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駒大苫小牧2006の軌跡!!

編集部
Written by 編集部

ぜひとも3連覇を!!

 2004、2005年の全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)では、なんと歴史的2連覇を果たした駒大苫小牧。またまた夏の甲子園の季節がやってきました。地区大会も順調に勝ち進んで優勝し、第88回甲子園への切符を手にした駒大苫小牧。

 今度も優勝旗を返還するという任務がありました。ぜひ3連覇を!と誰もが願った駒大苫小牧の甲子園出場。3連覇なんてできるわけない、という声もあり、駒大苫小牧のチームは一丸となってチャンレジャーとして挑みました。

 去年の夏、連覇の後には、前野球部長による暴力の不祥事が発覚し、一時は優勝旗返還か?と心配されました。また春の選抜甲子園出場決定後には、今度は生徒が補導される問題が発覚し、出場辞退&香田監督も辞退する、という苦しい時期が続きました。その悔しさをばねに……と甲子園2006年がスタートしました。

 今年は2005年の春の敗戦を最後に、それ以来公式戦負け無し連勝記録更新中の強いチームです。2005年には、夏の甲子園連覇だけでなく、秋の岡山国体高校野球でも優勝、さらにその後の明治神宮大会でも優勝と、すごいことに3冠を達成しました。

3連覇なるか??

 今年も2回戦からの出場でした。2回戦、3回戦、準々決勝、準決勝を勝ち進んでいきました。3回戦以降ねばって逆転劇の試合が3試合ありました。特に3回戦は6点差をひっくりかえすというすばらしい試合をしました。多くの高校が駒大苫小牧対策を行っており、苦戦するシーンが多かった今年の甲子園。エースピッチャーの田中投手が調子が悪いとも報道されてきました。しかし、試合ごとに調子を上げていきました。

 3大会連続で決勝進出した駒大苫小牧。3連覇がかかった決勝戦。今年も3連覇なるか?ということで大注目でしたが……しかし、早稲田実業と大接戦になりました。終盤にともに1点ずつをあげるとあとは堅い守りでゼロ点続き。延長に入り、合計約3時間半に及び、延長15回まで戦ってもスコア1-1で決着つかず。規定により翌日に再試合を行うという珍事に見舞われました。決勝戦の引き分け再試合は、37年ぶり2度目。試合後、両チームに熱い拍手が送られ、歴史に残る名試合となりました。札幌での瞬間最高視聴率は49.7%でした。

駒大苫小牧2006の軌跡!!  第16日目となった決勝戦再試合。月曜日で、仕事や授業などが集中できなかったと思われる午後の時間帯。試合早々から早稲田実業は得点を重ね、試合終盤には3点差になりました。3点を追いかけてあとがない9回表。粘り強い駒苫打線はツーランホームラン。1点差まで追い上げますが、反撃もそこまで。田中投手の打席で三振で終了。

 73年ぶり2校目、戦後初となる3連覇(V3)の偉業はなりませんでしたが、しかし、全力を出し切り胸をはれる「準優勝」。3年連続決勝というだけでもすごいことだから……。しかも、優勝に限りなく近い準優勝、互角の戦い、美しい敗戦。そんな言葉がピッタリの決勝2連戦でしたね。そして戦後、最も3連覇に近い試合だったのではないでしょうか。ちなみに札幌での瞬間最高視聴率は38.4%でした。

駒大苫小牧、2006夏の甲子園の軌跡!!

駒大苫小牧概要

監督: 香田誉士史
主将: 本間くん(3年生)
部員数: 105人

1投: 田中くん(3年生)
2捕: 小林くん(3年生)
3一: 中沢くん(3年生)
4二: 山口くん(3年生)
5三: 三谷くん(3年生)
6遊: 三木くん(3年生)
7左: 岡川くん(3年生)
8中: 本間くん(3年生)
9右: 鷲谷くん(3年生)
10補・投: 対馬くん(2年生)
11補・投: 菊地くん(2年生)
12補・捕: 及川くん(3年生)
13補・投: 岡田くん(3年生)
14補: 小崎くん(3年生)
15補: 奥山くん(3年生)
16補: 本間くん(3年生)
17補: 西田くん(3年生)
18補: 渡辺くん(3年生)

