冬は猿団子に注目!円山動物園のサル山で65頭のニホンザルに会おう!

「札幌市円山動物園×北海道ファンマガジン コラボ企画『ファンマガ的 円山動物園だより』」の3回目です。

冬になると円山動物園は雪に包まれます。除雪はされていますが、場所によっては雪深かったり、凍っていたりしますので、雪の中を歩ける服、靴で訪れるようにしてください。なんでこんな寒いときに動物園なんだよ、と思われるかもしれませんが、雪の中を遊び回る動物たちを見るのはまた格別! 暖かいときと違う動物たちの様子は見ていて飽きません。

今月の動物紹介は「ニホンザル」

円山動物園の正門から真っ直ぐに進んでいくと見えてくるのがサル山です。現在、サル山では65頭の猿が飼育されています(2016年12月25日現在)。→動物園マップ:①

「人間を除く霊長類では、最も北の地域で生息していることが有名です。群れで生活をして、メスは母親と一生過ごして先祖代々の土地と群れを継承します」(円山動物園のホームページより)。 雪の積もる円山動物園では、雪の中で過ごすニホンザルたちを見ることができます。

▼雪の中を動き回るニホンザルたち

「ニホンザルは、ほかの動物と違って頭数が多いので、寝ていて見られないとか、バックヤードに入っていて見られないということがありません。必ず何頭かが外に出て何かをしているので見ていて楽しいと思いますよ」と担当飼育員の小林さんが教えてくださいました。

▼ニホンザルの担当飼育員、小林真也さん

中でもエサの時間は見応えがあるのだそう。ちなみにエサの時間は、11時30分と15時の2回です。ただし、日によって多少のずれはあるそうです。

▼エサに群がるニホンザルたち。優劣により行動が違うので見ていて飽きません

▼エサは、リンゴ、キャベツ、ニンジン、イモ、小麦、煮干、人工飼料など。時間によって配分を変えているのだそうです

寒いときには、仲間同士で集まって猿団子を作ったり、暖かいときには並んで日光浴をしたりなど、集団生活をしている動物ならではのおもしろさがあります。

▼寒いときは仲間同士が集まって猿団子を作っています

▼日がさすときには、このように日向ぼっこをしています

猿山の取材時に、ニホンザルに詳しい円山動物園のボランティアスタッフの田中さんと知り合いました。彼女は2005年からボランティアとして活動され、なんと65頭のニホンザルすべてを識別できるのだそう。ニホンザルは親子の絆が強く、親が子どもをしつけていたりするさまは見ていて楽しいと田中さんは話します。

▼ニホンザルについては飼育員の次に詳しいと言われているボランティアスタッフの田中一江さん

「ニホンザルは、ボスを中心に群れをなしていますのでボスを探してみてください。ボスはただ単に強いだけではなく、女の子に優しくないとモテないんですよ。人と一緒ですね」(田中さん)

▼円山動物園のニホンザルのボス中松(ちゅうまつ)

現在、円山動物園のニホンザルは、高齢化と頭数の減少という問題に直面しています。狭い空間で自由にさせていると増えすぎてしまったり、近親交配をはじめたりするため、円山動物園のニホンザルのオスはパイプカットされているからなのだそう。減りはしても増えないという問題を抱えているのです。

「現在の円山で考えられるのは、人工受精しかありません。でも、猿はほっておいても増えていく種なので人工受精のノウハウがほとんどないんです」と飼育員の小林さんは言います。円山動物園で現在いちばん若いニホンザルが11歳、そろそろ考えるべき時期に来ています。ニホンザルの人工受精は世界的にも例がないということで、困難な道でしょうが、ぜひ赤ちゃんの誕生を見たいものです。

円山動物園マップ(提供:円山動物園)

