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今回のインタビューは、札幌を中心にバルーンアーテ">風船の魔法使いエリサさんにインタビュー – 北海道ファンマガジン
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風船の魔法使いエリサさんにインタビュー

編集部
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今回のインタビューは、札幌を中心にバルーンアーティストとして活動している風船の魔法使いエリサさん。バルーンアートパフォーマンスについて、また、世界にバルーンアートを配ろうプロジェクトについて、お話を伺いました。(収録日:2010年12月13日付)

― バルーンアーティストとして活動していらっしゃいますが、始めたきっかけを教えていただけますか?
 初めてステージショーを行ったのが、2009年5月のことでした。バルーンアートを始めてから半年経っていました。きっかけはいくつかあり、元々ものづくりが大好きだったこと、素敵なパフォーマーさんに出会ったことが影響しています。
 バルーンアートは最初の頃、パフォーマーの方に教わりました。本や資料では理解に時間がかかる部分を、すんなり覚えることができたのはその方のおかげです。その後は、本やインターネットを見ながら練習し、独自のコツなどを積み重ねています。バルーンアートは、喜んでほしい、という気持ちを伝えるためのツールだと思っています。

― これまでどのような場所・イベントで活動してこられましたか?
 ステージショーや実演配布ではデパートやショッピングセンターが多く、会場装飾では結婚式やショーウィンドウなどもあります。2010年は札幌PARCOの「パルコラボ」という、北海道で活躍する35人のデザイナー・アーティスト・ミュージシャンなどの方と、コラボレーションするという企画の中の一人にも選ばれました。
 バルーンアート教室は自主開催の他、高校の授業としても取り入れられています。バルーンアートの授業で単位ももらえるんですよ(笑。その他、企業から依頼を受け、パフォーマー流コミュニケーション術バルーンアーティストとしての生き方などについて、セミナーや講演などもしています。

― バルーンアートとして、どのようなものを作っているんでしょうか?
 目の前で一人ひとりに配る実演配布では、お花のブレスレットや蝶、剣やウサギが人気です。私の場合、ただ作って渡すのではなく、一人ひとりに小さなショーをプレゼントしているというコンセプトで、共同作業するシーンを作ることを意識してやっています。
 例えば、剣の仕上げの部分で風船を引っ張ってもらったり、蝶の触覚を作るときに片方を押さえてもらったり、プードルのしっぽを膨らませるのに魔法をかける(息を吹きかける)というお手伝いをお願いしたり。

風船の魔法使いエリサさんにインタビュー

 ご依頼いただければ、どんなものでも再現するよう努力しています。過去には、HTBテレビさんにはonちゃん、三越さんにはライオン、docomoショップさんにはドコモダケなどをご依頼いただきました。

風船の魔法使いエリサさんにインタビュー

― ステージパフォーマンスを見ていて、観客に手伝っていただいたり、とても楽しいのですが、ステージで工夫してることはございますか?
 リズムに合わせて、ひねる動き自体をダンスのように見せること。その時のイベントコンセプトに合わせた演出をすること。主役はあくまでも会場にいらした方々だということ。などを意識するようにしています。あとは、最初の頃、ショーをしている写真をあとで見てみたら、口が開いていたり、足を広げて立っていたりと、とてもザンネンな姿で……今はなるべく、どの瞬間に撮られてもいいように、すぐに口と足を閉じるようにガンバッテます……(笑)

― 大変なこととか困ったことはありますか?
 体力的に大変だったのは、10時間飲まず食わずで実演プレゼントをしたことでしょうか。でも、目の前で受け取った方の笑顔が見られるので、全く苦になりませんでした(笑)。精神的にも体力的にも大変だったのは、初めて大きな会場装飾のお仕事をいただいたときです。
 デザインが決定したのが作業予定日の3日前くらいで、そこから発注・スタッフの手配などをして、大慌てで準備。私の時間の見積もりも甘く、想定していた倍の人数の方にお手伝いをお願いし、みんなで睡眠時間を削って2日間ひたすら風船を作り続けました。
 あの日のことを思い出すと、ツライことでも「あの日に比べたらずっとラク!」と思えて乗り越えていけます(笑)。いい経験をさせていただきました。助けてくれたスタッフのみんなにもとても感謝しています。
 あと、風船の材質的に、今はまだどんなに気を付けていても、割れる可能性を0にはできません。なので、割れた場合に対処ができるように予備を作るなどして工夫しています。会場装飾なら、風船の発注数を1.2~1.5倍にしたり、ショーなら、割れたとき用の完成品を用意しておいたり、フォローのセリフを考えておいたり。みなさんにご覧いただく華やかなシーンのために、裏では数倍の地味で根気のいる作業を繰り返しています。

