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士幌を伝えて5年―通算50号迎えた「フリーペーパーしほろっち」

士幌を伝えて5年―通算50号迎えた「フリーペーパーしほろっち」

【士幌町】士幌町には創刊から通算50号を迎えるフリーペーパーがある。 その名は「フリーペーパーしほろっち」。 士幌町商工会青年部が毎月1日に発行を続けている月刊の無料情報紙だ。

現在は毎号、商工会青年部の活動を中心に、他にも人やグルメなど町内の様々な情報を掲載。 商工会や各部員のいる事業所などで誰でも気軽に手に取れる形のフリーペーパーとなっているが、当初は今とは全く趣旨の違うものだった。 振り返ってみると、創刊時の名称は「フリーペーパーしほろっち」ではなく、そもそも月刊でもなかった。

そんな創刊号を企画・編集し、その後に月刊フリーペーパーの初代編集長に就任した同部の北嶋克章さんにお話を伺った。

▼北嶋初代編集長(左)と、田中・前編集長
士幌を伝えて5年―通算50号迎えた「フリーペーパーしほろっち」

創刊

北嶋さんが初めてフリーペーパーを作ったのは2010年6月。 創刊号を振り返ると、紙面は商工会青年部員のいる店舗、事業所の広告がズラッと並ぶだけのもの。 まだ「とくトク情報ガイド『きてしほろん』」という名称だったこのフリーペーパーは、町内の宿泊施設を中心にごく少数のみの配布だった。

士幌を伝えて5年―通算50号迎えた「フリーペーパーしほろっち」

そもそもの創刊の理由を「町外から士幌に来ていただける方への情報発信のため」と話す北嶋さん。 当時は企画から編集を1人で全てこなしていた。

グレードアップ

翌2011年1月には創刊から半年の充電期間を経て、「月に1回くらいは発刊をしたい」との高い志を胸に、第2号のフリーペーパーを制作。 名称も「フリーペーパーしほろっち」と改め、現在も続く月刊紙の新たなスタートを切った。

この頃のフリーペーパーは、まだA4サイズ片面のみの白黒印刷で、その半分は部員の会社紹介広告。 実際に企画編集をするのは北嶋さん1人という形は変わらなかったが、そんな中でも紙面に同青年部員が書く記事を採用掲載することにより、次第に周辺からも地道な活動が評価され始め、協力を申し出る部員も現れ始めた。

「自分が始めたフリーペーパーに対して、周りの部員の賛同が得られ、そして協力してくれるのが本当に嬉しかった」 と話す北嶋さん。

次第にそんな仲間が集まって編集グループを作り、同3月からは紙面も一気にグレードアップ。 これまで片面印刷だったものを両面にし、紙面の半分を占めていた広告部分を廃止して文量を大幅増。 更にカラー印刷を導入して見た目にも鮮やかなものとすると共に、創刊当初の「町外から来る人に向けて」の紙面内容から「町内外の人に向けて」のものに内容も刷新した。

そしてそのリニューアル第1弾として小林康雄士幌町長を取材し、この模様は2号連続企画として掲載された。

「フリーペーパー委員会」と名を変えた編集グループの長には、改めて北嶋さんが名実共に初代編集長に就任。 そんな毎号の制作の中で一番大変だったことを伺うと、「それぞれのメンバーの考えをまとめること」と北嶋さん。 この後、2012年4月をもって編集長職は次の代へと引き継がれていくこととなるが、初代編集長にご自身が担当した号の中で一番の「推し記事」を伺った。

「やっぱりジャガイモンの仮装をして盆踊りに出たことを記事にした号が思い出深い。みんなで1つのことを成し遂げる楽しさや嬉しさも味わえた」と話してくださったのは、2011年9月号(通算10号)。 町内で毎年開催される仮装盆踊りに、商工会青年部の有志で出場しようという話になってから当日までの紆余曲折が書かれている。

士幌を伝えて5年―通算50号迎えた「フリーペーパーしほろっち」

新たなことへのチャレンジ

2012年4月からは、2代目の編集長に、同青年部の田中純一さんが就任。 そして田中編集長としての初の紙面も、北嶋編集長と同様に2号連続企画としての小林町長へのインタビュー取材となり、田中さんはこの記事を自らの「推し記事であり、一番印象的な記事」と話す。

士幌を伝えて5年―通算50号迎えた「フリーペーパーしほろっち」

一番の苦労話を伺うと、「毎回の取材先を見つけること、内容を決めることが大変だった」と話す田中さんだが、そんな苦労の中でも町内の色々な人にインタビューしたり、様々な企業を取材訪問したりした他、同青年部IT委員とのコラボレーション企画も行なうなど、積極的に新しいことにもチャレンジした。

こんな取り組みが2年間に及んだ編集長在任期間中で、間違いなくフリーペーパー購読層の裾野を広げたといえる。

そして50号へ

2014年4月からは、西潟孝安さんが3代目の編集長に就任。 現在もその職に就き、5人の委員と共に毎号の制作に追われている。

士幌を伝えて5年―通算50号迎えた「フリーペーパーしほろっち」

一番苦労していることを伺うと、「メンバーのみんなをまとめること。毎回余裕を持って早く編集してスムーズに紙面を作っていきたいけれどなかなかうまくいかない」と西潟さん。 「毎月大変だけれどここまで努力してきてくれた人もいる。自分だけが大変なんじゃないと思ってこれからも頑張っていくつもりです」と今後の意気込みを力強く話してくださった。

通算49号となった2014年12月号では士幌の夜の街に自ら1人で繰り出し、スナックを巡りながらの体当たり取材も敢行するなど、これまでにない「新しい形」の記事の制作も行なっている。

この3月号で通算52号を数える「フリーペーパーしほろっち」最新号は、上士幌町商工会青年部と合同で開催した講習会の様子をトップ記事に、同青年部の活動などが紹介されている。

そんな中、やはり3月といえば別れの季節。 同青年部にも1つの大きな別れがやってくる。

商工会事務局員として長い間、同青年部を縁の下の力持ちとして支え、そしてフリーペーパーの発行にも尽力した栩内信浩さんが転勤によって士幌町を去る。 組織の変更によって大きな支えの1人を失うこととなる同青年部だが、きっとこの先もメンバーがお互いを支え合い、失ったパーツを補い合って素晴らしいフリーペーパーを発行し続けてくれるものと期待している。

なお「フリーペーパーしほろっち」は、士幌町商工会青年部公式ホームページ「しほろっち」でも見ることができます。

筆者について

ジャガイモンプロジェクト

ジャガイモンプロジェクト

十勝管内士幌町のジャガイモンプロジェクトによる士幌町への愛があふれる記事。