大物がゴロゴロ!厚岸湖であさり掘り体験ツアー

【厚岸町】 酒蒸し、味噌汁、ボンゴレ。春はあさりが美味しい季節だ。
北海道のあさりは主に道東産が多いが、中でも厚岸のあさりは身が大きくて美味しいと評判で、名産の牡蠣やさんまと共に道外でも知名度が高い。そんな厚岸の大あさりを潮干狩りで一般に開放している「あさり掘り体験ツアー」があると聞いて、磯遊びが大好きな筆者も参加してきた。



向かったのは厚岸町にある道の駅「厚岸味覚ターミナル コンキリエ」。
ここは厚岸の牡蠣を中心に、厚岸産の新鮮な食材を手軽に味わえるグルメスポットとして有名だが、4~7月の期間限定で潮干狩りツアーも行なっているのだ。取材当日はどんよりとした曇り、午後から雪模様というあいにくの天気だったが、干潮時刻に合わせた正午スタートとのことで、コンキリエの窓口で15分前までに参加費1,500円を払って受付を済ませ、ガイドの平田さんによる先導で潮干狩りが出来る現地へクルマで向かう。厚岸町内を15分ほど追走すると静かな厚岸湖の奥に干潟が見えてくるので、近くの駐車スペースにクルマを駐め、そこで長靴や手袋、道具などの支度をしてから徒歩で干潟に向かう。


GW期間中だったが平日ということもあり、参加した総勢12名ほどの皆さんはゴム胴長に防寒着、大きなバケツ持参というベテランの方ばかり。気軽に100円ショップで熊手を買ってきた自分は多少焦ったが、潮干狩り体験は干潮時の約60分間。がんばって掘らなきゃと気合を入れる。さっそく、あさり掘り名人であるガイドの平田さんに、潮干狩りのポイントを聞いてみることにした。



―― あさりはどのへんを掘ればいるんでしょう?
「砂の上をよく見て下さい。水が溜まった凹んだようなところに小さな穴があるんです。その下にあさりがいるんですよ。」

目をこらしてよく見ると、確かに干潟のあちこちに直径3ミリ位の小さな穴が。どうやらあさりが呼吸をする穴らしい。さっそく熊手でガリガリ掘ってみるとガツンと手応えがあり、5センチほどもある見事な大あさりがゴロンと出てきた!

―― 厚岸のあさりは大きいと聞いていましたが、予想以上のデカさですね!
「この辺のは4年くらいのモノが多くて大きいんですよ。しかも養殖でない天然物で、毎年どんどん数が増えているんです。」

と、名人は見事な手さばきで、次々と大きなあさりをジャガイモ畑のごとく掘り出してくれるのだった。
東京にいた頃、近郊の潮干狩り場では管理者が輸入あさりを撒いているというわびしい話をよく聞いたが、トコロ変わればこんなにスケールが違うものだと実感。



さて次は自分の番だと気合を入れるが、あさりは一定の場所にまとまって生息しているようで、にわか経験者の私にも面白いようにゴロゴロと掘り出せる。
そんな訳でつい掘るのに夢中になってしまい、気がつくとミカン網の袋にはパンパンの大あさりが……。いかん、これじゃ取材にならない。
周りの皆さんも相当な量を掘っているようで、平田さんの元に追加の袋を求める人が次々と現れる。約1.5kgが入る袋1つにつき追加料金500円がかかるが、厚岸のあさりは高級品で買えばキロ800~900円ほどもするというから、掘れば掘るほどお得に。持ち帰ったあさりは砂出しが済めば冷凍保存も出来るから、おサイフと相談しつつもう少し頑張ってしまおう。


そんな感じで約60分の潮干狩りが終了。参加した皆さんも大満足の収穫だったようだ。
これから暖かくなる7月までツアーは実施されているが、人気の日程は早々に定員が埋まるそうなので早めに予約した方が確実だろう。レンタルの熊手と長靴も用意されているので、ファミリーやカップルでも手軽に楽しめる。砂や泥が衣服に付くので、小さな子供はタオルや着替え等を持って行くといいと思う。
美味しい大あさりがゴロゴロ掘れるこのツアー、皆さんも厚岸でぜひ体験してみてはいかがだろうか。

あさり掘り体験ツアー

3日前までに要予約(インターネットWebページ※、電話にて)
※保険加入のため、氏名、住所、生年月日、電話番号を明記のこと
開催日時:4月~7月までの指定日時(Webページ参照)
料金(あさり約1.5kg):大人/1,500円(中学生以上)・小人/1,000円(小学生まで)
追加持ち帰り:追加1ケ(1.5kg)につき500円
レンタル(熊手/長靴):500円


厚岸味覚ターミナル コンキリエ
http://www.conchiglie.net/
住 所:厚岸郡厚岸町住の江2丁目2番地
電 話:0153-52-4139