― 世界にバルーンアートを配ろうプロジェクトという素晴らしい企画もなさっているそうですね。
 2009年1月にフィリピン、10月に中国に行きました。バルーンアートを受け取った方だけではなく、さらにその周りの人まで笑顔になるのをみて、世界のあちこちに笑顔の種=バルーンアートを植えたら、笑顔の連鎖が広がって、世界中が幸せになるんじゃないかと思って始めました。
 実際に行ってみて感じたのは、バルーンアートがあれば、言葉が通じなくても思いを伝えることができるということです。私が「あなたに喜んでもらいたくて配ってる」ということが、ダイレクトに伝わるようでした。
 単純な発想と、無知ゆえの行動力で始めましたが、思いの外いろんな方から応援をいただくようになりました。こんなにたくさん思いを持った方がいらっしゃるなら、そういう方たちも一緒に活動できるような形にできないか、そしてバルーンアートを配るだけではなく、技術を伝えて生活の糧にするまでのサポートもできないか、などを今は考えています。

風船の魔法使いエリサさんにインタビュー

― フィリピンと中国のエピソードをお聞かせいただけますか?
 この企画でフィリピンのマニラに行ったときが、私にとっての初めての海外でした。周りの人達には「初めての海外で、いきなりツアーなどじゃなく単身乗り込むなんて!」と驚かれましたが、 私にとってはバルーンアートを配る延長上にある、当たり前の行為だったのです。今だから言えますが、私が行く前には日本人が射殺される事件なども起きていたので、お世話になった方や大切な人たちに念のため遺書のようなものも書き残しておいたりしました。
 英語は本当にわずかしかわからず、フィリピンの公用語であるタガログ語の「サラマポー(ありがとう)」「マガンダンハーポンポー(こんにちは)」など30語くらいだけ覚えていきました。 マニラでは、どこかを通る時、何かを受け取る時、誰かと会ったとき、ひたすら「サラマポー」と話しかけていたら、そのおかげでたくさんの方が助けてくれました。
 フィリピンの日本語学校で教師をしていた友人の紹介で、生徒さんたちにバルーン教室を開催しました。簡単な日本語で作り方を説明しながらの授業。元々陽気な人達なので、大きな歓声をあげながらにぎやかで楽しい授業になりました。お礼に、と、日本の歌を歌ってくれたのが思い出に残っています。
 逆に中国では、とても素っ気無かった人たちが、バルーンアートを作りはじめたことで笑顔で近づいてきてくれて、最後は「一緒に写真を撮って」と言われるほど打ち解けられたのが嬉しかったです。言葉や文化が違っても「あなたを喜ばせたい」という気持ちを伝えることができるのがバルーンアート。今、国同士が複雑な関係になったりしていることを悲しく思っています。だからこそこれから「人間同士がどう交流するか」に焦点が当たるような活動をしていきたいです。

風船の魔法使いエリサさんにインタビュー

― バルーンアーティストとしての活動をしていてよかったと思うときはどんなときですか?
 バルーンアートを受け取った方が嬉しそうなとき、バルーンアーティストをしていて良かったと思います。大抵「ありがとう」と受け取ってくださるのですが、「こちらのほうこそありがとうございます!」と心から思います。ありがとうの相乗効果ですね!バルーンアーティストになってから人生がグイグイ良い方向に変わっていっています。仕事という枠を超えて、生き方を教えてくれたと言っても過言ではありません。
 あと、バルーンアートはお祝いのシーンでのご利用のイメージが強いですが、お子さんの命日に、と花かごのご依頼を受けたことがあります。お子さんに何かしてあげたかった、という思いを、バルーンアートを通して表現したことで、救いになったとメッセージいただきました。「思いを伝えるツール」というバルーンアートの、新たな一面を見た気がしました。

― 今後の夢や目標があれば教えてください。
 風船の魔法使いを育てる学校を作りたいです!そして、その魔法使いたちが、全国、全世界で笑顔の連鎖を巻き起こすのです。そのために、私は「世界一、人を喜ばせることが出来る人」になります。こころに響かせるための発声方法、思いを正確に伝えるための文章力、風船の魅力を最大限に引き出す身体能力、あげたらきりがないほど足りないものがあります。なので毎日が稽古です。大きな夢のために、小さな積み重ねを大切にしていきたいと思っています。

風船の魔法使いエリサさんのプロフィール

風船の魔法使いエリサさんにインタビュー 佐佐木絵里沙(ささきえりさ)。札幌市出身、札幌市在住。2月9日生まれ、BalloonArtのB型。特技はどこでも眠れること。バルーンアーティストとして活動中。高校で演劇を始め、イベント司会、モデル・エキストラを経て、2007年にバルーンアートを始める。エミリーズバルーン株式会社のアートビジネススクール【上級Ⅱ】(最上級)を卒業。ブログはこちら


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