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注目プログラムの作者やエピソードを知って PMFをさらに深く楽しもう!

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Written by 編集部

今年もいよいよPMFの季節が近づいてきました。PMFとは、1990年より札幌を中心に毎年開催されている国際教育音楽祭「パシフィック・ミュージック・フェスティバル」のこと。(トップ画像:PMF組織委員会提供)

もう何度もPMFに足を運んだことのある常連の方も、今年初めて行ってみようかなと思っている方も、皆さん同じように楽しめるのがPMFが愛される由縁かもしれません。

今回は、PMFをさらに身近に感じていただくために、4つの演奏会の注目プログラムにまつわる「小ネタ」を紹介しましょう。

作曲家や楽曲の背景を知ってより楽しむ

音楽はどんなジャンルでもそうですが、作曲家の思いや、曲が生まれてきたバックグラウンドというものが必ず存在します。そうした背景を知ることは、より作品を理解することになり、ひいてはその世界観をより深く味わうことができるようになるのです。

そこで、PMFの幕が開く前に、現在発表されているプログラムについて少しだけ予習をしておきましょう。クラシックは難しそう、と身構えることはありません。その知識はきっと、PMFを何倍も楽しむためのステップになるはずです。

■7月8日(土) PMF2017オープニング・コンサート

札幌芸術の森・野外ステージから、PMF2017はスタートします。開放的な雰囲気の中、今年のPMFオーケストラが初めて紹介されるのも、このコンサートです。

主な曲目として決定しているのは、PMF生みの親であるレナード・バーンスタイン氏作曲の『キャンディード』序曲。もともと舞台演劇用に作られた作品で、さまざまな楽器が代わる代わる難しいフレーズを演奏していく、スピード感あふれる展開が特徴的な楽曲です。毎週日曜朝に放送されている「題名のない音楽会」のオープニングにも使用されたことがあるので、聴いたことがある方もいらっしゃるのでは?

小さなお子さんでもワクワクしてしまいそうなプログラムは家族連れにぴったり。しかも入場無料で飲食も自由なので、お気軽に出かけてみてはいかがですか。

▼自然の中で聴く、最高のシチュエーション(PMF組織委員会提供)
注目プログラムの作者やエピソードを知って PMFをさらに深く楽しもう!

■7月11日(火) バーンスタイン・レガシー・コンサート

こちらもバーンスタイン氏の思いを受け継ぐ、PMFならではのコンサートです。

予定されている演目は、バーンスタイン氏の代表曲『ウエストサイド・ストーリー』から『シンフォニック・ダンス』。劇中の音楽をつなぎ合わせて編曲した、まるで映画のダイジェスト版を見ているような気持ちにさせてくれる楽曲です。もともとはミュージカル作品ですが、映画にもなっています。コンサート前に映画『ウエストサイド・ストーリー』をおさらいしておくと、より臨場感のある楽しみ方ができることでしょう。指揮はヴィオラ奏者でもある、大山平一郎氏です。

また、ベートーヴェンの『ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 作品15』も演奏されます。リズミカルで、ベートーヴェンらしい華やかさのある楽曲です。ソリストを務めるのは、田村響さん。2007年に弱冠20歳でロン・ティボー国際コンクールで優勝した気鋭のピアニストです。

▼国際的に活躍するピアニスト、田村響さん(©武藤章)
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■7月29日(土) PMF GALAコンサート

PMFのプログラムで、もっとも人気なのがこのGALAコンサート。ホルスト作曲の組曲『惑星』の『木星』をPMFのためにアレンジした『PMF賛歌~ジュピター~』を会場全体で歌い上げる、他のコンサートではあまり見かけないプログラムです。

これは『木星』の第4主題をアレンジしたもので、日本では歌手の平原綾香さんのデビュー曲『Jupiter』としても有名です。また、イギリスでは同メロディに「我は汝に誓う、我が祖国よ」といった歌詞を付け、愛国歌として現在も歌われています。世界中、たくさんの人から親しまれているメロディなのです。

指揮者は、ワレリー・ゲルギエフ氏。2015年からPMFの6代目芸術監督を務め、PMFファンにはすっかりお馴染みの顔となりました。また、会場のKitaraはこの日だけ緑と金を基調とした、きらびやかな装飾が施され、出演者は全員赤い薔薇を身に付けるのもお約束となっています。

華やかな演奏会の雰囲気に合わせ、いつもより少しお洒落をして足を運んでみてはいかがでしょう。その他、ゲルギエフ氏推薦のソリストも出演予定なので、続報が楽しみな演奏会です。

▼2020年まで芸術監督延長が決定したワレリー・ゲルギエフ氏(©Marco Borggreve)
注目プログラムの作者やエピソードを知って PMFをさらに深く楽しもう!

■7月30日(日) ピクニックコンサート

PMFオーケストラを札幌で聴くことのできる最後の機会。それがピクニックコンサートです。

PMFオーケストラの集大成として演奏されるのは、シューベルト作曲の交響曲 第8番 ハ長調 D.944『ザ・グレイト』です。この楽曲は完成当初「演奏するのは困難」として日の目を見ることはありませんでしたが、シューベルトの死後、作曲家仲間のシューマンの働きかけによって初演にこぎつけたというエピソードがあります。

時を超え楽曲を完成させた友情を、札幌芸術の森・野外ステージの大自然の中で感じてみてはいかがでしょう。きっと夏の素晴らしい思い出になるはずです。

何かしら事前の知識があればより多彩な楽しみ方ができる音楽の世界。PMFをきっかけに、聴きなれた楽曲に対するイメージが変わったり、初めて聴いた曲がお気に入りの一曲になったりするかもしれません。そうした音楽との出会いもまた、コンサートに足を運ぶ醍醐味なのでしょう。

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