前月の円山動物園の動き

●12月1日(木) 鳥インフルエンザの対策として、アカツクシガモ・アイガモ等を室内飼育施設へ移動し展示を中止し、ダチョウを終日屋内展示に切り替えました。

●12月1日(木) 毎年恒例の干支展がはじまりました。2017年は酉年、動物園センター情報ホールにて円山動物園にいる鳥たちの写真が掲載されています。2017年1月31日(月)まで。→動物園マップ:②

●12月1日(木) カンガルー屋内展示場仕切り柵の改修工事のため閉鎖していたカンガルー館ですが、内部工事が完了したため観覧が再開されました。引き続き、屋外フェンスなどの改修工事を行うため、カンガルーは屋外放飼場では観覧できなくなりました(屋内では観覧可)。→動物園マップ:③

●12月6日(火) 鳥インフルエンザの対策として「みんなのドキドキ体験~猛禽類フリーフライト」等を中止し、園者等の鳥舎バックヤードへの受け入れ中止しました。

●12月20日(火) 鳥インフルエンザの対策として、猛禽類のケージに屋根をつける工事をはじめました。→動物園マップ:④

●12月21日(水) 北海道コンサドーレ札幌女子サッカーチーム「北海道リラ・コンサドーレ」の選手が、チーム名と同じ名前で2014年12月21日に円山動物園で生まれたホッキョクグマの「リラ」を表敬訪問しました。(写真提供:円山動物園)→動物園マップ:⑤

今月の円山動物園の予定

●1月6日(金)、1月10日(火) ちりめんじゃこの中に僅かに含まれる生きものを探して観察する「チリモン観察会」が行われます。(10時30分~11時40分、動物園センター内動物園プラザ、小学校4年生以上の方20名、当日10時から動物園センター総合案内で整理券を配布。)→動物園マップ:②

●1月7日(土) 動物園センター前にて小学生以下のお子様先着50名様を対象に、餅つき体験が行われます。時間は、11時、12時、13時の3回です。→動物園マップ:②

●1月7日(土) 動物園センター情報ホールで11時よりおしるこが無料配布されます。先着500食限定です。→動物園マップ:②

●1月14日(土) 南極で体験した自然の不思議をおもしろ動画で紹介する「南極クラス」が行われます。11時からと13時から動物科学館ホールにて。→動物園マップ:⑥

今月のオススメは「ホッキョクグマグッズ」あれこれ

円山動物園の正門を入ってすぐ左にある次世代エネルギーパーク動物科学館内にある「札幌市円山動物園オフィシャルショップ」では、オリジナルのさまざまなグッズが販売されています。

いちばん人気があるのはホッキョクグマのグッズで、ぬいぐるみやお菓子以外にiPhone手帳(iPhone5、6用。7用は販売予定)、Tシャツ、文具類、お守りなどまで販売されています。かわいらしいホッキョクグマの顔はこのお店のオリジナル。このお店以外に、札幌市内のおみやげ屋、ホテル、新千歳空港などでも一部の商品が販売されているため、街を歩いていて見かけた方も少なくないのでは?

写真上:左からホッキョクグマ親LL(12,960円税込)、ホッキョクグマ子(1,836円税込)、ホッキョクグマスリーピング(1,836円税込)、ポチ円山ZOOピリカ(1,382円税込)、iPhone6手帳(2,880円税込)、ミルクチョコクランチ(930円税込)、アーモンドチョコボール(780円税込)、ピリカバタークッキー(470円税込)。→動物園マップ:⑤

円山動物園マップ(提供:円山動物園)

札幌市円山動物園
所在地:札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
電話:011-621-1426
FAX:011-621-1428
営業時間:11月1日~2月末日:9時半~16時(最終入園15時30分)、3月1日~10月31日:9時半~16時半(最終入園16時30分)
休園日: 第2、第4水曜日(祝日の場合は翌日)11月第2週の月曜日~金曜日、12月28日(水)~31日(土)
料金:大人 600円(高校生以上)、小人 無料(中学生以下)
公式サイト