~18:00
※無休・年末年始を除く
なかしべつミルキーポーク-豚肉販売の北海道・中標津ピックファーム大山

農家の息子おこめ
北海道札幌市中央区南1条西2-11 丸井今井札幌本店 大通館 B1F
TEL:011-205-1151
営業時間:月~土10:00~20:00、日10:00~19:30
農家の息子

筆者について

國分知貴

國分知貴

中標津町出身→札幌→倶知安町→現在は再び札幌に。 「ほっかいどうをあったかく」をテーマにATTAKAIDOで食に関する事業を行い、 道内各地を訪れる傍らフォトライターとしても北海道の魅力を発信していく。 また、料理人、ラフティングガイドの顔も持つ。 美味しいモノ・コトと自然と戯れる事が大好きな北海道を愛するアラサー。