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PMFのオーディションってどう行われているの? 担当者に聞いてみた!

  

毎年、PMFには多くの国や地域からアカデミー生が参加し、素晴らしい演奏を聴かせてくれます。アカデミー生は厳しいオーディションを勝ち抜いた優れた演奏家であることは周知の事実。でも、オーディションって実際にはどのように行われているのでしょう。PMFファンですら意外と知らない、オーディションの実態を担当者の方に伺ってみました。

演奏前に熱意を語る応募者!?

▼高い倍率を勝ち抜いたアカデミー生たち
PMFのオーディションってどう行われているの? 担当者に聞いてみた!

--オーディションにはどれくらいの応募がありますか?

「たとえば2019年なら、66の国・地域から、1,287名の応募がありました。応募は毎年増えていて、2019年の倍率は13.4倍でした。楽器別の応募数はその年によって変動がありますが、フルート、クラリネット、トロンボーン、テューバは20倍を超える高倍率です。毎年最も応募が多いのがアメリカで、2番目が日本です」

--オーディションに参加する人は、何を準備するのでしょうか?

「応募するためには、各楽器に指定された複数の課題曲を、途中で休憩せず録画したものを送付しなければなりません。楽器によっては課題曲をすべて通しで演奏すると20分も演奏し続けることになり、集中力が必要です」

--録画する状況もさまざまでしょうね。

「スタジオを借りて収録したものもあれば、自分の部屋でiPhoneで録ったものもあります。部屋にクリスマスの飾り付けがされていたり、鳥や犬の鳴き声、車のクラクションの音が入っていたり……。審査には影響しませんが、演奏前に『PMFに参加することが夢です!』と熱意を語ってくれる方もいます。受領したビデオを審査員の方に見ていただき、審査を行います」

--実際に審査員の前で演奏するということはないんですね。

「以前はアメリカやヨーロッパ、アジア、日本国内でのライブオーディションを実施していましたが、2015年からは専用ポータルサイトを利用し、録画をオンライン上にアップロードしてもらう方法を採用しています。それにより、住んでいる地域を問わず、ネット環境があれば誰でも応募が可能になりました」

--それは素晴らしいことです。

「ただ、締め切り間際になると応募が集中し、録画データのアップロードに時間がかかってしまいます。締め切りを1分でも過ぎてしまうと残念ながら応募を受け付けることができなくなり、毎年数人の方からアップロードの途中でしたと連絡をいただくのですが、泣く泣くお断りをしています」

来年度の注目ポイントは?

▼2015年から6代目PMF芸術監督を務めてきたワレリー・ゲルギエフ
PMFのオーディションってどう行われているの? 担当者に聞いてみた!

--オーディションのお話つながりですが、PMF2020の注目ポイントも教えてください。

「来年はマエストロ、ゲルギエフが芸術監督としての最後の年となり、PMF30年の歴史の中で初めてフルプロダクションでのオペラに取り組みます。なかなか巡りあう機会のない、貴重な体験となるはずです」

--それは楽しみですね。ではオーディション担当者として、最後にひと言お願いします。

「オーディションを受ける半数以上の方が、PMFを知るきっかけは、友人・知人もしくは先生からだと言います。また、もう一度参加したいと応募してくれる人もいますし、過去に参加したアカデミー生から勧められたという方もたくさんいます。PMF期間中は毎日のようにスケジュールが詰まったハードな1ヶ月間なのですが、また参加したいと思ってくれること、友人にぜひと勧めてくれるアカデミー生がいることをとてもうれしく感じています」

--ご回答ありがとうございました。PMF2020からも、目が離せませんね!

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北海道ファンマガジン編集部。編集部スタッフが取材執筆した記事や、名前を出さないライターの記事、寄稿記事の掲載の際にもこのアカウントが使われます。