<南・北海道大会>
室蘭支部 2回戦 駒大苫小牧 7-0 伊達緑丘
室蘭支部 準決勝 駒大苫小牧 8-1 苫小牧西
室蘭支部 決 戦 駒大苫小牧 10-0 伊達
南北海道 1回戦 駒大苫小牧 10-0 夕張
南北海道準々決勝 駒大苫小牧 7-0 北海道栄
南北海道 準決勝 駒大苫小牧 3-0 北照
南北海道 決 戦 駒大苫小牧 11-1 札幌光星

<2006年8月10日>2回戦第3試合
駒大苫小牧 5-3 南陽工(山口県代表)

南陽工0 0 0 1 1 0 1 0 03
駒大苫小牧1 1 2 0 0 0 1 0 X5

中盤以降に追い上げられるも田中投手の力投で逃げ切り。

<2006年8月15日>3回戦第1試合
駒大苫小牧 10-9 青森山田(青森県代表)

青森山田0 4 2 1 0 0 0 1 19
駒大苫小牧0 1 0 1 0 2 1 3 2X10

強豪青森山田が6点リードしたものの、その6点差を終盤で追いつき。9回表で青森山田がさらにリードしたため、もうだめかと思いかけたとき、9回裏でサヨナラ勝利をおさめた名試合。

<2006年8月17日>準々決勝第1試合
駒大苫小牧 5-4 東洋大姫路(兵庫県代表)

東洋大姫路2 0 0 2 0 0 0 0 04
駒大苫小牧0 0 0 0 0 4 1 0 X5

これもまた逆転の試合。4点先取されたものの、6回に一気に4点とり同点、さらに7回に1点を加えて勝ち越した。その後堅守でゼロ点に抑えて4強進出。

<2006年8月19日>準決勝第1試合
駒大苫小牧 7-4 智弁和歌山(和歌山県代表)

智弁和歌山1 2 0 1 0 0 0 0 0 04
駒大苫小牧4 0 1 0 2 0 0 0 0 X7

今回は1回で4得点を入れて一気に有利な立場に。5回までに得点を重ね5回以降相手に点を与えず試合を決定付けた。

<2006年8月20日>決勝
駒大苫小牧 1-1 早稲田実業(西東京都代表)

駒大苫小牧0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 01
早稲田実業0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 01

3年連続の決勝進出、3連覇を狙う駒大苫小牧は強豪早稲田実業と対戦。しかし試合は得点が入らない。8回に両チームともに得点を入れた後はお互い譲らず、延長15回まで戦っても決着つかず、引き分け、規定により再試合となった。決勝戦の引き分け再試合は37年ぶり2度目。

<2006年8月21日>決勝(再試合)
駒大苫小牧 3-4 早稲田実業(西東京都代表)

駒大苫小牧0 0 0 0 0 1 0 0 23
早稲田実業1 1 0 0 0 1 1 0 X4

再試合で決着がついた。3連覇なるかと注目された駒大苫小牧。駒大苫小牧は早稲田実業のピッチャーの好投でなかなか出塁できず。3点差を追いかける展開で後がない駒大苫小牧は9回表、ツーランホームランで2点を追加し1点差に詰め寄る。しかし反撃はそこまで。ピッチャー田中の打順で三振になり、試合終了。1点差に泣き、チームとしての公式戦の連勝記録は48連勝、夏の甲子園の連勝は14連勝でストップした。しかし胸をはれる準優勝。そしてこの名試合は歴史に残るだろう。73年ぶり2度目のV3の夢は惜しくもかなわなかったが、道民に勇気と感動を与え続けた駒大苫小牧に、道民は感謝している。


駒大苫小牧の公式戦48連勝(夏の甲子園14連勝)!!

