路線バスで北海道縦断!? 沿岸バスが函館~稚内間の行程表を作成

路線バスだけを乗り継いで、道南の函館から道北の稚内を目指すとどうなるのか―。2014年9月12日に報じられた、函館バス社長が提唱した北海道縦断路線バスの旅プランを受けて、13日、沿岸バスが詳細な行程表を作成しTwitterで公開したところ、予想以上の反響があったようなのでご紹介しよう(以下「沿岸バス」は同社ツイッターアカウント)。

発端となった旅プランは、10社21路線を乗り継ぎ、長万部、岩内、小樽、札幌、旭川、名寄、雄武経由で、5日間かけて稚内に到着するというもの。高速乗合バスではなく、函館バス、ニセコバス、北海道中央バス、ジェイ・アール北海道バス、夕鉄バス、空知中央バス、道北バス、名士バス、北紋バス、宗谷バスの一般路線バスを利用する。

それに対して沿岸バスは、函館駅前から稚内駅前まで最短3日半で行く旅プランを提案した。函館バス、ニセコバス、ジェイ・アール北海道バス、夕鉄バス、北海道中央バス、空知中央バス、名士バス、北紋バス、宗谷バスを使って稚内を目指すもので、20回乗り換えて、合計20,870円かかる計算になる。宿泊地は倶知安町、美唄市、枝幸町となる。

では、実際の行程を見てみよう。(2014年9月13日現在、沿岸バス発行、第三版より)

1日目:函館~倶知安

函館バス(函館長万部線)
10:15発 函館駅前
13:10着 長万部駅前
ニセコバス(長万部線)
15:50発 長万部駅
16:52着 寿都ターミナル
ニセコバス(雷電線)
17:30発 寿都ターミナル
18:38着 岩内ターミナル
ニセコバス(小沢線)
18:40発 岩内ターミナル
19:24着 倶知安駅前

2日目:倶知安~美唄

ニセコバス(小樽線)
07:55発 倶知安駅前
09:22着 小樽駅前
ジェイ・アール北海道バス(宮65小樽線)
10:15発 小樽駅
11:24着 地下鉄宮の沢駅前
ジェイ・アール北海道バス(66小樽線)
11:29発 地下鉄宮の沢駅前
12:02着 JR札幌駅
ジェイ・アール北海道バス(1-3新札幌線)
12:10発 JR札幌駅
13:00着 新札幌駅
夕鉄バス(栗山駅前~新札幌駅前)
13:20発 新さっぽろ駅前
14:30着 栗山駅前
北海道中央バス(長岩線)
14:50発 栗山駅
15:31着 岩見沢ターミナル
北海道中央バス(岩見沢美唄線)
17:15発 岩見沢ターミナル
17:54着 美唄駅前

3日目:美唄~枝幸

北海道中央バス(岩見沢美唄線)
07:22発 美唄駅前
08:27着 滝川ターミナル
空知中央バス(雨竜経由深滝線)
08:40発 滝川ターミナル
09:42着 深川市立病院前
ジェイ・アール北海道バス(深名線快速)
10:10発 深川駅
11:18着 幌加内
ジェイ・アール北海道バス(深名線)
13:08発 幌加内
14:55着 名寄駅前
名士バス(興部線)
15:15発 名寄駅前
16:55着 興部
北紋バス(雄武線)
16:56発 興部
17:27着 雄武
宗谷バス(音標雄武線)
17:40発 雄武
18:50着 枝幸ターミナル

4日目:枝幸~稚内

宗谷バス(浜頓別線)
07:30発 枝幸ターミナル
08:15着 浜頓別ターミナル
宗谷バス(天北宗谷岬線)
08:19発 浜頓別ターミナル
09:16着 鬼志別ターミナル
宗谷バス(天北宗谷岬線)
09:19発 鬼志別ターミナル
10:57着 稚内駅前ターミナル

ひたすらバスに乗車していくスケジュールだが、うまく接続できない場所もある。長い待ち時間としては、2時間半の長万部駅がある。昼過ぎのため、名物のかにめしを味わったり、郷土資料室見学や長万部温泉などからいずれかを楽しむ時間がある。また岩見沢駅でも2時間弱の待ち時間があるので、天狗まんじゅうに立ち寄ったり、岩見沢の町を散策してみるのも良い。幌加内でも昼時に2時間弱の待ち時間が発生するので、JR深名線資料館、そば店で名物のそばを味わうとよいだろう。

運行本数も少ない地域では、遅延や運休などが発生すると、うまく乗り継ぐことが困難になる場合もあるので、注意が必要。なお、オホーツク海側の雄武・枝幸・浜頓別を経由しているのは、豊富~稚内間は宗谷バス・沿岸バスいずれも路線バスを運行していない地域だから。

行程表に沿岸バスを利用する区間は含まれないが、同社はTwitterで「大半は国や北海道、沿線自治体の公的補助や事業者さんの自助努力で輸送を維持している系統ばかり。ぜひ、皆様の積極的なご利用を」と呼びかける。

たまには、スピードの速い飛行機やJRや高速バスではなく、のんびり路線バスだけの旅というのもいいもの。生活の足として利用している人もいるので、地元の方たちとの交流が生まれるかもしれない。時間があれば是非チャレンジしてみてはいかがだろうか。

※時刻・運賃の正確性を保証するものではありません。遅延や運休が発生することもありますので、参考程度にしていただき、各自事前調査の上ご利用いただければ幸いです。

※追記:沿岸バスは翌日、北海道横断プラン(函館~根室)と、稚内~根室の路線バス乗り継ぎ行程表を作成、公開しました。