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精神障がい者フットサル北海道代表「リベルダージ北海道」全国大会へ

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Written by 編集部

精神障がい者フットサル北海道代表「リベルダージ北海道」全国大会へ

「はい!」「右!右!」――。19:00を過ぎた札幌市産業振興センターの体育館に選手たちの大きな声が響く。どこでも見られるフットサルチームの練習風景だ。

練習に励むのは、精神障がい者のフットサル北海道代表チーム「リベルダージ北海道」のメンバー。2015年10月3日に全12チームで戦う「第1回ソーシャルフットボール全国大会」に向けて猛特訓をしているのだ。

北海道内でも広まる精神障がい者のフットサル競技

道内には現在、札幌市(約15チーム)、名寄市、帯広市(各1チーム)で精神障がい者のフットサルが盛んに行われているほか、旭川市、網走市、釧路市でも継続的に活動が行われている。競技人口は約200人とされ、チームは病院単位で組まれていることが多い。その中から北海道代表の選抜チームを結成したのが「リベルダージ北海道」だ。2012年5月、道内で活躍する選手がより高い目標にチャレンジできるようにと始動した。

通常のルールでは1チーム5人制だが、女性選手を入れると6人まで可能。取材時点では大会登録選手として選ばれた15人ほどが参加していた。監督、コーチが練習に入り、基礎練習から対戦相手の具体的対策まで、障がいを持たない人たちのチームで行うような本格的な技術指導を行い、最後の45分でゲームを行う。

精神障がい者フットサル北海道代表「リベルダージ北海道」全国大会へ

見た目は普通であることに拍子抜けしてほしい

選手は経験者もいるが、初心者からスタートした人も多く、本人の努力や周りのサポートによって活動を続けている。選手となるには精神障がい者があることの証明書が必要。障がい者手帳、自立支援受給者証明書などがその目的で使用されている。それ以外は健常者のフットサルチームとほぼ変わらない。メディアで描かれるイメージとは異なり見た目は普通なのだ。「(至って普通であることに)拍子抜けしてほしい」。チーム代表の井上誠士郎さんはそう語る。

練習風景も同様。接し方も普通にしており、コーチから「声を出して!」など大きな声が飛ぶ。一方で、距離を縮める努力も怠らない。ポツンと一人で離れていた選手も次第に皆の輪に近づいてくるようになった。さらに、ひとりひとり親しみある呼び方に変えることによって心の距離感も縮めてきた。選手やスタッフは職業も職場もバラバラだが、こうした努力のかいあってか仲の良さが随所に見られる。

精神障がい者フットサル北海道代表「リベルダージ北海道」全国大会へ

最初にサポーターづくりに取り組んだ理由

井上さんによると、北海道での取り組みが本格的にスタートしたのは2009年5月。札幌市・石金病院の中庭でフットサルを始めた。その後の普及のため、まず最初に取り組んだのは「サポーターズクラブ」の立ち上げだった(2012年1月)。精神障がい者は自発性の維持が難しく、人間関係も築きにくい。そこで支えるネットワーク作りがまず重要と井上さんは話す。現在は道内外120ほどのサポーターに囲まれている。

選手たちもチームに参加し、大会に参加することで、全国に知り合いができる。このようにフットサルに参加することが選手たちの社会復帰へ向けた第一歩となっている。

リベルダージ北海道は、2015年10月3日に名古屋で開催される「第1回ソーシャルフットボール全国大会」に出場。その後は2016年2月27・28日に大阪で開催される「第1回ソーシャルフットボール国際親善大会」が控える。北海道代表チームとしての今後の活躍に期待がかかる。

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