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函館の私設博物館「北方歴史資料館」が休館のまま完全閉館へ

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函館の私設博物館「北方歴史資料館」が休館のまま完全閉館へ 【函館市】 高田屋嘉兵衛関連資料を展示する「北方歴史資料館」(末広町23-2)は2013年9月23日、公式facebookページで完全閉館を発表した。同館は2013年4月より休館し再オープンを目指したが、再開する目途は立たず、約25年間の歴史に幕を下ろす。(Photo by 函館国際観光コンベンション協会)


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北方歴史資料館は、高田屋嘉兵衛(1769~1827年)の7代目子孫にあたる高田嘉七氏が1988年にオープンした私設の登録博物館。近隣にある函館市北方民族資料館や箱館高田屋嘉兵衛資料館とは異なる。高田屋嘉兵衛は、北方領土の開拓と北洋漁業の基礎を築き、函館の発展にも尽力した豪商として知られ、函館西部地区には高田屋屋敷跡や高田屋本店跡や高田屋の松など、ゆかりの地が点在している。

同館では、高田屋に伝わる歴史的に貴重な古文書・古地図や遺品、北方領土や函館に関する歴史資料を展示してきた。幕末期の高田屋の日記、ゴローニン胸像や著作「日本幽囚記」、写真師横山松三郎の作品、梁川剛一作・護国神社坂の高田屋嘉兵衛銅像の原型はその数例だ。そのほか館内にはミュージアムショップを設置、色とりどりのステンドグラスも好評だった。

2011年11月に初代館長が急逝した際に一時休館するも、来函した8代目・高田菜々氏が二代目館長に就任し、2012年8月11日に再スタートした。しかし行政からの補助金なしで私費で運営を継続することは難しく、7カ月後の3月が最後の開館となった。

高田館長は公式facebookページの中で「後悔はしておりませんが、もう二度と高田が資料館を運営することはないと思います。今後は資料を散逸させないよう手を尽くしていきたいと思います」(引用ここまで)と綴っている。新聞などメディアで存続を訴えてきたが、地元で同館を支えることはかなわなかった。

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