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石窯焼きピッツァを提供するレストランも誕生!進化する「パド・ミュゼ」

佐々木康弘
Written by 佐々木康弘

石窯焼きピッツァを提供するレストランも誕生!進化する「パド・ミュゼ」

北海道新幹線開業で盛り上がる函館市内から、車で1時間弱。道南屈指の景勝地として観光客でにぎわう大沼国定公園の近くに、「人が自然と動物と協働する新しい未来」の実現をめざすユニークな体験型施設「パド・ミュゼ」があります。 運営するのは、「自然共生型の農業をやっていこう」という理念のもと、6次産業化に取り組む地元企業「どさんこミュゼ株式会社」。

駒ケ岳を望む180ヘクタールにも及ぶ広大な敷地を管理し、北海道開拓や農業近代化において大きな役割を果たした在来和種馬「どさんこ」を中心に、大自然の中で生き物本来の暮らしや文化を体験することができる牧場を運営しています。

石窯焼きピッツァを提供するレストランも誕生!進化する「パド・ミュゼ」

馬とのかかわりを大切にする「パド・ミュゼ」

体験型の施設なのでもちろん乗馬もできますが、「パド・ミュゼ」では、ただ乗るだけでなく、馬とのかかわりの中で気付きを得たり、心や身体の不調を改善したりするホースセラピーや馬との関係性に主眼を置いています。それを最も顕著に体験できるのが、その日乗る馬を自分で捕まえるところから始まる「ネイチャーホースライディング」。お互いの不安感を取り除くために愛情を持って馬に近付き、触れ合います。その後、じっくりと時間をかけて少しずつ馬との距離を縮めながら技術を学び、大自然の森の中へ馬と一緒に旅に出掛けます。言葉は通じなくても、コミュニケーションで心は通じ合えることが身をもって体験できるプログラムです。

石窯焼きピッツァを提供するレストランも誕生!進化する「パド・ミュゼ」

施設名の「パド・ミュゼ」は、在来馬を意味するオランダ語「パド」と、美術館や博物館を意味するフランス語「ミュゼ」を組み合わせた造語。その名の通り、「どさんこ」のほかにも欧州各国の在来馬や「ばん馬」など35頭を飼育しています。現在は新しい厩舎を建設中で、完成すれば2階から馬の生態を観察できるようになるとのことです。

▼建設中の厩舎
石窯焼きピッツァを提供するレストランも誕生!進化する「パド・ミュゼ」

ピッツァを提供するレストラン「ランチ オン ランチ」をオープン!

今年4月には、敷地内にレストラン「ランチ オン ランチ」がオープン。北海道産小麦を数種類ブレンドした生地を石窯で焼き上げるナポリピッツァや、同じ生地を使ったパンのサンドイッチを提供しています。

▼レストラン「ランチ オン ランチ」
石窯焼きピッツァを提供するレストランも誕生!進化する「パド・ミュゼ」

▼七飯産リンゴのピッツァ
石窯焼きピッツァを提供するレストランも誕生!進化する「パド・ミュゼ」

北海道の大沼の地で、なぜピッツァなのでしょう。その理由を「どさんこミュゼ株式会社」代表取締役の宮本英樹さんは「ピッツァはポータルになるから」と説明します。つまり、生地の上に四季折々の地域色豊かな食材を載せることで、いかようにも変化できるというわけです。敷地の大半を占める森林がもともと木炭用の樹木を育てるための人工林で、敷地内で石窯用のまきを調達できることも後押しとなりました。

▼レストラン内と石窯
石窯焼きピッツァを提供するレストランも誕生!進化する「パド・ミュゼ」
石窯焼きピッツァを提供するレストランも誕生!進化する「パド・ミュゼ」

「どさんこミュゼの取り組みはすべて、地域にもともとあるものの活用です。新たなものを作るのではなく、今あるものに新たな価値を付けて、皆さんにご提案していきたいと考えています」と宮本さん。敷地内の森林にカエデがあるのを見つけ、さっそくメープルシロップを作ってレストランで使用するなど、徹底した「あるもの活かし」にこだわっています。

「これからも色々なものを取り入れて、地域の様々な人たちとつながっていきたいですね。そんなピッツァはないだろうというものを作ったりとか、この地域は、個性を受け止めてくれる街だと思います」と夢は広がります。「どさんこミュゼ」を資金面で強力に後押しするのは、北洋銀行が中心となる「北洋6次産業化ファンド」。農業生産法人「流山」とJR北海道が共同で設立した「どさんこミュゼ」に1億4900万円を出資しています。

大沼の豊かな自然の中で地域本来の魅力に触れ、その奥深さを知る。函館や大沼公園を訪れる際は、ぜひ「パド・ミュゼ」にも足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

石窯焼きピッツァを提供するレストランも誕生!進化する「パド・ミュゼ」

パド・ミュゼ
所在地:七飯町東大沼294-1
電話:0138-67-3339
営業時間:9:00~17:00。レストランは11:00~16:00(LO15:00)・火曜定休

<どさんこミュゼが活用した「北洋6次産業化応援ファンド」>
北洋銀行では、農業者を主体とする6次産業化を通して、北海道の強みである『食と観光』をコンセプトとした地域活性化の取り組みを進めています。

筆者について

佐々木康弘

佐々木康弘

札幌市北区新琴似出身。30歳で函館に移住してからふとしたきっかけでライターの道へ進み、旅行情報誌やネット媒体などを中心に年間70万字以上を執筆。道南地域で毎年100本以上のイベントに足を運ぶイベントウオッチャーとしても活動。【Sクラス認定ライター】