お店の顔は色彩豊かなマカロン!独創性が光る砂川のプチ・トリフ山屋

毎月「すながわスイートロード」のお菓子屋さんを一店ずつ紹介していくこのコーナー、第3回目はお菓子やケーキ、パンがおいしいことで有名な「プチ・トリフ山屋」です。最近ではマカロンを買うために道外から来るお客さんもいるのだとか。

昭和初期に東京で開業した山屋製パンがなぜ砂川に移転したのか、なぜ「すながわスイートロード」協議会に参加したのかをお聞きしてきました。

時代の荒波を乗り越えて砂川へ

青森県弘前市出身の山本芳雄さんが、東京の帝国ホテルベーカリー部やいくつかのパン屋さんで修行し、1931年(昭和6年)に開業したのが「山屋製パン」というパン屋さんでした。その後、戦争で徴兵され、さらには東京空襲時に店を焼失してしまいました。

戦後、長期のシベリア抑留から帰還した芳雄さんは、家族と再会します。奥さんのお兄さんの紹介で、現在の砂川市に移住し、パンの卸業から商売を再開したのです。

はじめは卸しだけだったのですが、昭和40年代に出店し小売りもはじめました。店は順調に売り上げを伸ばし、地元の人々に愛される店として浸透していきました。 現在は、3代目の山本隆さんが店のオーナーとなっています。

▼お話しをしてくださった3代目オーナーの山本隆さん

「すながわスイートロード」協議会へ参加したいきさつも伺ってみました。

「お菓子を砂川市の顔にしたいから参加してほしい」と言われたのは「すながわスイートロード」協議会ができる前のことでした。それに協力するとなると失敗ができない、自分のやることで人に迷惑がかかる恐れがある、ということで最初は気乗りがしなかったと当時を振り返ります。

しかし協議会を立ち上げようとしている人や市役所の職員さんなどから「お菓子屋さんの力を借りたいんだ」という話を聞き、手伝う側なんだなと理解して参加を決めたのだそう。

現在は、噂を聞いて市外だけでなく道外などからわざわざ訪ねてくれる人が増え、「すながわスイートロード」協議会に参加してよかったと思われているとおっしゃっていました。

▼お菓子、ケーキ、パンがたくさん並ぶプチ・トリフ山屋の店内

ほかで見たことのない商品がいろいろ

ここで「プチ・トリフ山屋」の人気のお菓子、パンを紹介しておきましょう。

マカロン

4年前に流行っているということを聞き、顔になる商品があればいいなと思ってブームに乗ってみようとはじめたのがマカロンでした。

最初はチョコとイチゴの2種類を作りましたが、1~2種類ではとても顔になる商品とは言えず。1種類ずつ増やしていき、3年ほどかかって現在の商品数になったのだそうです。定番は8種類、あとは季節限定品で、店にはいつも14種類ぐらいが並んでいます。

▼取材時(2月)に店頭に並んでいたマカロン

ちなみに2月の商品は上記写真で、いちばん上左からピーチ烏龍、青うめ、竹炭黒ごま、2段目左からパインバジル、巨峰、キャラメル、3段目左から木イチゴ、紅茶とゆず、レモン、ショコラ、4段目左からコーヒー、オレンジ、ミルク、抹茶です。ひとつ152円(税込)です。

売れ行きがよいのはミルクで、マニアックな人からは青うめが人気なんだそうです。

メロンパン

見た目から特徴的なメロンパンです。周りがカリカリで、特に羽の部分は香ばしく、贅沢なおまけが付いているお得感があります。130円(税込)。

シベリアロール

初代オーナーがシベリアに抑留されていたとき見た、凍った枕木をイメージして作ったパン。デニッシュの生地の中にカステラとあんこ、それをホワイトチョコでコーティングしたものです。173円(税込)。

スイーツもパンも豊富な品揃えで、常連になっても飽きることがないだろうと思わせられる「プチ・トリフ山屋」。マカロンやメロンパンといった定番の商品でさえ、ここでしか見たことのない独創的な発想で商品を生み出し、楽しませてくれます。ほかでは味わえないスイーツや商品を買いに、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

プチ・トリフ山屋
所在地:北海道砂川市西1条北9丁目1-11
電話:0125-52-3477
営業時間:8時半~18時45分
定休日:月曜日、元旦
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