円山動物園・熱帯鳥類館がリニューアル!札幌で熱帯の雰囲気を味わおう

【札幌市】老朽化により昨年2014年5月末より閉鎖して修繕工事を行っていた円山動物園の熱帯鳥類館が、2015年2月1日にリニューアルオープンした。何が変わったのか聞いてみると「外観は触らず、傷んだ内装の修繕をした」とのこと。さっそく、札幌ではなかなか体験できない熱帯の雰囲気が味わえるという熱帯鳥類館を訪ねてみた。

カラフルな鳥たちが熱帯の暑さと湿度の中を飛び回る

リニューアルした円山動物園の熱帯鳥類館は、外観は変わっていないが、内装の修繕をするにあたり木々を伐採したり植え直したりという作業があったため、中の様子はけっこう変わっている。鳥類は増やしたのですか?と聞いてみたところ、「新しい鳥類は今のところ増やしていない」とのお答え。8ヶ月以上飼育員以外の人を見ることがなかった鳥類は現在環境に慣れようとしているところだという。新しい鳥類よりもそちらがまず先決ということだろう。

中に入ってみると温度と湿度でむっとしている感じ。冬装備のため厚めのアウターを着ていた筆者はすぐに汗だくになってしまった。
なるほど、この環境は札幌ではなかなか味わえないなぁ。

▼熱帯にはえている木々の間を鳥類が飛び回っている

▼カラフルでかわいらしいのですぐに目にとまった2羽のオニオオハシ

天井付近の柵に止まって羽を休めていたカラフルな鳥2羽。有名なオニオオハシである。オニオオハシは臆病な鳥なので、環境にまだ慣れてないから天井付近にいるのだそう。「天井付近を飛んだりはしているのでもう少しすれば慣れて下の方に降りてくるでしょう」とのこと。

▼天井付近を飛び回っていた

人のそばまで来て鳴いたりしゃべったりしていたのがキュウカンチョウだ。飼育員によると、キュウカンチョウは自分が気になった言葉はすぐに覚えてしまうそうで、以前は子供さんがマネしていた犬の鳴き声「わんわん」というのを、一度聞いただけで覚えてしまい数日ずっと「わんわん」と鳴いていたそう。筆者が行ったときには、「こんにちは」と、咳払いの「ごほんごほん」という言葉をしきりに言っていた(鳴いていた?)。誰か風邪を引いていたのかな?

▼人慣れしていてそばまで来てくれるキュウカンチョウ

現在飼育されている鳥は10種類で50羽。飼育員は、餌やりの時に口笛を吹いて鳥たちを呼ぶ。なので、お客さんが口笛を吹いたら集まってくることもあるそうだ。ただし、何度も何度もしつこくそれをやっていると、鳥たちも「餌じゃないのか」ってことで反応しなくなるみたいなので、試すのなら2~3回ぐらいにしておいた方がいいだろう。

▼頭の部分が赤くてカラフルなノドグロコウカンチョウ

鳥類館だけど、ほ乳類もいるんです

▼入口を入ったすぐ左にはアカハナグマが飼育されている

1階の入口を入ったところにはアカハナグマ、2階にはムツオビアルマジロが飼育されている。鳥類館だが、熱帯地方にいる動物なのでこちらにいるのだそう。どちらもあまり近くで見たことのなかった筆者。かわいらしさにちょっと驚いた。

▼近くで見るとなかなかかわいらしいムツオビアルマジロ

熱帯鳥類館ではショーなどをしているのですか?と聞いてみたところ、今はまだしていないとのこと。ただし、「『アカハナグマ』がおとなしくて人慣れしているので、餌やりタイムを設けようかと思っている」と飼育員。こちらもまだ環境に慣れていないのでもう少し先になるみたいだが、檻の中に入って手から餌をあげることができるようになるみたいだ。「どうですか、一度やってみませんか?」と嬉しいお誘い。もちろんやってみましたとも。

▼アカハナグマにブドウをあげてみた。手の平に乗せておいたら近づいてきて食べてくれるのだ。かわいー

動物園に訪れるとたいていホッキョクグマとかレッサーパンダとかキリンとかカバとか、いかにも動物園の動物を見に行くことが多いわけなのだが(筆者を含めて)、目の前で熱帯地方に住む鳥類の生態が見られる熱帯鳥類館はかなりおもしろいこと間違いなし。円山動物園を訪れた方はいちど訪ねてみるといいだろう。何か新たな発見ができるかも。

札幌市円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL:011-621-1426
開園時間:夏期(2月1日~10月31日)9:00~17:00、冬期(11月1日~1月31日)9:00~16:00
休園日:年末の3日のみ(12月29日、30日、31日)
入園料:年間パスポート(高校生以上)1,000円(初回入園日より1年間有効)、大人(高校生以上)600円、小人(中学生以下無料
公式ウェブサイト