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王子ネピア「アネモネHG」は北海道限定トイレットロールだった!

編集部
Written by 編集部

ドラッグストア等で販売されているトイレットロール(トイレットペーパー)。各社から様々な商品が発売されていますが、その中に北海道限定のトイレットロールがあるのをご存知ですか?

そのトイレットロールとは、王子ネピアの「ネピア アネモネHG(ハイグレード)」。約30年もの間北海道民に親しまれてきたトイレットロールです。しかし、全国共通でもよいのになぜ北海道限定が存在するのでしょうか?

その謎を探るべく、製造する王子ネピア株式会社(王子製紙グループ、本社・東京都中央区)に話を伺いました。

緑とピンクのパッケージが際立つ「ネピア アネモネHG」

トイレットロール「ネピア アネモネHG」(以下、アネモネHG)は、緑色の背景に北海道マーク、および「アネモネハイグレード AnemoneHG」と商品名が書かれ、ダブル(二枚重ね)であることを示すピンク色のアネモネの花の図柄が描かれています。

特徴は、高密度ソフトエンボスのダブルで「やわらか ふんわり」な肌触り。長さは珍しい17.5メートルで、12ロール、16ロール、24ロールの3パターンが存在します。価格も比較的安く、道民のお財布にも優しいトイレットロールとなっています。

王子ネピアの公式商品ページには、道外(東北以西)で販売されている 「ネピア アネモネ」(黄色のアネモネの花が描かれる。以下、アネモネ)は掲載されているものの、「アネモネHG」は掲載されていません。

同社によると、「アネモネ」が発売されたのは1975年で、約40年の歴史を持つロングセラー商品です。そのハイグレード商品として「アネモネHG」が登場したのは1980年代以降(発売年不詳)。

「アネモネ」がリサイクルパルプ(再生紙)100%使用なのに対し、「アネモネHG」はフレッシュパルプ(パルプ)とリサイクルパルプ(再生紙)をブレンドし質を向上させているという違いがあります。

北海道限定商品がハイグレードである理由

なぜハイグレード商品である「ネピア アネモネHG」は北海道でしか販売されていないのでしょうか。王子ネピアマーケティング本部の担当者は、ホクシー時代の社員が残っていないことや当時の資料も残っていないためわからない点が多いとしながらも、一つの可能性を話します。

そもそも「アネモネ」は、家庭用薄葉紙の製造・販売を専門とするホクシー株式会社(1918年5月8日創業の北海製紙株式会社が前身、Hoxyの名で知られた)が製造を始めたブランドです。

発売当時、北海道内に家庭紙大手メーカーは少なく、大正期から続く道内最大シェアのホクシーと1978年創業のコアレックス道栄(当時は道栄製紙)の二社が北海道内でトイレットロールを生産。コアレックス道栄は再生紙を生産、ホクシーは純パルプとのブレンドも生産していました。

もともと道内は、純パルプのトイレットペーパーが根強い人気を持つ土地です。例えば1994年のデータでは、全国平均では純パルプと再生紙・ブレンドの購入割合は3:7ですが、北海道は逆転し7:3と高級志向でした。一枚重ね(シングル)か二枚重ね(ダブル)かの違いに関しても、全国平均8割がシングルなのに対し、道内は9割近い販売を記録してきました。

高級志向のトイレットペーパーがお好みだった北海道民。そこでホクシーは、再生紙オンリーの「アネモネ」とは別に道民向けのハイグレード製品「アネモネHG」を発売したのではないかと考えられます。

北海道限定商品であることを知ってほしい

王子ネピアはそのホクシーと2003年に統合し「アネモネ」も継承。ブランド戦略見直しでホクシーの「アネモネ」は再生紙を原料とした環境配慮型ブランドとして残ることになりました。同社の苫小牧工場では、今も「アネモネ」「アネモネHG」をはじめとしたネピア製品を作り続けています。

王子ネピア広報担当は、「『アネモネHG』が当社唯一の北海道限定商品、地元密着ブランドのトイレットロールであることを知っていただきたい」と話しています。

なお、王子ネピア株式会社では、2016年12月1日~2017年2月28日までの期間、北海道在住の方限定でキャンペーンを実施中。北海道で叶えたい夢を書いて応募できるAコース、「アネモネHG」を購入して応募できるBコースがあり、各コースに賞品が準備されています。気になった方は応募してみては。

▼お問い合わせ
ネピアお客様相談室
TEL:0120-985-041(平日9:30~17:00)
キャンペーンサイト

参考文献:『王子製紙社史』、『紙パルプ 企業・工場データブック』2010(紙業タイムス社)、『北海道新聞』1994年1月13日夕刊、『日経産業新聞』1987年2月2日、2003年9月17日

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