(05春)全道大会(1回戦) ●7-9 VS 白樺学園
(05夏)室蘭支部(2回戦) ○11-1 VS 苫小牧南
(準決勝) ○9-0 VS えりも
(決勝) ○10-0 VS 伊達 (南北海道大会出場決定!!)
(05夏)南北海道(1回戦) ○6-4 VS 札幌第一
(準々決勝) ○5-0 VS 札幌国際情報
(準決勝) ○9-0 VS 駒大岩見沢
(決勝) ○5-4 VS 北照 (甲子園出場決定!!)
(05夏)87甲子園(2回戦) ○5-0 VS 聖心ウルスラ
(3回戦) ○13-1 VS 日本航空
(準々決勝) ○7-6 VS 鳴門工
(準決勝) ○6-5 VS 大阪桐蔭
(決勝) ○5-3 VS 京都外大西 (優勝・連覇!!)
(05秋)室蘭支部(1回戦) ○6-3 VS 鵡川
(2回戦) ○10-2 VS 伊達
(準決勝) ○5-1 VS 室蘭大谷
(決勝) ○13-1 VS 苫小牧東 (全道大会出場決定!!)
(05秋)全道大会(1回戦) ○8-0 VS 駒大岩見沢
(2回戦) ○9-0 VS 函館工業
(準々決勝) ○12-2 VS 武修館
(準決勝) ○5-4 VS 旭川実業
(決勝) ○15-2 VS 北海道栄 (優勝!!)
(05秋)岡山国体(1回戦) ○2-0 VS 京都外大西
(2回戦) ○7-2 VS 清峰
(準決勝) ○8-3 VS 静清工
(決勝) ○9-1 VS 遊学館 (優勝!!)
(05秋)明治神宮(1回戦) ○6-2 VS 清峰
(2回戦) ○4-3 VS 高岡商
(準決勝) ○5-3 VS 早稲田実業
(決勝) ○5-0 VS 関西 (優勝・三冠達成!!)
(06春)室蘭支部(2回戦) ○10-0 VS 室蘭栄
(3回戦) ○6-4 VS 鵡川
(準決勝) ○12-0 VS 苫小牧中央
(決勝) ○11-4 VS 北海道栄 (全道大会出場決定!!)
(06春)全道大会(1回戦) ○11-1 VS 白樺学園
(準々決勝) ○7-3 VS 北見北斗
(準決勝) ○10-1 VS 札幌日大高校
(決勝) ○14-9 VS 旭川実業 (優勝!!)
(06夏)室蘭支部(2回戦) ○7-0 VS 伊達緑丘
(準決勝) ○8-1 VS 苫小牧西
(決勝) ○10-0 VS 伊達 (南北海道大会出場決定!!)
(06夏)南北海道(1回戦) ○10-0 VS 夕張
(準々決勝) ○7-0 VS 北海道栄
(準決勝) ○3-0 VS 北照
(決勝) ○11-1 VS 札幌光星 (甲子園出場決定!!)
(06夏)88甲子園(2回戦) ○5-3 VS 南陽工
(3回戦) ○10-9 VS 青森山田
(準々決勝) ○5-4 VS 東洋大姫路
(準決勝) ○7-4 VS 智弁和歌山
(決勝) △1-1 VS 早稲田実業 (引き分け再試合)
(決勝再試合) ●3-4 VS 早稲田実業 (準優勝!!)

大旗は海峡を越えた―駒大苫小牧野球部の軌跡駒大苫小牧2006の軌跡!!
田尻 賢誉(著) 日刊スポーツ出版社240ページ
オススメ:★★★★★

 初優勝をした駒大苫小牧野球部を中心に、北海道の高校野球事情に迫る納得の一冊。なんで駒大苫小牧は強い? これを読むと香田監督の指導の仕方が見えてきます。駒大苫小牧の秘密が見えてきます。駒苫ファンなら、ぜひ読んでみたい本ですね。

全国制覇 駒大苫小牧―2004夏 甲子園熱闘ドラマ駒大苫小牧2006の軌跡!!
北海道新聞社
オススメ:★★★★

 駒大苫小牧ファン必見の一冊。駒大苫小牧が初優勝した2004年を記念して発行され、駒大苫小牧の活躍ぶりを振り返ることができます。写真が多く、選手たちのコメントもあって、保存版になりそうですね。


駒大苫小牧2006の軌跡!!
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駒大苫小牧2006の軌跡!! 3.駒大苫小牧2006の軌跡!!

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