おもちゃで遊ぶその賢さに感心!円山動物園の人気者 ホッキョクグマ

「札幌市円山動物園×北海道ファンマガジン コラボ企画『ファンマガ的 円山動物園だより』」の4回目です。

札幌は厳寒期に突入し、気温はマイナスの世界に入りました。日本に150以上ある動物園ですが、雪が積もる動物園はそれほど多くありません。雪が大好きな動物は雪と戯れ、寒さに弱い動物は屋内でぬくぬくと、普段見られない動物の生態を観察することができるのです。

円山動物園は地下鉄東西線円山公園駅から歩いて約15分ですが、雪道のため滑りやすく歩きづらいので雪道に慣れていない人は注意が必要です。またバスや車などは、雪のないときよりもゆっくり走りますので、時間に余裕を持って移動してください。また、寒いときはマイナス10℃を超えることもありますので、防寒対策を万全にしてください。

今月の動物紹介は「ホッキョクグマ」

円山動物園のいちばん奥にある「世界の熊館」には人気のホッキョクグマがいます。ホッキョクグマはユーラシア大陸、アメリカ大陸の北極圏に住む、陸上に生息する最大の肉食動物です。身長は2~2.5m、体重はオスで250~600kg、メスで150~300kgにもなります。(円山動物園ホームページより)→動物園マップ:①

現在、円山動物園にはデナリ、ララ、リラ、キャンディという4頭のホッキョクグマがいます。ホッキョクグマは遊具で遊ぶ動物で、用意されたおもちゃで遊ぶさまは見ていて飽きません。同じおもちゃでも日によって遊び方を変えることもあり、ホッキョクグマの賢さに感心させられるはずです。

▼ポリタンクや湯たんぽやボールなどがホッキョクグマのおもちゃ。力が強いのですぐに潰してしまいます(写真提供:円山動物園)

豪快に食べる給餌の時間も見どころのひとつでしょう。円山動物園では、メインのエサとして馬肉、ホッケ、オオナゴ、ハクサイ、ホッキョクグマペレットなどを与えています。月に2回ほど鶏肉が提供されるだけでなく、エンリッチメントとして、ニンジン、リンゴ、ブドウ、コマツナなどがエサにプラスされます。

▼給餌の時間は決まっていませんが、朝できるだけ早い時間に1回与え、その後は様子を見ながら数回に分けて与えるのだそう(写真提供:円山動物園)

では、円山動物園の4頭のホッキョクグマをご紹介しましょう!

デナリ(オス)

1993年11月9日、アメリカ合衆国ユタ州ソルトレイクシティ生まれ。1995年に来園しました。物怖じせずじっと構えているタイプですが、反面、天真爛漫で子供っぽいところもあります。警戒心をあらわにしないため、親しみやすくかわいいとお客さんに人気です。メスのララとの間に、これまで8頭の子供をもうけています。

ララ(メス)

1994年11月20日、大分県別府生まれ。1996年に来園しました。デナリに比べて警戒心が強いのが特長です。頭が良く、行動を見ているとその賢さに驚かされることもあるほどです。オスのデナリとの間に、これまで8頭の子供を授かっており、国内で最も出産回数及び生育数の多いホッキョクグマです。現在2014年に生まれた娘のリラと同居していて、時には厳しく、時にはやさしくリラを育てています。

リラ(メス)

2014年12月21日に円山動物園で生まれました。体は大人に近いぐらい大きくなっていますが、親離れしておらず、2年以上経った今でも母ララに授乳を求めたりする甘えん坊です。お転婆でいろいろなことに興味を持ち、おもちゃを投げたり隠したり、考えながら遊び方を変えて楽しんでいます。ホッキョクグマの遊び方には工夫が見られておもしろいです。

キャンディ(メス)

1992年11月2日、ドイツのヴッパータル動物園生まれ。1994年5月22日に豊橋総合動植物公園に移動し、2011年3月8日に円山動物園に来園しました。性格はそれほど荒くなく、行動はマイペース。しぐさがかわいらしく、寝姿までがキュートだと評判です。オスのデナリとの繁殖を目指し、2回出産をしましたが、生育には至っておりません。現在は24歳と高齢のため、今後の繁殖については未定だそうです。

