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ひと足早すぎる春を探して―白糠・恋問海岸

五位野健一
Written by 五位野健一

【白糠町】 釧路は大型船も多数入港する道内屈指の港町だが、港の中心部を流れる釧路川を境に、東西で地形の趣きが大きく異なる街でもある。東は根釧台地から延びる断崖絶壁の海岸線が根室まで、西は湿原と海に挟まれた砂浜が十勝地方まで断続的に広がっている。そしてこの地で生まれ育った人の多くが、子供の頃に浜辺で遊んだ記憶があるはずだ。その原風景とも言える海岸線を、久しぶりに訪ねてみることにした。場所は釧路市の西隣り、白糠町にある恋問(こいとい)海岸。

ひと足早すぎる春を探して―白糠・恋問海岸 ここには道の駅「しらぬか恋問」があり、ドライブ中の休憩や食事などはもちろん、すぐ裏には広々とした砂浜の波打ち際で散策も出来る地元でも人気のスポットである。今回は、その道の駅の駐車場からMTBに乗り、早春の海岸線を爽やかにポタリングしてみようと考えた。ただ、想像どおりには行かなかったのだが。

取材当日の恋問海岸は、晴天ながらも強風による荒波が押し寄せ、凍えるような風が吹き荒れていた。おまけにMTBも柔らかい砂にタイヤを取られ、片道約2キロのコースで何度もスタックしてしまう。砂浜には迷走した跡が延々と記録されるばかり。

ひと足早すぎる春を探して―白糠・恋問海岸 ひと足早すぎる春を探して―白糠・恋問海岸

かじかんだ指先を温めながら、これでは過ぎゆく冬を名残惜しみに来たようなものだと思ったが、柔らかな日差しが波に照らされる景色はやはり春の海だ。カメラを取り出してファインダーを覗くと、遠くに陽炎でかすむ釧路市街が一望出来るのも、何となく春らしくていい。


4月後半にでもなれば、もっと気持ちいい散策が出来るだろう。釧路名物の「ガス」と呼ばれる海霧が浜辺を覆い始める6月までの間、もう少しだけ春の柔らかな光を浴びていたいものだ。

GoogleMap 恋問海岸

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筆者について

五位野健一

五位野健一

1969年釧路生まれの自称不動産投資家で大家さん。通称ゴイケン。 長年の東京生活を離れ、現在は郷里で中古不動産の再生&賃貸業を営む。 「クシロマニア」では日本の他にない、道東ならではの情報を探している。 将来は自分のアトリエを持ち、アーティスト活動を目論んでいる様子。【Sクラス認定ライター】