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 北方四島(択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島)へ行くには、日本国政">北方領土ビザなし交流とは? – 北海道ファンマガジン [ファンマガ]
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北方領土ビザなし交流とは?


 北方四島(択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島)へ行くには、日本国政府が認めるものとしては北方領土ビザなし訪問団として行く方法しかありません。ビザなし交流とは何でしょうか。(写真はビザなし訪問を終えて根室港に停泊するロサ・ルゴサ号)

ビザなし訪問の種類

 交流自体は日本側と北方領土側の2種類に大別されます。日本側からの「訪問事業」、そして北方四島在住ロシア人を受け入れる「受入事業」です。日本からロシアへは2007年までで8000人余り、逆は6000人余りが参加しました。ビザ(査証)やパスポート(旅券)を必要とせずに、政府の用意した身分証明書のみで行くことができます。

 1991年の旧ソ連・ゴルバチョフ大統領の提案でビザなし相互渡航を行うことが決まりました。最初の交流は1992年4月12日に北方四島側からの19人を受け入れたのが始まりです。以後、元島民をはじめ、国会議員、調査専門家なども訪問しました。ビザなし訪問は大きく3種類あります。

 「ビザなし交流」は、北方四島交流北海道推進委員会と独立行政法人北方領土問題対策協会が実施します。元島民、領土返還要求運動を行っている関係者、報道関係者が乗り込みます。住民交流会、施設視察などがスケジュールの中に盛り込まれています。

 「ビザなし自由訪問」は千島歯舞諸島居住者連盟主催の訪問団。1999年9月11日に、「モスクワ宣言」に基づいて始まりました。元島民やその2世が、手続きを簡素化してふるさとを訪問するものです。むかし住んでいた集落地跡地をめぐるのが中心の訪問となります。

 「ビザなし北方墓参」は北方領土内に先祖の墓がある元島民・親族が訪問できるものです。北海道主催で年間3回実施しています。実は1964年に初実施され、一時期中断がありましたが、1986年以降再開されています。

動画:北方領土で日本人の手による初のファッションショー


動画:国後島

動画:入域手続

使われるのはチャーター船「ロサ・ルゴサ」号

北方領土ビザなし交流とは?
北方領土ビザなし交流とは?
 ビザなし訪問は、チャーター船「ロサ・ルゴサ」(ROSA RUGOSA・根室船籍・480トン・はまなすの意・石田造船建設製造・藤由商店所有)を使って根室港(花咲ではなく中心部のあるほう)から出港・帰港します(2010年現在)。ロシアとの中間ラインを越えると、極東標準時間に合わせて時間が2時間進みます。

 訪問団の船はまず国後島古釜布沖で停泊し、四島への入域手続が行われます。国後島沖で停泊した後、ロシア側当局職員が乗り込んで入域(入国ではない)手続が船内で行われます。手続き後、はしけに乗って港に向かいます(大型船は入港できないためで、択捉島内岡入港時も同様)。帰還する際にも、国後島沖で出域手続が行われます。

 この船には宿泊施設があり、択捉島と色丹島への訪問時には、夜間、停泊する船内で就寝します。国後島については「日本人とロシア人の友好の家」通称ムネオハウスがあり、ここで宿泊することになっています。

 そのほかに、「コーラルホワイト」号も使用されてきました。また、ロサ・ルゴサ号が色丹島へ訪問する際には、自前のはしけ船「ロサ・ルゴサⅡ」も連れて行っていました。

実効支配を強めるロシア

 2009年1月27日には、国後島へ向かっていた人道支援船に対して出入国カード提出を要求したため、結局根室港にただ帰ってきた事件が起きました。この件は政府間の協議でなんとか解消し、5月の定例ビザなし交流は第2陣から再開することができました。

 同年には、2009年7月3日に可決された「改正北方領土問題解決促進特別措置法」に北方領土が我が国固有の領土と明記されたことに抵抗し、一時的にビザなし交流凍結が要求されたこともありました。それ以来、ロシア側の強硬姿勢が目立ってきています。

 2010年5月には、ロシア側のロシア国内法に基づく入港申請書を提出するよう求められ、チャーター船船長が署名・提出するという出来事が起きました(2010年ビザなし訪問第1陣)。そのほか、同行記者がロシアの記者証取得を要求したり、動画撮影禁止が要求されました。

 さらには、2010年には1年間有効の入港税(2隻で9652ルーブル50コペイカ=約3万円)がロシア側から要求されました。結局、国後島にあるクリール日本センターが立て替えて支払う形で完了しましたが、近年はロシア側の実効支配を強める動きが多くなってきています。

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