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タコとイカとスルメ事情

編集部
Written by 編集部

 ともに軟体動物のタコとイカの国内有数の産地として有名な北海道です。

タコ産地といえば宗谷

タコとイカとスルメ事情 タコとイカとスルメ事情

 道内のタコ名産地は宗谷地方です。タコにおいては、道内の1~2割程度 を占めていますし、国内でも宗谷ほどタコを漁獲できているところは少な いようです。2004年の順位では、1位・根室市3287t、2位・稚内市2077t。 全国54178tのうち道内は24250tで、国内最大のタコ産地です。

 ここ宗谷漁協を含め道内で漁獲されるタコのほとんど(7割)がミズダコ です。道内の一部、道東・太平洋を中心にヤナギダコも漁獲されているそ うですが、主にこの2種類を漁獲しています。

 漁獲法は宗谷では、海面に樽を浮かべてそこからいわば釣り糸をたらす 「樽流し漁」が主流。一方、海底に捕獲箱(40x30x19cm)を置いておく「タ コ箱漁法」を用いるのは、留萌管内小平町でよく見かける漁法です。これ を生かして留萌支庁では2007年、タコ箱オーナー制度を設けて、全国的に 人気を博しました。

 稚内では、昔から肉の代わりにタコを入れる「タコカレー」の文化があ るように、タコと生活は密接な関係がありました。さて、タコを漁獲する と、酢だこや煮だことして加工していますが、そのほか、稚内の名物とな っているのが「たこしゃぶ」でしょう。いわゆるシャブシャブのタコバー ジョンというわけですが、稚内がたこしゃぶ販売発祥地です。

 1987年に宗谷観光物産協会が販売すると、1989年に水産庁長官賞を受賞 し、稚内の各社が発売し、稚内名物たこしゃぶが完成したのでありました。 スライスされたタコをさっと湯に通し、酸味の利いたタレと野菜と一緒に 食べるというのがスタンダードな食べ方。稚内駅弁「てっぺんたこしゃぶ 弁当」も発売されています。

道内でイカといえば??

タコとイカとスルメ事情

 イカ類合計では、道内では函館市が道内有数の漁獲量を誇ります。全国 の2004年イカ類漁獲量346554tうち、道内は72558t。函館市は27796tで道内 ではダントツの1位です(根室管内羅臼町羅臼漁港も道内有数の陸揚げ量)。 渡島半島沖、津軽海峡に浮かぶ夜のイカ釣り漁船の明かりは、いまや名物 の一つになっています。また、1989年に函館市の魚に指定されています。

タコとイカとスルメ事情
タコとイカとスルメ事情

 函館を含め、津軽海峡でとれる真イカ(スルメイカ)は、大きく成長した イカが津軽海峡にやってきたもので、海峡の荒波でもまれるため身が引き 締まりおいしいのが特徴です。函館では、上半期にはヤリイカ、下半期に は真イカが漁獲されています。函館朝市では、とれたての新鮮なイカが並 びます。

 イカ釣り漁船上で生きたままイカを醤油タレに漬け込んだ「真イカ沖漬」 は函館名物。同じく道南では、たとえば森町森駅の駅弁で有名な「いかめ し」もイカが素材。また、松前町が発祥といわれている「松前漬」にもイ カが入っているということで、道南の歴史ではイカは切っても切り離せな い関係にありました。

スルメ生産量日本一!

 一方、スルメ生産量日本一は津軽海峡に面する渡島管内福島町です。福 島町では、イカ漁獲が多いだけでなく水産加工工場も多いため、現在スル メ生産量日本一(2006年2340t)なわけです。

 実は隣接の松前町もあわせて、江戸時代松前藩の時代、1700年代後半に はすでにスルメが開発され生産されていたとされます。明治時代後期には ニシン漁衰退に伴いスルメイカ漁に切り替えられていくようになり、「松 前スルメ」という名称のスルメが広く流通するようになりました。

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