味わう

ホエー豚の国内発祥地、十勝!!

 十勝を中心に北海道のブランドにしようという動きがある「ホエー豚」。 今回は、ホエー豚って何のことでしょうか、という特集。

「ホエー豚」とは?

 「豚」とあるから、豚が関係するのはわかるけど、「ホエー」って何な んでしょうか。ホエー(もしくはホエイ)は英語で「whey」と表記します。 乳清(にゅうせい)のことです。その正体は廃棄物。

 牛乳を原材料にチーズを作るとき、固めた後にチーズとは別に残る白い 液体で知られています(ホエーはヨーグルトの上にある液体と同じ)。中小 生産業者では通常、使い道もほとんどないので捨ててしまう、しかも処理 にも困る代物ですが、実は栄養価が高いようです。

 ホエーという液体に含まれるのは、乳酸菌や乳糖など。牛乳から乳脂肪 分やある種のたんぱく質を除去した液体です。だから、脂質は低く、栄養 もたっぷりというすばらしい”食品”なのです。

 世界では、チーズの産地である欧州を中心にして、ホエーを有効活用し ホエーチーズを作ったりしています。それに倣って、全国有数のチーズ産 地である十勝から、ホエーを使って何かできないかというわけです。ホエ ーを「廃棄物」から「飼料」にできないかということです。

「ホエー」を使ってどうするの?

 こんな優れたホエーをどうするのでしょうか。これを豚に飲ませます。 こうして飼育される豚を、今回のテーマである「ホエー豚」と呼びます。 豚にホエーを与えて飼育すると、どんないいことがあるのでしょうか。

 ホエーを飲んで育つ食用の豚は、病気になりにくく健康的です。豚の成 長も早いとされていますし、豚肉の臭みを除いたりします。脂身までが甘 味があって、脂部分が苦手な方にもおいしい豚肉となります。肉質もやわ らかいものとなります。チーズ製造業者にとってみては、廃棄費用が減少 するというメリットもあります。

ホエー豚は十勝発!

 十勝南部ではホエー豚の生産が盛んです。十勝は豚を飼育する農家と、 ナチュラルチーズを製造するチーズ工房が多く、ホエー豚生産の動きが 加速しました。2001年、中札内村のナチュラルチーズ工房と養豚農家に より、ホエー豚が誕生しました。こうした二者の連携が欠かせません。

 これがおいしく、予想外の反響を呼びました。豚肉の値段も割高になり ました。十勝でもまだ数件しかホエー豚を生産していませんが、ブランド 化へ向けて、研究をする帯広畜産大学を含めた「十勝ホエー豚研究会」( 大樹町)を2003年に発足させましたし、雪印乳業は商標登録をしたり、テ レビなどでも紹介されました。

 十勝ホエー豚研究会では、ホエーを与える量、与える期間など、基準を 定めています。それら条件に当てはまる豚のみ「ホエー豚」として認定さ れます。北海道各地へ広まっているホエー豚、さらなる広がりに期待です。

AirBookmark

筆者について

編集部

編集部

北海道ファンマガジン編集部。編集部スタッフが取材執筆した記事や、名前を出さないライターの記事、寄稿記事の掲載の際にもこのアカウントが使われます。