円山動物園ではホッキョクグマが展示されている「世界の熊館」の隣りに「ホッキョクグマ・アザラシ館」を建設中です。これまでの施設は老朽化が進んだこと、最新の世界の飼育基準を満たしていないことから、新たな施設の建設が決まりました。2018年の冬に完成する予定です。→動物園マップ:②

▼ホッキョクグマ・アザラシ館の完成予想図(提供:円山動物園)

円山動物園マップ(提供:円山動物園)

前月の円山動物園の動き

●1月6日 オオカンガルーの「ウメ」が亡くなりました。北海道大学獣医学部と共同で解剖検査を行ったところ、首の骨の亜脱臼による脊髄の損傷が死因とみられます。死亡の原因について検証したところ、室内に設置している草架(網越しに草を給餌する餌箱)の網の部分に首をはさみ込んでしまった可能性が考えられます。→動物園マップ:③

●1月15日 今年で9年目を迎える動物園の森ボランティア(通称:森ボラ)が「第8回さっぽろ環境賞」奨励賞を受賞しました。

●1月24日 モモイロペリカン の「パー子」(メス14歳以上)が夕方に亡くなりました。北海道大学獣医部と共同で解剖検査を行ったころ、 右浅胸筋の壊死があったとのこと。壊死の原因としては細菌感染や打撲などが考えられるそうですが、結果はまだ出ておらず判明次第発表されるそうです。鳥インフルエンザの簡易検査結果は陰性でした。動物園マップ:④

今月の円山動物園の予定

●2月6日~2月12日 スノーフェスティバルを開催  氷のすべり台や雪だるまづくり体験(どちらも6~12日)、小学生以下を対象としたスノーボード体験(11日、12日)、豚汁無料配布(11日)、スノーフェスティバル音楽LIVE(11日)、冬の夜の動物園(11日、12日)など、楽しいイベントが満載です。詳しい時間は円山動物園のホームページをご確認ください。

●2月19日(日) 10時30分~12時 毎年恒例の「かんじきで森を歩こう」(イベント)を行います。小学生以上30名、参加を希望される方は動物園センターへ直接お越し下さい。→動物園マップ:⑤

今月のオススメは「ライオンリッキーのBBQチキンバーガーセット」

円山動物園のほぼ中央にあるのがネイチャーカフェEARTH(以降カフェ・アース)です。メニューが豊富で、何を決めようか悩んでしまうこと間違いなし。広い店内には、4人掛けのテーブルが16卓並んでいます。

うれしいのはキッズスペースがあること。キッズスペースは、席から見える場所にあり、子供を見ながらゆっくり食事ができるので子連れの家族にはお勧めです。

▼広い店内。写真の奥左側がキッズスペース

オススメは「ライオンリッキーのBBQチキンバーガーセット」。唐揚げの入ったバーガーにミニカーと1ドリンクが付いた期間限定の人気メニューです。チキンカツではなく唐揚げというのがミソ。唐揚げ好きな道民だけでなく、海外からのお客さんにも好評なんだとか。セットは税込1,080円。単品でも注文可能です。

▼大人気の「ライオンリッキーのBBQチキンバーガーセット」

カフェ・アースでは、この「ライオンリッキーのBBQチキンバーガーセット」以外に、円山動物園の動物とのコラボメニューがいくつか用意されているので、注文時に悩む方も多いのだとか。

また、カフェ・アースはコカ・コーラが運営するお店。北海道ではここでしか手に入らないコカ・コーラグッズも販売されていますので、気になる人は要チェック!

ネイチャーカフェEARTH
営業時間:11月~2月 10時~15時、3月~10月 10時~15時30分
動物園マップ:⑥

円山動物園マップ(提供:円山動物園)

札幌市円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
電話:011-621-1426
FAX:011-621-1428
営業時間:11月1日~2月末日:9時半~16時(最終入園15時30分)、3月1日~10月31日:9時半~16時半(最終入園16時30分)
休園日: 第2、第4水曜日(祝日の場合は翌日)11月第2週の月曜日~金曜日、12月28日(水)~31日(土)
料金:大人 600円(高校生以上)、小人 無料(中学生以下)
公式サイト