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カツゲンはどのように作られていた?初期のカツゲン製造法

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カツゲンはどのように作られていた?初期のカツゲン製造法

 カツゲンはどのように製造しているのでしょうか。製造工程は明らかにされていませんが、1956年発売当時の談話から、概ねどのようなものだったかが分かります。そうした記録を見てみましょう。

 「活素(かつもと)」として供給されていた1938年のものは、ブルガリア菌が入っていたとはいえわずかで、現在のような乳酸菌飲料とはいえないものでした。活素(かつもと)は、名前の由来の通り、牛乳が素。砂糖を大量に加え、減菌した原液を希釈したものでした。

初期の頃のカツゲン製造過程

 1959年当時の調査では、顕微鏡で瓶カツゲンのブルガリア菌とアシドフィラス菌を観察したところ、計算の結果1ccに3億2000万の数があったとされています。それゆえに道内初の本格的「乳酸菌飲料」と呼ぶにふさわしいというわけです。

 当時の工場長は「ヨーグルトをもう一歩前進させ、飲みやすい飲み物、つまり美味しくて栄養の高い飲み物を作り出そうというのが、カツゲン誕生の動機」と語っています。

 原料は牛乳。牛乳には一等乳・二等乳といろいろあるが、カツゲンの原料には最も良質な一等乳が用いられました。この良質牛乳を完全減菌した上、その中に純粋培養した二つの乳酸菌、すなわち、ブルガリア菌とアシドフィラス菌を入れて72時間培養、菌をふやしました。

 こうして原液が出来上がるわけですが、このままでは酸が強くて飲めないのです。そこでこれに砂糖やブドウ糖、果汁などを加え、均質機にかけて均質化したものが原液となり、処理工場に送られ瓶詰めされて家庭に届けられた、というわけです。

 カツゲンの色は、原料の牛乳に高い圧力と高い温度をかけて完全減菌するときに自然に出る色で、人工的な色ではありません。人口着色なら常に一定の色にできますが、自然の色なので多少異なった色に仕上がる場合もありますが、品質に問題はありません。

 また夕方までとっておくと時々沈殿しますが、二種類の菌を72時間培養しカード状(ヨーグルトのような状態)に固まった物を均質機(ホモゲナイザー)で細かく砕き潰すときの機械操作の微妙な調子によるのであり、内容成分には全く関係はありません。

 最も重要な過程は乳酸菌培養。ステンレスタンクの中で数えきれないほどの菌が培養されます。絶対空気に触れず次の製造過程に渡されていきます。リジンやビタミンが添加され、完全に均質化されて瓶詰め室に入りますが、このあたりは完全オートメーション化。最初から最後まで絶対に空気や人の手に触れないので、中の菌は生きたまま保たれるというわけ。

カツゲンはどのように作られていた?初期のカツゲン製造法

 以上が1956年に発売された当時の「カツゲン」の製造方法や製造過程です。現在も似たような製法で製造されているわけです。プレーン以外の種類の味や香りを付ける際は、フレーバーを何種類か用意してもらい、それから選定しているといいます。カツゲンは無果汁なので、香り付けなども全て人工的なものです。カツゲン自体が味が濃いものであり、この酸味と合うのは柑橘系に絞られがち。カツゲンらしさがなくなってしまうことがないよう、ベースの味を出しながらの調整を行っています。相性が重要なのです。

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